[文書名] 小鳥のオウム病対策の徹底について
(平成14年1月17日)
(健感発第0117002号)
(各都道府県・各政令市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省健康局結核感染症課長通知)
今般、報道されておりますように、島根県内の動植物展示施設において展示されていたオウム類が原因と推定されるオウム病が、飼育係と来園者に集団発生したことが報告されました。
オウム病の予防対策等については、貴自治体におかれましてもご尽力いただいているところですが、厚生労働省ではこれまでに、昭和62年10月7日衛乳第47号「小鳥のオウム病対策について」により小鳥のオウム病対策のための衛生管理要領等を示すとともに、厚生労働省ホームページ、国立感染症研究所ホームページ等において、オウム病に関する情報提供、鳥を飼育されている方への注意喚起を行っているところです。貴自治体におかれても、以上をご参考の上、関係者への周知を含め、対策を徹底されますようにお願いいたします。
なお、島根県内の施設に鳥を出荷した千葉県内の施設から、他の動物園等にも鳥類が出荷されていたことが千葉県の調査で判明したことから、別添(略)のとおり、関係自治体に対し、技術的助言や情報提供を行ったところですので、申し添えます。
また、オウム病は感染症に基づく四類感染症に指定されており、「感染症の診断・治療ガイドライン」(厚生労働省結核感染症課等監修)も参考に、届出等適切な対応を行っていただくようお願いいたします。
(参考)
昭和62年10月7日衛乳第47号「小鳥のオウム病対策について」
(http://www.forth.go.jp/mhlw/animal/page b/b04-1.html)
結核感染症課ホームページ「動物由来感染症を知っていますか」
(http://www.forth.go.jp/mhlw/animal/page h/h09.html#Anchor-19862)
国立感染症研究所の感染症週報(平成13年第45週号)
(http://idsc.nih.go.jp/kansen/k01 g3/k01 45/k01 45.html)
4類感染症(オウム病)の発生について
平成14年1月15日
島根県健康福祉部薬事衛生課
1.概要
感染症の発生状況を把握するため、感染症法の施行に併せ、平成11年4月1日より感染症発生動向調査事業を実施しています。
オウム病は全国で年間20~30例の発生報告がありますが、昨年末より県内で5例のオウム病の届出がありました。
このことから、疫学調査を実施した結果、患者が松江フォーゲルパークとの関連が疑われることから、当該施設に対して感染症予防対策等について指導を実施しました。
なお、当該施設は、12月31日に感染が疑われるトリを隔離するとともに1月14日(月)より、当分の間、一部自主閉鎖されています。
2.患者
(1) 松江市滞在 成人(女性)、診断月日(12月31日)
(2) 松江市在住 成人(女性)、診断月日(1月7日)
(3) 松江市在住 成人(女性)、診断月日(1月11日)
(4) 松江市在住 成人(女性)、診断月日(1月12日)
(5) 松江市在住 成人(女性)、診断月日(1月12日)
症状:発熱(高熱)、頭痛、悪寒、咳、肺炎症状
3.対応状況
(1) 施設
・施設でのオウム病が疑われる鳥類の隔離及び治療等
・該当施設の消毒の実施
・感染源除去のため、鳥類と直接触れ合う場所(一部)の一時自主閉鎖
・職員等への衛生教育の徹底
・相談窓口(松江市湖北パーク建設課において設置)の開設
(2) 医療機関
・医療機関に対してオウム病の診断等について情報提供
(3) 一般住民
・一般住民に対して、鳥類と接触する場合の注意事項について情報提供(インターネット等を使用)
県民への注意喚起
オウム病が県内で発生しています。人獣共通感染症であるオウム病は、セキセイインコ、オウム、ハトなどが保有している頻度が高く、トリの糞便や唾液中に病原菌が排出されます。人から人への感染はほとんどありません。
この病原菌であるオウム病クラミジアを吸入し、感染後約1~2週間の潜伏期を経て、突然の高熱、悪寒、頭痛、全身倦怠感などのインフルエンザ様の症状で発症します。初発症状としての熱は、ほぼ必発で、38℃以上の高熱であることが特徴です。また咳も必発で当初は乾性でやがて痰を伴うという経過をとります。
症状等があれば早めの受診をお願いします。また、トリとの接触があれば医師に詳しく申し出て下さい。
トリを飼う場合は下記の点に注意して下さい
(1) トリにストレスをかけないような飼育方法
(2) 過度な接触、口移しの給餌をしない、糞の後始末に注意
(3) トリが弱った場合は早めに受診
(4) へい死したトリの扱い、かごの消毒などの注意
【発生状況】
発生年 | オウム病発生件数 | 備考 | |
全国 | 島根県 | ||
11年 | 24 | 0 | 4月1日~12月31日統計 |
12年 | 19 | 0 | |
13年 | 30 | 1 | 確定値ではない |
参考:オウム病
病原菌であるオウム病クラミジアを吸入し、感染後約1~2週間の潜伏期を経て、突然の高熱、悪寒、頭痛、全身倦怠感などのインフルエンザ様の症状で発症する。初発症状としての熱は、ほぼ必発で、38℃以上の高熱であることが特徴である。また、咳も必発で、当初は乾性でやがて痰を伴うという経過をとる。
島根県健康福祉部薬事衛生課
4類感染症(オウム病)の発生について(第2報)
平成14年1月17日
島根県健康福祉部 薬事衛生課
1.概要
オウム病の発生について1月15日に公表しましたが、本日、出雲保健所に出雲市内の医療機関からオウム病発生の届出がありました。患者は、現在、入院中ですが順調に回復に向かっています。
なお、患者の行動調査結果から12月中旬に松江フォーゲルパークに入園しています。
2.患者
出雲市在住 40歳代成人(女性)
発症日 12月29日
診断月日 1月16日
症状:発熱(高熱)、咳
3.対応状況
患者の行動調査を引き続き実施
県民への注意喚起
オウム病が県内で発生しています。人獣共通感染症であるオウム病は、セキセイインコ、オウム、ハトなどが保有している頻度が高く、トリの糞便や唾液中に病原菌が排出されます。人から人への感染はほとんどありません。
この病原菌であるオウム病クラミジアを吸入し、感染後約1~2週間の潜伏期を経て、突然の高熱、悪寒、頭痛、全身倦怠感などのインフルエンザ様の症状で 発症します。初発症状としての熱は、ほぼ必発で、38℃以上の高熱であることが特徴です。また咳も必発で当初は乾性でやがて痰を伴うという経過をとります。
症状等があれば早めの受診をお願いします。また、トリとの接触があれば医師に詳しく申し出て下さい。
トリを飼う場合は下記の点に注意して下さい
①トリにストレスをかけないような飼育方法
②過度な接触、口移しの給餌をしない、糞の後始末に注意
③トリが弱った場合は早めに受診
④へい死したトリの扱い、かごの消毒などの注意
発生年 | オウム病発生件数 | 備考 | |
全国 | 島根県 | ||
11年 | 24 | 0 | 4月1日~12月31日統計 |
12年 | 19 | 0 | |
13年 | 30 | 1 | 確定値ではない |
14年 | - | 5 | 本件1例を含む |
参考:オウム病
病原菌であるオウム病クラミジアを吸入し、感染後約1~2週間の潜伏期を経て、突然の高熱、悪寒、頭痛、全身倦怠感などのインフルエンザ様の症状で発症する。初発症状としての熱は、ほぼ必発で、38℃以上の高熱であることが特徴である。また、咳も必発で、当初は乾性でやがて痰を伴うという経過をとる。
島根県健康福祉部薬事衛生課