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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の改正(締約国の第九回会合において採択されたもの)(略称)モントリオール議定書九十七年改正

[場所] モントリオール
[年月日] 1997年9月17日
[出典] 外務省条約局,条約集(平成14年・15年 多数国間条約)269‐274頁
[備考] 
[全文]

平成十一年十一月十日 効力発生

平成十四年七月二十五日 国会承認

平成十四年八月三十日 受諾の閣議決定

平成十四年八月三十日 受諾書寄託

平成十四年九月九日 公布(条約第一二号)

平成十四年九月九日 告示(外務省告示第三八〇号)

平成十四年十一月二十八日 我が国について効力発生

第一条 改正

A 第四条1の四

 議定書第四条1の三の次に1の四として次のように加える。

1の四 締約国は、この議定書の締約国でない国から附属書Eに掲げる規制物質を輸入することをこの1の四の規定の効力発生の日から一年以内に禁止するものとする。

B 第四条2の四

 議定書第四条2の三の次に2の四として次のように加える。

2の四 締約国は、この2の四の規定の効力発生の日の後一年を経過した日以降この議定書の締約国でない国に対し附属書Eに掲げる規制物質を輸出することを禁止するものとする。

C 第四条5から7まで

 議定書第四条5から7までの規定中「並びに附属書CのグループIIに属する規制物質」を「、附属書CのグループIIに属する規制物質並びに附属書Eに掲げる規制物質」に改める。

D 第四条8

 議定書第四条8中「第二条のG」を「第二条のG、第二条のH」に改める。

E 第四条のA 締約国との貿易の規制

 議定書第四条の次に次の一条を加える。

第四条のA 締約国との貿易の規制

1 締約国は、議定書に基づく自国の義務を履行するためにあらゆる実行可能な措置をとつたにもかかわらず、特定の規制物質の生産量の算定値が零を超えないことを確保する期間の開始日(自国について適用されるもの)を経過した後においても、国内消費のために当該物質の生産量(締約国により不可欠なものとして合意された用途を満たすための量を除く。)の算定値が零を超えないことを確保することができない場合には、当該物質で使用済みのもの、再利用されるもの及び再生されたものの輸出を禁止する。ただし、破壊の目的で輸出する場合は、この限りでない。

2 1の規定は、条約第十一条の運用及び議定書第八条の規定により定められる違反に関する手続の運用を妨げることなく適用する。

F 第四条のB ライセンスの制度

 議定書に第四条のBとして次の一条を加える。

第四条のB ライセンスの制度

1 締約国は、二千年一月一日又は自国についてこの条の規定の効力が生ずる日から三箇月以内の日のいずれか遅い日までに、附属書A、附属書B、附属書C及び附属書Eに掲げる規制物質あつて、未使用のもの、使用済みのもの、再利用されるもの及び再生されたものの輸入及び輸出に関するライセンスの制度を設け及び実施する。

2 1の規定にかかわらず、第五条1の規定の適用を受ける締約国であつて、自国が附属書C及び附属書Eに掲げる規制物質の輸入及び輸出に関するライセンスの制度を設け及び実施する状況にないと認めるものは、附属書Cに掲げる規制物質につき二千五年一月一日まで及び附属書Eに掲げる規制物質につき二千二年一月一日まで措置の実施を遅らせることができる。

3 締約国は、ライセンスの制度を自国に導入した日から三箇月以内に、当該制度を設けたこと及びその運用に関し事務局に報告する。

4 事務局は、ライセンスの制度に関し事務局に報告した締約国の表を定期的に作成し、すべての締約国に配布する。また、事務局は、履行委員会が検討を行い、締約国に対する適当な勧告を行うため、この情報を同委員会に送付する。

第二条 千九百九十二年の改正との関係

 いずれの国又は地域的な経済統合のための機関も、千九百九十二年十一月二十五日にコペンハーゲンにおける締約国の第四回会合において採択された改正の批准書、受諾書、承認書若しくは加入書を既に寄託している場合又は同時に寄託する場合を除くほか、この改正の批准書、受諾書、承認書又は加入書を寄託することができない。

第三条 効力発生

1 この改正は、議定書の締約国である二十以上の国又は地域的な経済統合のための機関によりこの改正の批准書、受諾書又は承認書が寄託されていることを条件として、千九百九十九年一月一日に効力を生ずる。同日までに当該条件が満たされなかった場合には、この改正は、当該条件が満たされた日の後九十日目の日に効力を生ずる。

2 地域的な経済統合のための機関によって寄託される文書は、1の規定の適用上、当該機関の構成国によって寄託されたものに追加して数えてはならない。

3 1の規定に基づきこの改正が効力を生じた後は、この改正は、1の締約国以外の議定書の締約国については、その批准書、受諾書又は承認書の寄託の日の後九十日目の日に効力を生ずる。