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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 昭和六十年日本脳炎患者の調査について

[場所] 
[年月日] 1985年4月1日
[出典] 厚生労働省
[備考] 
[全文] 

(昭和六〇年四月一日)

(健医感発第一四―二号)

(各都道府県・各指定都市衛生主管部(局)長あて厚生省保健医療局感染症対策課長依頼)

 日本脳炎対策については、格別の御配意を願つているところであるが、本年も流行期を迎えるにあたり、「日本脳炎患者週別発生報告」及び「日本脳炎(含疑似)患者個人票」(以下「個人票」という。)の作成及び送付を左記により依頼することとしたので格別の御配意をお願いする。

 なお、昭和二十九年五月二十六日衛発第七三号「日本脳炎防疫対策要綱について」に基づく当該年内の第一号から第三号までの患者(疑似患者を含む。以下同じ。)の発生については従前通り電話等により報告願いたい。

   記

1 「日本脳炎患者週別発生報告」の作成及び送付について

 (1) 毎週日曜日から土曜日までに発生した患者を別紙(1)の様式により集計し、翌週月曜日に当課あて送付するものとする。

 (2) (1)による方法が困難な場合は、水曜日迄に電話等適宜の方法により速報し、その後別紙(1)の様式により送付するものとする。

 (3) 報告期間

  第二一週(昭和六十年五月十九日~五月二十五日)から第四四週(昭和六十年十月二十七日~十一月二日)までとする。

  ただし、患者の発生がない週の報告は必要ないこと。

 (4) 転症者は除くものとする。

  ただし、報告済の患者が転症した場合は、今週欄及び累計欄の該当欄にその数を△で記入(別掲とする。)し、備考欄に当該患者の発生月日等(第○号患者 男○○歳○月○○日発生、○月○○日○○○○に転症等)を明記するものとする。

2 「個人票」の作成及び送付について

  別紙(2)日本脳炎(含疑似)患者個人票作成要領によるものとする。

{別紙(1)、別紙(2)は省略}

「日本脳炎(含疑似)患者個人票」作成要領

1 調査対象

 昭和六十年度に届出のあつた日本脳炎患者及び死者

2 調査事項

 別添「個人票」に記載されている事項

3 報告

 患者の届出があつた場合は、速やかに必要事項を記入のうえ、当課あて送付するものとする。

4 提出枚数

 一人につき一枚とする。

5 作成上の注意事項

 (1) 一般的注意

  ア 患者のは握にあたつては、貴管下関係市町村、医師会及び伝染病院等に対する周知徹底及び協力依頼について十分配慮すること。

  イ 「個人票」の作成にあたつては、昭和四十年五月六日衛防第四一号「日本脳炎の診断について」によるほかこの要領によるものとする。

  ウ 「個人票」は予め当課に必要枚数を請求し、配布を受けたものを使用するものとする。

  エ 「個人票」のパンチ(穿孔)は当方で行うのでそのままでよいこと。

  オ 「個人票」の作成及び送付は、汚損及び曲折のないようその取扱いに十分注意すること。

  カ 患者を伝染病院又は隔離病舎に収容した場合、収容した施設の主治医は出来得る限り速やかに検体を採取し、ウイルス、血清学的検査及び病理学的検査を実施するよう努めるものとする。

  キ 軽症者は除くものとする。

ただし、患者として収容した後転症した場合は、転症例も含めて作成するものとする。

  ク 検体は、ウイルス、血清学的検査の実施可能な機関(地方衛生研究所等)に速やかに送付し、検査結果を待つてその成績を記入するものとする。

  ケ 記入内容については、都道府県、指定都市において最終的に審査するものとする。

  特にウイルス、血清学的検査に関する結果については、検査実施機関で照合及び確認するものとする。

 (2) 記入上の注意

  別添「個人票」の記入上の注意欄によるものとする。

{別添 略}