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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 大韓民国政府と中華人民共和国政府との郵便及び電気通信分野での協力に関する協定

[場所] 北京
[年月日] 1993年7月24日(1993年7月24日署名、1993年8月23日発効)
[出典] http://www.mofat.go.kr/ko/division/jo_treaty_list.mof?ipage=&b_code=treaty_1&div_m_code=NN,条約1184号.
[備考] 翻訳 金淑賢
[全文]

大韓民国政府と中華人民共和国政府(以下、「締約当事国」)は、電気通信の発展が相互貿易及び技術交流の促進は勿論、自国の経済・社会発展にも重要な要素であることを考慮し、両国間通信分野での幅広い協力の必要性を認識し、郵便及び電気通信分野での相互協力が両国間貿易及び人的交流を促進させることを確信して、次のように合意した。

第1章

総則

第1条

締約当事国は、この協定の各国の有効な法令に従って、両国間郵便及び電気通信の発展を促進させるためのすべて適切な措置を取る。

第2条

1.締約当事国は、この協定の規定と万国郵便連合(UPU)憲章に従って、両国間郵便業務を取り扱う。

2.締約当事国は、この協定の規定と国際電気通信連合(ITU)の国際電気通信協約、電気通信規則及び電波規則に従って電気通信業務を取り扱う。

3.締約当事国は、政府機関、研究所、企業及び他の関連機関間の直接接触及び、この協定による協力活動の細部事項を規定した施行約定の締結を奨励する。このような約定は、両国の法令に従って締結される。

第3条

締約当事国は、通信手段を利用した協議を通じてサービスや技術に対する各々の開発計画と有利な経済状況に基づく両国間の郵便及び電気通信業務を、より増進、拡張及び改善させるため多様な方案を講究する。

第4条

締約当事国は、両国の郵便及び電気通信業務の実際運用状態を考慮して、必要な場合に運用、管理及び料金約定の追加的な単純化に関して、通信手段を通じて相互協議する。

第2章

郵便

第5条

1.締約当事国は、以下の航空郵便物、船便郵便物及び他のサービスの直接交換に合意する。

ア.書状・郵便葉書・印刷物・盲人用点字郵便物・小型包装物及び保険書状を含む通常郵便

イ.普通小包及び電子郵便業務

ウ.特急郵便及び電子郵便の業務

エ.国際郵便為替業務

2.保険書状と保険小包の最大保険金額は、326SDRで、小包の制限重量は、20kgにする。

3.締約当事国は協議を通じて適切な付加サービスを提供することができる。

第6条

1.通常郵便物と小包は、締約当事国の主官庁が指定した交換局を通じて直接交換される。

2.締約当事国は、顧客の促求することを最大満足させるため、高級の配達水準を確保するように効果的な合意を行う。

第7条

一方当事国が第3国または、地域と郵便業務上関係のある場合、同当事国は国内郵便物の運送手段を利用して、できる限り早く他方当事国から自国に送られた中継、発送及び開嚢中継郵便物を第3国または地域に中継する。

第8条

締約当事国は、郵便発行分野で協力及び情報交換増進のため、新しく発効された切手30枚を定期的に交換する。

第9条

締約当事国はアジア・太平洋郵便連合(APPU)の会員国として要員、経験及び技術交流を奨励する。

第3章

電気通信

第10条

締約当事国は、必要な場合サービス要求を充足させるための適切な措置を取るように合意するため、電気通信業務に関するすべての問題に対して協議する。

第11条

締約当事国は、両国間電気通信業務に必要な運用情報を相互提供する。提供された情報の変更がある場合には、これを通報する。

第12条

1.締約当事国は、電気通信分野の相互発展を保つため、両国電気通信サービス供給者間の緊密な協力を奨励する。

2.締約当事国は、両国研究機関間の共同研究のプロジェクト及び専門家交流を通じて技術協力を促進する。

第13条

締約当事国は、両国間貿易及び人的交流を促進させるため、衛星、光ケーブルなどを利用した高品質通信サービスの使用を奨励する。

第14条

締約当事国は、両国内での会議、セミナー及び展示会を通じて電気通信技術及び政策などに関する情報交換を奨励する。

第4章

料金精算

第15条

締約当事国は、万国郵便連合及び国際電気通信連合の関連規定を考慮して、両国間国際精算料率を相互合意する。

第16条

締約当事国は、万国郵便連合の関連規定及び国際電気通信連合の国際電気通信規定に基づき、この協定に規定された国際郵便及び電気通信サービスに対して精算する。

第5章

他の事項

第17条

締約当事国の代表は、協力と相互理解の精神に従って、郵便及び電気通信分野での協力事業と関連した事項を協議し、この協定に履行から発生する問題を解決するために、原則として毎年1回ソウルと北京で、交代に会う。

第18条

1.締約当事国及びその傘下機関間の業務書信や電報は、英語またはフランス語とする。

2.締約当事国及びその傘下機関間の業務情報交換は、無料とする。

第19条

締約当事国は、両国間郵便及び電気通信分野での協力強化の必要性に根拠し、相互合意の基礎下で、覚書交換を通じて協定の規定を修正または補完できる。

第20条

この協定の適用と解釈に対する締約当事国間相違は、外交経路を通じて解決される。

第21条

1.この協定は、署名後30日後発効する。

2.この協定は、10年間有効であり、一方締約当事国がこの協定に終了意思を書面で、6ヶ月前に通報しない限り、その以後にも自動的に延長される。

以上の証拠として以下の署名者は、自国の政府から正当に権限を委任されて、この協定に署名した。

1993年7月24日北京で、同等に正本の韓国語、中国語、英語で各2部ずつ作成した。解釈上相違のある場合には、英語本が優先する。

大韓民国政府のために、中華人民共和国政府のために

署名:尹東潤(Yoon Dong−yoon)(逓信部長官)

署名:(Wu Chi−Chuan)(郵電部長官)