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政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第13条第1項の規定に基づく届出の基準について」の一部改正について

[場所] 
[年月日] 2007年3月29日
[出典] 厚生労働省
[備考] 
[全文] 

(平成19年3月29日)

(健感発第0329007号)

(各都道府県・各政令市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省健康局結核感染症課長通知)

 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令(平成19年政令第44号)が平成19年3月9日公布され、同年4月1日に一部施行されることに伴い「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第13条第1項の規定に基づく届出の基準について」(平成17年6月20日健感発第0620002号)の一部を下記のとおり改正し、同日から適用する。


   記

「獣医師の届出基準」の第8を第9に改め、第7の次に、次のように加える。

第8 結核

1 定義

  結核菌群(Mycobacterium tuberculosis complex、ただしMycobacterium bovis BCGを除く)による感染症である。

2 対象となる動物

  サル

3 動物における臨床的特徴

  通常、サルは感染が進行した状態で発症し、食欲や元気の消沈、発咳、呼吸困難、下痢等の様々な臨床症状を示し、しばしば突然死を起こすことがあるが、症状を全く示さない場合もある。旧世界ザルでは新世界ザルや類人猿に比べて感受性が高い。

4 届出基準

 (1) 獣医師は、次の表の左欄に掲げる検査方法により、サル又はその死体について結核の病原体診断をした場合には、法第13条第1項の規定による届出を行わなければならない。この場合において、検査材料は、同表の右欄に掲げるもののいずれかを用いること。


検査方法 検査材料
菌分離による病原体の検出 咽頭・喉頭ぬぐい液、胃洗浄液、気管洗浄液、糞便、病変部の組織
核酸増幅法による病原体の遺伝子の検出


 (2) 獣医師は、臨床的特徴又は疫学的状況からサル又はその死体が結核にかかっている疑いがあると考えられ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、当該サル又はその死体について結核に感染していると診断し、又はかかっていた疑いがあると検案した場合には、(1)にかかわらず、法第13条第1項の規定による届出を行わなければならない。この場合において、検査材料は、同表の右欄に掲げるもののいずれかを用いること。


検査方法 検査材料
ツベルクリン反応試験   −  
塗抹検査による病原体の検出 咽頭・喉頭ぬぐい液、胃洗浄液、気管洗浄液、糞便、病変部の組織
画像所見 胸部エックス線