[文書名] 2023年APEC首脳会議に関する議長声明
ウクライナに対する戦争に関し、多数決で採択された2022年3月2日の国連総会決議ES-11/1において、ロシアのウクライナ侵略を最も強い言葉で遺憾とし、同国のウクライナ領土からの完全かつ無条件での撤退を要求している国連総会や、国連安全保障理事会を含む他のフォーラムで表明してきた各国の立場を改めて表明する。ほとんどのメンバーがウクライナ侵略を強く非難し、ウクライナの領土一体性、主権及び政治的独立を含め、国連憲章の原則に基づいて公正かつ永続的な平和を達成する必要性を強調する。ウクライナにおける戦争は、特に開発途上国や後発発展途上国において、世界中で進行中の食料安全保障の危機を更に悪化させた。ウクライナにおける戦争の悪影響に深い懸念をもって留意し、この戦争が計り知れない人的被害をもたらし、成長の抑制、インフレの増大、サプライチェーンの混乱、エネルギー及び食料不安の増大、金融安定性に対するリスクの上昇といった世界経済における既存の脆弱性を悪化させていることを強調する。この文脈において、核兵器の使用又はその威嚇は許されない。
我々は、ガザにおいて現在進行中の危機について意見交換を行った。米国を含む首脳は、それぞれの立場を共有した。また、一部の首脳は、2023年11月11日にリヤドで開催されたアラブ・イスラム合同首脳会議の統一メッセージを共有した。
一部の首脳は、APECは地政学的な問題を議論するフォーラムではないとして、2023年APEC首脳ゴールデンゲート宣言、APEC財務大臣会合及びAPEC閣僚会合共同声明に同文言が含まれることに反対した。