データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 第11回APEC閣僚会議共同声明

[場所] オークランド,ニュージーランド
[年月日] 1999年9月10日
[出典] 外務省
[備考] 外務省仮訳
[全文]

 オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、中華人民共和国、中国香港、インドネシア、日本、大韓民国、マレイシア、メキシコ、ニュー・ジーランド、パプア・ニューギニア、ペルー、フィリピン、ロシア、シンガポール、チャイニーズ・タイペイ、タイ、アメリカ合衆国及びヴィエトナムの閣僚は、1999年9月9日及び10日にニュー・ジーランドのオークランドで開催された第11回アジア太平洋経済協力(APEC)閣僚会議に参加した。APEC事務局が参加した。東南アジア諸国連合(ASEAN)事務局、太平洋経済協力委員会(PECC)及び南太平洋フォーラムが、オブザーバーとして出席した。

2.ドン・マッキノン・ニュー・ジーランド外務貿易大臣及びロックウッド・スミス・ニュー・ジーランド国際貿易大臣が会議の議長を務めた。会議の議題は、APEC99の3つのテーマを反映するように構成された。

・地域内におけるビジネス機会の拡大、

・市場機能の強化、及び

・APECに対する支持の拡大。

テーマ1:地域内におけるビジネス機会の拡大

個別行動計画

3.閣僚は、APECプロセスの下で自由化、円滑化及び改革をもたらす面での個別行動計画(IAP)の中心的な役割について再確認した。1999年には、個々のAPECメンバー及び太平洋経済協力委員会の双方が、自由で開かれた貿易及び投資というボゴール目標の達成に向けて1996年以来得られた進展を評価するために、個別行動計画をレビューした。双方のレビューにおいて、大阪行動指針(OAA)の対象となっているそれぞれの分野について、後退がほとんど見られず、IAPメカニズムの下で進展が生じていることが明らかになった。同時に、閣僚は、このレビューによってIAPメカニズムに改善の余地があることが明らかになったことについても意見が一致し、以下に関する作業計画を2000年に行うよう指示した。

・IAPの透明性を向上させる(報告要件の合理化を含む)。

・メンバーがどのようにしてボゴール目標を達成しようとしているかを示すために使用する改善されたガイドラインを開発する。

・OAAガイドラインをより明確化する必要がある分野においてその明確化のための手段を開発する。

4.閣僚は、IAPメカニズムに関する作業計画が共同行動計画のレビューとともに実施されるよう指示した。閣僚は、貿易投資委員会が主導的な役割を果たすべきことについて意見が一致した。閣僚は、作業計画の策定に関し、メンバーが、APECビジネス諮問委員会(ABAC)を含むビジネス界と緊密に協議することが必要であることを強調した。閣僚は、先進メンバーがAPECプロセスを主導すること、及び、ボゴール目標がどのようにして達成されるかを明確に示すことをビジネス界は期待しているとのABACの見解に留意した。

5.閣僚は、オーストラリア、ブルネイ、日本、フィリピン及びアメリカ合衆国の5メンバーが、他のAPECメンバーによる自発的なピア・レビューのために、今年それぞれのIAPを付託したことを歓迎し、また、更にインドネシア、メキシコ、ペルー、シンガポール及びタイの5メンバーが来年それぞれのIAPを付託するとの申し出を歓迎した。閣僚は、IAPピア・レビューがますます有益になり評価されてきていること、及び、ピア・レビューのプロセスの格を上げ、その厳格性を一層高めるようAPECが努力すべきことについて意見が一致した。閣僚は、実務者に対し、来年の作業計画の一部分として、メンバーの定期的なピア・レビューを自発的に行うことについて検討するよう指示した。

1999年個別行動計画

6.閣僚は、改善された1999年のIAPの提出を歓迎し、ABACの提言に応えるためにメンバーが行っている努力を賞賛した。閣僚は、メンバーから報告された、多くのメンバーにおいて実際に起こっている変化を示す多くの改善点を特記した。18メンバーが顕著な関税引下げを実施し、12メンバーが非関税措置の分野において改善を行い、17メンバーが投資制度を一層自由化した(いくつかのケースにおいては、投資の自由化及びビジネスの円滑化についてのAPECのオプション・メニューに依拠した)。18メンバーが、競争政策及び規制緩和の分野において改善点を報告している。また、知的所有権、サービス、基準・適合性、税関手続及びビジネス関係者の移動の分野において顕著な前進が報告された。1999年のIAPは、APEC事務局のウェブサイトで入手可能である。

共同行動計画

7.閣僚は、1999年の貿易投資委員会(CTI)の年次報告を承認し、CTIがAPECの共同行動計画(CAP)の実施において今年達成した進展を賞賛した。閣僚は、ビジネスの取引コストを引下げることによって貿易及び投資フローを増大するというCAPの重要性を強調しつつ、以下の主要な成果を特記した。

・「競争と規制改革を促進するためのAPEC原則」(非拘束)、

・「政府調達に関する非拘束原則」、

・電気及び電子機器に関するAPEC相互承認取決め。

8.閣僚は、CTIの2000年の作業計画において、サービス等におけるAPECのCAPを拡大し深化すること、及び、CAPに含めうる新たな分野について検討することに優先度が与えられることを承認した。

9.閣僚は、過去2年にわたるフィリピンのエドセル・カストディオ大使のCTI議長としての貢献に対して感謝の意を表明し、その後任者としてアメリカ合衆国のジョー・デイモンド氏の任命を歓迎した。

貿易及び投資の円滑化

10.APECの貿易及び投資の円滑化に関する作業は、APEC地域におけるビジネスの条件の改善の面で非常に重要な役割を果たしてきた。この作業は、ビジネスにおける時間と金の節約に貢献してきた。この作業は、ペーパーワークの減少、手続の簡素化及び情報へのより簡単なアクセスといったビジネス界の要請に応えてきた。改善された円滑化は、重要な市場情報へのインターネットによるアクセスを提供し、域内の法的及び規制の枠組みにおける整合性及び確実性を更に増加させた。今日までのAPECにおける主要な貿易円滑化の成果は、別添の付属書に含まれる。

11.閣僚は、APECの自発的かつ協力的なアプローチが円滑化の作業を前進させることに非常に適していることに留意しつつ、この分野における作業が強化されるべきであると指示した。閣僚は、実務者に対し、貿易円滑化に関するAPEC原則の開発に関する中国香港による提案を検討するよう指示した。APECの貿易円滑化に関する作業はあまり知られておらず、ビジネス界及びコミュニティーの理解を促進するために働きかけの努力が将来必要となるだろう。

12.閣僚は、6月3〜5日にソウルで開催された第1回APEC投資マートの成功を歓迎した。閣僚は、域内における投資フローを刺激することが、長期的回復にとって極めて重要であることについて意見が一致した。閣僚は、2001年に第2回APEC投資マートを主催するとの申し出について中国に感謝した。

APEC食料システム

13.APEC食料システムについてのABACの提案を検討せよとのクアラ・ルンプールでの首脳からの指示を想起しつつ、閣僚は、高級実務者会合の報告を歓迎し、その首脳への勧告を承認した。閣僚は、域内の人々の食料ニーズに応えるため、食料生産、食料加工及び消費を効率的に結び付ける強固な域内食料システムを構築することは、APEC域内において持続可能な成長、均衡ある開発及び安定を達成するために不可欠であることを認識した。閣僚は、農村地域のインフラストラクチャー開発、食品貿易の促進及び食料生産及び加工における技術進歩の普及の3分野に取り組むことが重要であることを強調した。

APECとWTO

14.閣僚は、この閣僚会議がWTO交渉の新しいラウンドの成功裡の立ち上げに向けてAPECが貢献するための歴史的な機会になったことについて意見が一致した。閣僚は、域内の貿易及び投資の自由化並びに世界経済の成長の促進の面で来るべきWTO交渉が極めて重要であることを強調しつつ、開かれた地域主義と多角的貿易体制に対するコミットメントを再確認した。

15.閣僚は、既存のWTO協定の完全な実施を確保することが重要であることを強調した。閣僚は、商業的に意味のある市場アクセスに関するコミットメント及び権利と義務のバランスに基づき、WTOの規則に従って、WTOに加盟していないAPECメンバーのWTO加入交渉が加速することを促した。閣僚は、全ての加入申請中のメンバーが何らかの資格で来るべき交渉に参加するという合意を支持した。

16.閣僚は、来るべきWTO交渉は、農業及びサービスを主とする合意済課題に関する既にマンデートを与えられた交渉に加えて、鉱工業品関税を含むべきであるという6月のAPEC貿易担当大臣会合で達せられた合意を歓迎した。

17.閣僚は、更に、交渉のアジェンダは、全てのメンバーの利益に応えるよう、バランスがとれ、十分に広範であるべきことについて意見が一致した。また、閣僚は、交渉は3年以内に終結するべきであることを確認した。

18.閣僚は、交渉が全ての参加メンバー、特に開発途上メンバーに対して、時宜を得た効果的な市場アクセスをもたらすべきであり、またこの目的に整合して、規則及び規律をレビューし、強化する機会を提供するべきであることについて意見が一致した。また、閣僚は、シアトルにおいて3年間の交渉に含まれることが合意される問題に関する交渉が、単一のパッケージとして交渉結果が完成され、拘束力を持ち、完全に実施されるように、構成されるべきことについて意見が一致した。

19.閣僚は、開発途上メンバーのWTOに完全に参加する能力を助長するために、特別かつ異なる待遇の効果的な実施に対する注意を強化し、また、キャパシティ・ビルディングに対する支援及び技術協力を続けることを通じて、開発途上メンバーの関心に対処すべきであることについて意見が一致した。

20.閣僚は、交渉における特別かつ異なる待遇の原則へのAPECの支持に整合して、APECが開発及びその他の側面を支持することについて意見が一致した。その中では、自由貿易を達成するための異なるタイミングというAPECの考え方が開発途上メンバーの関心に応える有用な手段のひとつである。

21.閣僚は、また、来るべきWTO交渉において、後発開発途上メンバーからのモノ及びサービスに関する市場アクセスの改善について早期の進展を達成することが重要であることについて意見が一致した。

22.閣僚は、電子商取引に対する関税に関する現在のモラトリアムの延長が、シアトルにおいて合意されるべきことを支持した。閣僚は、また、政府調達における透明性に関する合意をシアトルにおいて達成するよう努力することを支持した。閣僚は、貿易円滑化への関心に留意したが、提案された作業の範囲についての詳細を含め、取り進め方について合意が達成される前に一層の議論が必要であることに留意した。

23.閣僚は、別添の暫定的リストに示された通りの、ジュネーブにおける提案の中で提起された他の全ての分野、及び更に提出されうるあらゆる提案について、どのように取り扱うべきかシアトルで決定するため、作業を続けることについて意見が一致した。

24.農業に関する交渉について、閣僚は、APEC食料システムに関する首脳への報告において勧告されているように、APECが、WTO農業協定第20条の文脈で関税及び非関税措置を更に検討するため、積極的かつ建設的に来るべき農業に関するWTO交渉に参加するとともに、APECが農業輸出補助金及び不当な輸出禁止・制限の廃止を支持することをWTO加盟国に対して伝達することについて意見が一致した。

25.包括的サービス交渉へのAPECの貢献の可能性として、閣僚は、運輸、観光、環境、エネルギー・サービス等の分野を含めて、APECが発揮している専門的知見に留意した。

26.参加メンバーの閣僚は、APECの加速された関税自由化イニシアティブが、鉱工業品(非農産品)関税に関するWTOの包括的交渉の準備に弾みを加えていることについて意見が一致した。閣僚は、WTOにおいてこのイニシアティブを支持するクリティカル・マスの達成に向けて進展があることに留意し、1999年にWTOにおいて合意することに努めつつ、このイニシアティブを引き続き進めるべきことについて意見が一致した。閣僚は、更に、クアラ・ルンプールにおいて閣僚により合意されたAPECのEVSLイニシアティブに基づき、クリティカル・マスに基づいてATLパッケージを来年末までに実現することを目的として、参加メンバーが、WTO加盟国と議論を継続すべきことについて意見が一致した。閣僚は、また、実施は暫定的に行われ、単一のパッケージの妥結の一部として完全かつ最終的な拘束力をもって行われるべきことについて意見が一致した。

27.閣僚は、現在行われているWTO交渉に対する支持及びAPECメンバー間の協議が、交渉の全期間を通じて、APECの作業の重要な分野であり続けるべきことについて意見が一致した。

早期自主的分野別自由化(EVSL)

28.閣僚は、EVSLイニシアティブにおける非関税措置、円滑化及び経済・技術協力の要素の実施に関する進展を歓迎し、別添の付属書Bの通り、関連のフォーラムの通常の作業の一部として、1999年における更なる一連のイニシアティブに合意した。閣僚は、2000年内に、これらのプロジェクトの成果についての報告を要請した。

テーマ2:市場機能の強化

29.グローバル化の速度並びに経済危機の範囲及び深さは、APEC地域において効率的かつ柔軟で競争的な市場を提供する政策的対応の必要性を浮き彫りにした。貿易及び投資の自由化は、中心的かつ不可欠な要素である。しかし、課題は更に膨大である。経済危機が浮き彫りにしたように、他の公共部門の政策、コーポレート・ガバナンス及び金融システムの改革が決定的に重要である。ビジネスの円滑化及びキャパシティ・ビルディングもまた求められている。

30.「市場の強化」は、APECメンバーの持続的成長を生み出すために、貿易及び投資、競争と規制改革並びにキャパシティ・ビルディングといった重要な分野におけるAPECの作業を結集し、統合するような枠組みを提供するものである。閣僚は、市場の強化の枠組みを支える極めて重要な政策を提供する「競争と規制改革を促進するためのAPEC原則」を、首脳に送付するために承認した。

31.更に、閣僚は、域内の市場の強化のためのAPECの将来の作業を示す「ロードマップ」について意見が一致した。その具体的な要素は、以下を含む。

・「競争と規制改革を促進するためのAPEC原則」の個別及び共同の実施、

・経済及び企業のガバナンスの分野における作業の継続(APEC蔵相プロセスを通じるものを含む)、

・市場の強化の枠組みを経済・技術協力に関するAPECの作業に適用すること(公共部門のマネジメント及び構造改革のための人材養成の分野におけるAPECのプロジェクトについてはすでに意見が一致している)、APECは、市場の強化のための前提となる制度的強化及びキャパシティ・ビルディングの努力を支援するその他の経済・技術協力プロジェクトの開発に努めていく、

・特に法的インフラストラクチャー並びに中小企業及び新しいビジネスの開発の分野において、市場インフラストラクチャーを強化するための作業、

・市場の強化のためのAPECの努力を支援するAPECの分析的作業の進展、

・ビジネスのための目に見える成果に焦点を当てた、貿易円滑化のための努力の強化、

・「IAPメカニズムを改善するための作業計画」において、市場の強化政策の枠組み及び特に競争と規制改革を促進するためのAPEC原則が考慮されることを確保すること、

・電子商取引、航空サービス及びエネルギーを含むAPECの作業の個別分野の実施において市場の強化の原則を適用すること。

32.閣僚は、エネルギー分野における市場の強化のための有用なイニシアティブとして天然ガス・イニシアティブ及び独立電力事業者のための最良の慣行について進展が継続していることを歓迎した。これらの措置は、数百億ドルに上る経済活動を刺激し、また、エネルギー・インフラストラクチャーにおける投資のリスク及びコストを大幅に削減するのに役立つであろう。閣僚は、民間部門と引き続きこのイニシアティブに関し協力することを促した。

経済・技術協力

33.閣僚は、APECのキャパシティ・ビルディングと機構強化の努力が、域内の持続的成長への回帰に非常に重要であることに留意するとともに、経済・技術協力に関する1999年の高級実務者報告を承認した。このような努力は、市場の強化に必要とされる他の一連の政策を補完及び支援し、また、APECにおける長期的な成長及び開発のためのキャパシティを向上させるために必要である。

34.閣僚は、経済協力・開発の強化に向けたマニラ・フレームワークの下での経済・技術協力を強化するため一層努力すべきことについて意見が一致した。この点で、マニラ・フレームワークのもとでの進捗をレビューするコーディネーターの指名は大いに歓迎される進展であった。閣僚は、未来技術の活用については中国、中小企業の成長促進については韓国、人的資本開発についてはカナダといったそれぞれのコーディネーターにより提出された作業計画を承認した。

35.閣僚は、また以下について意見が一致した。

・経済・技術協力のニーズの特定とこれらのニーズに応える適切な専門的知見を提供する能力との間の情報のフローを促進するため、経済・技術協力クリアリング・ハウスを設立すること。クリアリング・ハウスは2000年1月から実施される。

・APECが経済・技術協力のプロジェクト提案を評価することを支援するため、経済・技術協力評価マトリックスを承認すること。

36.閣僚は、クアラ・ルンプール技能開発行動計画や21世紀に向けた科学技術産業協力の指針といったAPECの主要なイニシアティブに現在のような優先順位を与える必要があることを強く再確認した。閣僚は、双方の分野で行われている活動を歓迎した。閣僚は、開発が環境上持続可能なように行われることを確保するとのコミットメントを再度表明し、APEC事務局から提出された持続可能な開発についてのAPECの活動に関する報告を歓迎した。このAPECの活動は、海洋環境の持続性を確保し、ビジネス機会を促進するための、パートナーシップ・マーケティング会合のアプローチが含むものであった。

37.閣僚は、個々のメンバーによって推進されている多くのイニシアティブを歓迎した。これには、インドネシアに設立された起業家精神のためのAPECセンター、韓国で2000年9月に開催されるAPEC青年技能キャンプ、オーストラリアの経済金融マネジメント・イニシアティブ、中国の科学技術産業協力基金及び中国のAPEC企業総会が含まれている。閣僚は、このような個々の行動がAPECの経済・技術協力に有益な貢献を行うことについて意見が一致した。

38.閣僚は、メキシコのロゾヤ大使に感謝し、経済・技術協力小委員会議長としての業績を評価した。閣僚は、新議長としてタイのメーティー・クロンゲーオ博士を歓迎した。

39.閣僚は、経済・技術協力活動の便益に関する説明をAPECの将来の意思疎通と働きかけに関する作業計画の中に含めるべきことについて意見が一致した。これらの活動は、しばしば社会の最も貧しい層に最も大きな便益をもたらすものであり、APEC全体を通じてこれらの人々への支援を拡大することが重要であった。

経済委員会

40.閣僚は、経済委員会の年次報告を歓迎し承認するとともに、経済委員会が改訂されたマンデートに応えるために、大きな進展を達成したことをこの報告が確認したことに留意した。「APECエコノミック・アウトルック」は、危機により最も影響を受けたメンバーが急速に成長へ回帰しつつあり、現在、域内の回復が進みつつあることを確認した。これには特に勇気づけられる。しかし、構造改革に関するAPECの協力は、21世紀の成長へ向けての基礎固めのために非常に重要である。これは、経済委員会の1999/2000年のプロジェクト「アジア危機後のAPEC経済」に関する中間報告の中心的なメッセージである。経済委員会の報告「APEC貿易自由化及び円滑化の評価」で明らかにされているように、市場の開放も長期的な成長に重要である。最後に、この報告は、経済委員会が知識基盤型産業の分野について行っている貴重な作業について、このプロジェクトに関する最終報告を2000年のAPECの主要な成果とすることを意図して特記している。

電子商取引

41.電子商取引は、域内の成長及び貿易に非常に大きな刺激を提供する可能性を有している。民間部門は、変化及び技術革新の推進において中心的役割を担っており、公的部門の第一義的な役割は、電子商取引が盛んになるために好ましい規制環境を確保することである。メンバーは、消費者及び小規模ビジネスのニーズに対して特に注意を払うべきである。この目的のため、閣僚は、

・メンバーに対し、実務者及び民間部門によって開発される電子商取引への準備に関する自己評価手法を利用することを促し、実務者に対し、評価手法を更に改善し来年報告することを課した。

・実務者に対し、APECメンバーにおける電子商取引の理解に関する効果的なデータ及び指標の開発を指示した。

・メンバーに対し、規制の枠組みの開発においてUNCITRALのモデル法に配慮するよう促した。

・実務者に対し、情報の共有、基準作り及び最良の慣行に焦点を当てて、消費者保護に関する作業を開始するよう指示した。

・実務者に対し、中小企業による電子商取引の使用を支援するためのAPEC全域にわたる計画を開発するよう指示した。

42.閣僚は、可能な場合には、先進メンバーについては2005年まで、開発途上メンバーについては2010年までに、または、それ以後可能な限り早期に、ペーパーレス貿易を達成するとの、電子商取引に関する行動のブループリントに規定されている目標に高い優先度を与えるとともに、実務者に対し、これら目標を達成するよう更に努力し、2000年の貿易担当大臣会合において報告するよう指示した。閣僚は、APEC電子商取引会議及び電子商取引リーダー・セミナーを主催するという日本の提案、及び、来年6月に電子商取引に関するワークショップを共催するというブルネイと日本の提案を歓迎した。

コンピューター2000年問題

43.全てのAPECメンバーは、域内のY2Kへの準備に関して重要な利害を有している。新しい千年があと100日余り後に迫っており、APECメンバー間の協力の強化は最大の緊急性を有する。閣僚は、2000年に向けて経済活動が継続することを確保するために、域内の境界を越えた準備を改善することが決定的に重要であることを認識する。閣僚は、APECメンバーの努力が行われていることを歓迎し、APECに対し、準備状況、リスク評価及び非常事態対応計画に焦点を当てた活動を加速させるよう要請した。閣僚は、情報交換の継続、情報開示、信頼醸成措置、ビジネス界、公的機関及び技術的機関との関わり合いの促進並びにリスクの評価及び軽減における協力を通じて、潜在的に起こりうる混乱を最小化するための計画を強化するとの高級実務者の勧告を承認した。閣僚は、電力、海運及び医療分野に重点をおきつつ潜在的に起こりうる混乱に対応するための計画を策定するために、残された時間を使わなければならないことを強調した。APECメンバーは、分野横断的に、また、メンバーの境界を越えて、残された100日間における優先課題を決定するために調整を続けるものとする。閣僚は、潜在的に起こりうるY2Kによる機能停止に対応するグローバルな措置を強化することが緊急の優先課題であることを強調した。

44.閣僚は、また、オーストラリア、カナダ、日本、シンガポール及びアメリカ合衆国を始めとしてAPEC域内において、主として次の3分野で行われている多くの協力活動を歓迎した。

・情報交換及び準備状況の評価:これには、4月に開催されたAPEC・Y2Kシンポジウム及びAPEC・Y2K週間、APEC・Y2Kウェブサイト(注)の開設、Y2Kコンタクト・ポイントのネットワーク、鍵となる部門における準備についてのアンケート調査が含まれる。 (注)http://www.dfait-maeci.gc.ca/apec-y2k

・クロス・ボーダー非常事態対応計画:これには、Y2Kリスク評価手段一式並びにタイ(9月)、ペルー(10月)及び韓国(11月)において開催される非常事態対応計画に関するワークショップが含まれる。

・極めて重要な部門における知識及びノウハウの集中的な交換:エネルギー部門会合(1999年9月27日及び28日、東京)。

バイオテクノロジー

45.閣僚は、バイオテクノロジーが農業生産の拡大に重要な貢献を行えることを認識し、また、ABACによるAPEC食料システムの提案に関する高級実務者会合の議長報告の勧告に留意しつつ、バイオテクノロジー産品の導入及び使用にあたって透明で科学に基づいたアプローチが重要であること、また、この分野における技術協力、技術の交流、新しい技術に関する情報交換、及びキャパシティ・ビルディングが重要であることを確認した。そのような活動においては、食料の安全性に対する消費者の関心及び環境の質と同様にWTOの規則も考慮するとともに、この技術の潜在的な便益の実現を促進すべきである。閣僚は、農業技術協力専門家グループ(ATC)に対し、来年の高級実務者会合におけるレビュー及び2000年6月の貿易担当大臣会合における議論のために、この分野において既に行われた作業について、将来の作業に関する計画又は提言とともに報告し、他の国際的なフォーラムで行われている研究を考慮に入れるよう要請した。

テーマ3:APECに対する支援の拡大

46.諸々のコミュニティーとのより効果的な意思疎通及び関わり合いの必要性は、今年のAPECにおける支配的なテーマであった。閣僚は、APECの目標についてより幅広い理解を築き上げるという観点、及び我々のコミュニティーによる経済活動への参加が可能な限り広範なものになることを確実にするという観点から、個別の働きかけの活動が重要であることを強調した。

APECにおける女性の統合のためのフレームワーク

47.閣僚は、女性が地域的な経済活動に十分に参加する上での障害が引き続き存在することを認識し、APECが女性のビジネス、労働力、教育そしてリーダーシップへの参加の障壁に取り組むべきことについて意見が一致した。閣僚は、域内の女性が独自の貢献の可能性を有することを認めた。

48.これらの障害に取り組み、また成長と開発のためのAPECの目標の策定の中に女性の経済的利益を含める第一歩として、閣僚は、「APECにおける女性の統合のためのフレームワーク」を歓迎し、首脳に送付するために承認した。閣僚は、アドホック諮問グループの創設を含む高級実務者の勧告について意見が一致し、次回会議でのこのフレームワークの実施に関する最初の報告に期待した。閣僚は、ともにウェリントンで6月21〜23日に開催された女性指導者ネットワーク会合及び6月18〜20日に開催された輸出ビジネスにおける域内女性セミナーを含め、APECにおける女性の関与を拡大する並行的な努力を歓迎した。

貿易自由化の影響の説明

49.閣僚は、APECの目標、特により開かれ統合された地域経済の恩恵に対するコミュニティーの理解を築き上げるための努力を拡充することをコミットした。閣僚は、「貿易及び投資の自由化を適切なものにするために:APECメンバーとの意思疎通のための効果的戦略の考案と実施」報告を歓迎し、それぞれのメンバーにおける意思疎通に関する戦略を考案する際にこの調査を活用することで意見が一致した。閣僚は、メッセージを、現実的で、専門用語がなく、個人の利益に関連するものにする必要があることを認めた。閣僚は、実務者に対し、次回の会議で個々のメンバーによって実施された意思疎通のイニシアティブについて報告するとともに、この分野でのAPEC全域にわたる更なる活動の可能性について検討するよう求めた。

社会的影響

50.経済危機は、我々の社会のより貧しく脆弱なセクターに重い負担を課し、域内全体にわたり貧困軽減プログラムを後退させた。閣僚は、APECや他のフォーラムで現在行われている広範な活動を歓迎した。これらの活動は3つの主要な分野に向けられる。

・APECの実務者、世界銀行やアジア開発銀行による調査や分析、アジア回復情報センターの創設、並びに、危機が子供に与える影響及びソーシャル・セーフティー・ネットにとっての意味合いに関するオーストラリアの調査を通じて、危機の社会的影響についてのメンバーの理解を向上させること。

・技術及びキャパシティ・ビルディングの協力、二国間開発プログラムの対象を社会的影響への対応に向けること、及び、社会セクターに向けられた新たな多国間協力の相当な努力を通じて、社会のニーズに応えること。

・ソーシャル・セーフティー・ネットの分野で、メンバーのキャパシティを構築すること、また貧困軽減を成長志向的マクロ経済政策に組み入れるような枠組みの中で、ソーシャル・セーフティー・ネットを強化する方策を検討すること。

51.閣僚は、この分野において更に作業することが高い優先課題であることについて意見が一致した。閣僚は、人材養成作業部会や経済委員会によるものも含めてAPECフォーラムの中での活動を一層調整するよう促した。閣僚は、これら機関に対し、域内のソーシャル・セーフティー・ネットの強化及び危機の社会的影響への理解の向上を目的とした作業について2000年内に報告するよう要請した。閣僚は、APECと他の適当な国際機関の間におけるより緊密な協力及び個々のメンバーによる大規模な二国間の援助プログラムを強く求めた。閣僚は、経済危機の社会的影響に取り組むことを目的とした政策やプログラムの成功は、公的、民間及びボランティアの各セクターの十分な関与にかかっていることを強調した。閣僚は、APEC社会インフラストラクチャー・ファシリティーに関するタイの提案に留意し、いくつかのメンバーがこの構想を当初は各自で進めていくことに関心を表明したことを歓迎した。閣僚は、また、APEC蔵相により提案された年金基金改革に関するAPECセミナーを2000年3月に開催するとのタイの計画を歓迎した。

ビジネスの参加

52.閣僚は、APECプロセスを通じてビジネスにとって有用な成果を達成するためには、ビジネス界とより緊密に協力する必要があることを認識した。閣僚は、中小企業大臣会合の際に開催されたビジネスフォーラムや、APEC貿易担当大臣会合とともに開催された貿易ラウンドテーブルのように、閣僚会合と並行的にビジネスのイベントが開催されることを歓迎した。閣僚は、6月の女性指導者ネットワーク会合にも参加した。このようなイベントは、閣僚とビジネス界との直接的な接触の機会を最大化するものであった。閣僚は、ABACとの対話の深化を歓迎し、ABACに対して主要なAPEC機関との直接的な接触を拡大するよう強く求めた。閣僚は、1999年のABACから首脳への提言について、関心を持って留意した。

マネジメント・レビュー

53.閣僚は、マレイシア、ニュー・ジーランド及びブルネイが共同で主導しているAPECのマネジメント・プロセスの3年間のレビューに関し、高級実務者会合議長の2年目の報告を承認した。閣僚は、レビューの目的はAPECプロセスをより効率的で効果的にすることであると強調し、全てのAPECのフォーラムが1999年にマネジメント・レビューについて行った作業を賞賛し、また、高級実務者と財政管理委員会がマネジメント手続の改善のために採った措置を歓迎した。閣僚は、2000年のAPEC蔵相会合の開催時期が変更され、その結果、全ての主要な年次APEC閣僚会議の連係が改善されることを歓迎し、高級実務者に対し、APEC蔵相代理の作業との調整を改善する更なる手段につき検討するよう指示した。APECの作業計画が拡大した結果、全てのメンバーの財政的、人的負担が増している。作業計画は、引き続き管理可能で生産的な成果に的を絞ったものでなければならない。閣僚は、高級実務者が2000年11月に提出するマネジメント・レビュー・プロセスに関する最終報告に、APECの新たなフォーラム設置の基準に関する勧告を盛り込むことを求めた。

その他の問題

54.閣僚は、今年開催された、金融、貿易、中小企業及び人材養成に関する分野別担当大臣会合の成果を歓迎した。閣僚は、特に、中小企業及び人材養成の分野での作業が、引き続きAPECの優先課題のひとつであり続ける見込みであることに留意した。閣僚は、APEC消費者教育・保護イニシアティブの形で現在行われているフォローアップ活動を歓迎し、他のメンバーに対し、消費者保護を前進させるためタイの主導に続くよう奨励した。閣僚は、また、2001年に人材養成大臣会合を主催するとの日本の申し出を歓迎した。

55.閣僚は、アジア・環太平洋大学連合(APRU)からのAPECとの協力に関する提案に関心を持って留意した。閣僚は、APRUに対し、APEC人材養成作業部会及び産業科学技術作業部会との非公式対話を創設するよう求め、また、各分野別担当大臣会合の主催メンバーに対し、非メンバーの参加のためのガイドラインに従ってAPRUとの非公式対話を検討するよう求めることで意見が一致した。この対話の目的は、科学、技術、人材養成の分野で互いに関心のある問題やプロジェクトにつき議論することとなろう。

56.閣僚は、2000年7月にソウルで第1回観光大臣会合を主催するとの韓国の申し出を歓迎した。閣僚は、APEC域内の類いまれな観光の潜在力を実現するためのビジネス・プランをメンバーに提供することとなるAPEC観光憲章草案の作成に向けて観光作業部会で行われている作業に関心をもって留意した。

57.閣僚は、「経済危機の持続的成長の機会への転換に関する政策対話」についての韓国からの提案、及び、危機を克服した経験を共有するとともに格差の問題に取り組むために2000年始めにソウルでフォーラムを主催するとの韓国の申し出を歓迎した。閣僚は、また、「新規企業及びベンチャー・キャピタルを通じた経済再活性化」に関するチャイニーズ・タイペイからの提案を歓迎し、来年この分野で更に作業が行われることを期待した。閣僚は、次回APEC国際貿易フェアを2000年に主催するとのインドネシアの申し出を評価しつつ留意した。閣僚は、また、日本とタイにより開催されたアジア経済に関するAPECシンポジウムの報告に留意した。

58.閣僚は、アセアン事務局、太平洋経済協力委員会及び南太平洋フォーラムのステートメント、並びにAPECスタディー・センターの報告に留意した。

59.閣僚は、

・財政問題に関する高級実務者会合議長報告を承認し、5,943,026米ドルの2000年予算、及びメンバーからの総計3,338,000米ドルの拠出を承認した。

・APEC事務局報告を承認し、事務局長及びそのスタッフの作業に対して謝意を表明した。

60.閣僚は、2000年11月12日及び13日並びに2000年11月15日及び16日にブルネイにおいてそれぞれ開催される第12回APEC閣僚会議及び第8回APEC首脳会議の準備に関する説明についてブルネイに対し、また、中国において2001年に開催予定の第13回閣僚会議のための計画に関する最新状況の説明について中国に対し、感謝の意を表した。第14回閣僚会議は、メキシコにより主催される。閣僚は、2003年に第15回閣僚会議を主催するとのタイの申し出、及び、2004年に第16回閣僚会議を主催するとのチリの申し出を歓迎した。

付属書A:APEC貿易円滑化の成果

・より迅速な通関

ペーパーワークなしに税関当局と直接電子通信を行うことによる、通関の一層の迅速化

・より整合的な関税評価

より整合的かつ透明な貿易品の関税評価制度のための基準となる手続

・電子商取引及びペーパーレス貿易の拡大

ビジネスのための電子媒体による市場アクセスの促進、及び、先進メンバーは2005年、開発途上メンバーは2010年までに、又はそれ以降可能な限り早期に、ペーパーレス貿易を達成するとの目標に向けたコミットメント

・商用旅行手続の簡素化

数次入国査証、インターネット査証情報及びAPECビジネス・トラベル・カードを使用した短期滞在の無査証入国による商用旅行手続の簡素化

・食料、電気、機械及びゴム製品に関する基準の整合化

ラジオ、テレビ、ビデオ、冷蔵庫、エアコン、ゴム手袋及び食品表示等の物品について、2005年までに国内基準の国際基準への整合化

・電気機器の貿易コストの削減

適合性評価テストの単一化により、コンピューター、トースター、テレビ、ラジオ、電力器具等の電気製品の貿易コストの削減

・電気通信機器の貿易コストの削減

適合性評価テストの単一化により、電話、ファックス、モデム、PABX及びラジオ送信機等、年間500億米ドルと推計される電気通信機器の貿易のコストの削減

・電気通信サービスの販売の簡素化

電気通信契約交渉の簡素化及び電気通信ネットワークへの商業的アクセスの簡易化

・エネルギー・インフラストラクチャーにおける投資リスクの軽減

独立電力事業者のための最良の慣行原則マニュアル及び天然ガス・イニシアティブを通じたより改善された情報提供によるエネルギー・インフラストラクチャーにおける投資決定

・建築家、エンジニア及び会計士の市場アクセス情報

建築家、エンジニア及び会計士の市場アクセス情報の即時化

・新鮮海産物貿易における損失の減少

新鮮海産物の廃物の減少及び輸送時間の短縮

・コンピューター2000年問題へのより一層の準備

コンピューター2000年問題への透明な準備、リスク評価及び非常事態対応計画

・市場アクセス情報

関税、投資、電子商取引、知的財産、商用旅行、政府調達、ビジネス機会、港及び労働市場に関する情報へのインターネット・アクセス

付属書B:1999年早期自主的分野別自由化イニシアティブの下で合意されたプロジェクト

・林産品:広い範囲の非関税措置及びその影響に関する研究

・リモート・センシングによる森林資源の評価に関する研究

・リモート・センシング、ゼネラル・インフォメーション・システム及びグローバル・ポジショニング・システムを用いた、昆虫及び病気による森林の被害の探知及び管理の方法に関する研究

・APECメンバーにおける主要な品種の木材の評価、利用及び貿易に関する、インターネットを指向したマルチメディア・データーベース

・水産業:世界の補助金の慣行とWTOの規則との整合性についての研究

・APECの統合された沿岸管理メカニズムの開発に関するワークショップ

・自動車産業:自動車セクターで高まりつつある統合及び発展に向けた戦略を描くためのビジネス界及び政府を含めた自動車対話

・玩具部門:ISO安全基準の実施に関するセミナー

・設計者及び見本製造者の訓練及び開発プログラム

・宝石及び貴金属:貴金属の試験・分析・品質保証のための訓練プログラムの実施

・APEC宝石及び貴金属会議

・APEC宝石及び貴金属貿易・技術セミナー

・環境関連機器・サービス:APECにおけるこれら市場の調査

・東南アジアの金融危機が環境関連機器・サービスの貿易自由化にもたらす影響の研究

・食品:家畜産品の残留抗生物質の削減に関するセミナー

・医療機器:政府規制当局のためのセミナー/規制の調和

・製品の認証適用の評価及びモニタリング・システムに関する最良の慣行の策定

・エネルギー:「EVSLを通じたAPECメンバー間のエネルギー・セクターにおける貿易・投資の促進」に関するセミナー/ワークショップ

・電気通信:相互承認取決め