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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 伝染病予防法第九条ニ関スル件

[場所] 
[年月日] 1926年9月8日
[出典] 厚生労働省
[備考] 
[全文] 

(大正一五年九月八日)

(発第三二七号)

(内務省衛生局長あて長野県知事照会)

 伝染病予防法第九条ニ「伝染病患者及其ノ死体ハ当該吏員ノ認可ヲ受クルニ非ラサレハ他ニ移スコトヲ得ス」ト有之右条文中「他ニ移スコトヲ得ス」トノ意ハ伝染病患者ノ発生セル個所ヲ管理スル責任者ニ対スル規定ニシテ患者自身カ自由ニ他ニ移転シタル場合之ヲ適用シ得ルモノニ非スト思料セラルルモ一面同法ヲ一貫セル法意ト防疫上ノ必要トヨリ類推解釈スルトキハ当然患者本人ニモ適用スヘキモノト認メラレ候得共聊カ疑義有之候条貴局ノ御意見相伺ヒ度此段及照会候也

 追テ本件ニ関シテハ差向キノ問題モ有之候条至急御回示相煩度申添候

(大正一五年九月一七日 衛防第二〇九五号)

(長野県知事あて内務省衛生局長回答)

 九月八日発第三二七号ヲ以テ標記ノ件ニ付御照会相成候処伝染病予防法第九条ハ患者自身他ニ移リタル場合ヲ含マサル儀ニ付御了知相成度