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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項の規定に基づく届出について

[場所] 
[年月日] 2011年2月28日
[出典] 厚生労働省
[備考] 
[全文] 

(平成23年2月28日)

(健感発0228第2号)

(各都道府県・各政令市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省健康局結核感染症課長通知)

 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号。以下「法」という。)第12条第1項の規定に基づき、医師は、診察の結果受診者が結核患者であると診断したときは、直ちにその患者について厚生労働省令で定める事項を、最寄りの保健所長に届け出なければならないこととなっているが、公衆衛生関係行政事務指導監査において、同項の規定が遵守されていない違法な事例が多数判明していることから、改めて同項による届出義務を遵守させるため、その趣旨等を周知することとしたので、内容を十分御了知の上、関係者に十分周知するとともに、その実施に遺漏のないよう取り図られたい。

 また、本通知は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の9第1項に規定する都道府県が法定受託事務を処理するに当たりよるべき基準とする。


   記

 法第12条第1項の規定による届出(以下、「届出」という。)は、結核患者を保健所において把握し、結核患者について、法第17条の規定による患者との接触者に対する健康診断、法第18条第1項の規定による就業制限通知、法第19条及び第20条の規定による入院勧告等、法第37条及び第37条の2の規定による医療費の公費による負担、法第53条の12の規定による結核登録票への登録等を行うための前提となるものである。

 届出義務違反は重大な法令違反であり、貴職におかれては、違反が判明した際には、その是正方行政指導を行うとともに、届出をしなかった医師には、法第77条の規定に基づく罰金を科すことができることから、繰り返し違反を行う者や悪質な事例については、刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第239条第2項の規定に基づき刑事告発を行うことも想定し得るので、配意すること。

 あわせて、法第18条第1項の規定に基づく就業制限通知、法第19条及び第20条の規定に基づく入院勧告等、法第37条及び第37条の2の規定に基づく医療費の公費による負担、その他、法の規定を結核患者に適用するに当たっては、届出がされていることを確認すること。