[文書名] 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律規則の一部を改正する省令等の施行について
(平成27年4月28日)
(健感発0428第1号)
(各都道府県・各政令市・各特別区衛生主幹部(局)長あて厚生労働省健康局結核感染症課長通知)
(公印省略)
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成27年厚生労働省令第96号)及び蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針(平成27年厚生労働省告示第260号)については本日別紙のとおり公布され、同日から施行又は適用することとした。これらの改正等の概要は、下記のとおりであるので、内容を十分御了知の上、関係機関等への周知を図るとともに、その実施に遺漏なきを期されたい。
なお、本通知においては、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)を「法」と略称する。
記
第1 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則の一部を改正する省令の改正の概要
1 改正の概要
蚊媒介感染症について特に総合的に予防のための施策を推進する必要があることから、法第11条第1項に基づく指針を作成し、公表する疾病に蚊媒介感染症を追加するものであること。
2 施行期日
平成27年4月28日から施行するものとしたこと。
第2 蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針の概要
1 制定の趣旨及び位置付け
我が国においては、平成26年8月、国内でデング熱に感染した症例が、昭和20年に報告されて以来、約70年ぶりに報告された。現在、デング熱についてはワクチン等が存在しないため、蚊媒介感染症のまん延防止対策が重要である。しかし、近年、国内感染症例が発生した蚊媒介感染症は、予防接種の普及により年間数件の発生にとどまる日本脳炎に限られており、各地方公共団体における蚊対策に関する知識や経験が失われつつあるとともに、国民の感染症媒介蚊に対する知識や危機感が希薄になりつつある。
本指針は、このような状況を踏まえ、デング熱及びチクングニア熱を、重点的に対策を講じる必要がある蚊媒介感染症に位置付け、蚊媒介感染症に関する平常時及び有事における対策を適切に実施するために、国、地方公共団体等が連携して取り組むべき施策について新たな方向性を示すものである。
2 概要
蚊媒介感染症について国、地方公共団体等が取り組むべき施策として、以下の事項を定めること。
第一 平常時の予防対策
第二 発生動向の調査の強化
第三 国内感染のまん延防止対策
第四 医療の提供
第五 研究開発の推進
第六 人材の養成
第七 国際的な連携
第八 対策の推進体制の充実
3 適用日
平成27年4月28日から適用するものとしたこと。