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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の改正(略称)モントリオール議定書九十九年改正

[場所] 北京
[年月日] 1999年12月3日
[出典] 外務省条約局,条約集(平成14年・15年 多数国間条約)275‐282頁
[備考] 
[全文]

平成十一年十二月三日 北京で作成

平成十四年二月二十五日 効力発生

平成十四年七月二十五日 国会承認

平成十四年八月三十日 受諾の閣議決定

平成十四年八月三十日 受諾書寄託

平成十四年九月九日 公布(条約第一三号)

平成十四年九月九日 告示(外務省告示第三八一号)

平成十四年十一月二十八日 我が国について効力発生

第一条 改正

A 第二条5

 議定書第二条5中「第二条のE」を「第二条のF」に改める。

B 第二条8(a)及び11

 議定書第二条8(a)及び11中「第二条のH」を「第二条のI」に改める。

C 第二条のF8

 議定書第二条のF7の次に8として次のように加える。

8 附属書CのグループIに属する規制物質の一又は二以上を生産する締約国は、二千四年一月一日に始まる十二箇月の期間及びその後の十二箇月の期間ごとの当該物質の生産量の算定値が次の(a)と(b)との平均値を超えないことを確保する。ただし、当該締約国の生産量の算定値は、第五条1の規定の適用を受ける締約国の基礎的な国内需要を満たすため、附属書CのグループIに属する規制物質のこの8の規定で定義された生産量の算定値の十五パーセントを限度として当該算定値を超えることができる。

(a) 附属書CのグループIに属する規制物質の千九百八十九年における消費量の算定値と附属書AのグループIに属する規制物質の千九百八十九年における消費量の算定値の二・八パーセントとの和

(b) 附属書CのグループIに属する規制物質の千九百八十九年における生産量の算定値と附属書AのグループIに属する規制物質の千九百八十九年における生産量の算定値の二・八パーセントとの和

D 第二条のI

 議定書第二条のHの次に次の一条を加える。

第二条のI プロモクロロメタン

 締約国は、二千二年一月一日に始まる十二箇月の期間及びその後の十二箇月の期間ごとの附属書CのグループIIIに属する規制物質の消費量及び生産量の算定値が零を超えないことを確保する。この条の規定は、不可欠なものとして合意された用途を満たすために必要であると締約国が認めた生産量及び消費量については、適用しない。

E 第三条

 議定書第三条中「前条」を「第二条のI」に改める。

F 第四条1の五及び1の六

 議定書第四条1の四の次に1の五及び1の六として次のように加える。

1の五 締約国は、二千四年一月一日以降この議定書の締約国でない国から附属書CのグループIに属する規制物質を輸入することを禁止するものとする。

1の六 締約国は、この議定書の締約国でない国から附属書CのグループIIIに属する規制物質を輸入することをこの1の六の規定の効力発生の日から一年以内に禁止するものとする。

G 第四条2の五及び2の六

 議定書第四条2の四の次に2の五及び2の六として次のように加える。

2の五 締約国は、二千四年一月一日以降この議定書の締約国でない国に対し附属書CのグループIに属する規制物質を輸出することを禁止するものとする。

2の六 締約国は、この議定書の締約国でない国に対し附属書CのグループIIIに属する規制物質を輸出することをこの2の六の規定の効力発生の日から一年以内に禁止するものとする。

H 第四条5から7まで

 議定書第四条5から7までの規定中「附属書A及び附属書Bに掲げる規制物質、附属書CのグループIIに属する規制物質並びに附属書Eに掲げる規制物質」を「附属書A、附属書B、附属書C及び附属書Eに掲げる規制物質」に改める。

I 第四条8

 議定書第四条8中「第二条から第二条のEまで、第二条のG、第二条のH」を「第二条から第二条のIまで」に改める。

J 第五条4

 議定書第五条4中「第二条のH」を「第二条のI」に改める。

K 第五条5及び6

 議定書第五条5及び6中「第二条のEまで」を「第二条のEまで及び第二条のI」に、「規制措置及び」を「規制措置並びに」に改める。

L 第五条8の三(a)

 議定書第五条8の三(a)に後段として次のように加える。

 二千十六年一月一日以降、1の規定の適用を受ける締約国は、第二条のF8に規定する規制措置を遵守するものとし、当該規制措置を遵守するための基準として、二千十五年における生産量及び消費量の算定値の平均値を使用する。

M 第六条

 議定書第六条中「第二条のH」を「第二条のI」に改める。

N 第七条2

 議定書第七条2中「、附属書C及び」を「に掲げる規制物質、附属書CのグループI及びグループIIに属する規制物質並びに」に、「当該規制物質」を「附属書B、附属書C及び附属書Eに掲げる規制物質」に、「及び附属書Cに掲げる」を「に掲げる規制物質並びに附属書CのグループI及びグループIIに属する」に改める。

0 第七条3

 議定書第七条3に中段として次のように加える。

 締約国は、検疫、及び出荷前の処理のための附属書Eに掲げる規制物質の年間使用量に関する統計資料を事務局に提出する。

P 第十条

 議定書第十条1中「に定める規制措置及び」を「及び第二条のIに定める規制措置並びに」に改める。

Q 第十七条

 議定書第十七条中「第二条のH」を「第二条のI」に改める。

R 附属書C

 議定書の附属書CのグループIIの項の次に次のように加える。

{表は省略}

第二条 千九百九十七年の改正との関係

 いずれの国又は地域的な経済統合のための機関も、千九百九十七年九月十七日にモントリオールにおける締約国の第九回会合において採択された改正の批准書、受諾書、承認書若しくは加入書を既に寄託している場合又は同時に寄託する場合を除くほか、この改正の批准書、受諾書、承認書又は加入書を寄託することができない。

第三条 効力発生

1 この改正は、議定書の締約国である二十以上の国又は地域的な経済統合のための機関によりこの改正の批准書、受諾書又は承認書が寄託されていることを条件として、二千一年一月一日に効力を生ずる。同日までに当該条件が満たされなかった場合には、この改正は、当該条件が満たされた日の後九十日目の日に効力を生ずる。

2 地域的な経済統合のための機関によって寄託される文書は、1の規定の適用上、当該機関の構成国によって寄託されたものに追加して数えてはならない。

3 1の規定に基づきこの改正が効力を生じた後は、この改正は、1の締約国以外の議定書の締約国については、その批准書、受諾書又は承認書の寄託の日の後九十日目の日に効力を生ずる。