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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] ウエストナイル熱の流行地域より入国し、当該疾病への感染が疑われる患者の診療・入院に関する対応要領の周知徹底について

[場所] 
[年月日] 2005年10月3日
[出典] 厚生労働省
[備考] 
[全文] 

(平成17年10月3日)

(健感発第1003002号)

(各都道府県・各政令市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省健康局結核感染症課長通知)

 標記については、平成16年6月10日付け健感発第0610001号をもって通知したところですが、今般、別紙のとおり、我が国で初めてウエストナイル熱流行地域からの入国者で輸入感染症例が確認されました。

 ついては、米国等国外における流行が続いていることを踏まえ、引き続き、同通知の別紙対応要領「ウエストナイル熱流行地からの入国者が発熱・頭痛等を訴えて医療機関に受診があった場合の対応について」を踏まえ、医療機関等の関係者に対する周知徹底を要請します。

別紙

照会先;厚生労働省健康局結核感染症課

{担当者と連絡先は省略}



平成17年10月3日

米国から帰国したウエストナイル熱患者の輸入感染症例について

 今般、米国より帰国した男性が、ウエストナイル熱に感染していたことが確認されましたので、その経過等についてお知らせします。

1.患者に関する情報

 ① 年齢・性別 30才代 男性

 ② 渡航歴

   平成17年8月24日出国し、8月28日から9月4日まで米国内(ロサンゼルス)に滞在後、9月5日に帰国。

 ③ 症状

   帰国時に発熱及び頭痛、その後発疹。9月7日に近くの医療機関を受診。9月10日、川崎市立川崎病院を受診、その後回復。

2.検査に関する情報

 (1) IgM ELISA

   ウエストナイルウイルスに対する特異的IgM抗体陽性。

 (2) 中和試験

   ウエストナイルウイルスに対する特異的中和抗体を認め、ペア血清で4倍以上の上昇。

 (3) PCR検査は陰性。

   以上の検査結果及び臨床症状等を踏まえ、担当医師によりウエストナイル熱と診断されたものである。

   なお、患者は、帰国前に滞在した米国においてウエストナイル熱に感染した可能性が高いと判断される。

3.厚生労働省の対応

 本日、自治体及び日本医師会に通知し、ウエストナイル熱の流行地域より入国し、当該疾病が疑われる患者の診療・入院に関する対応について、再度周知徹底を通知するとともに、流行地への渡航者に対しても、感染防止のための注意喚起を図る予定。

(注) ウエストナイルウイルスは、ヒト−蚊−ヒト感染、ヒト−ヒト感染することはない。また、感染した患者から感染が拡大することはない。