[文書名] 第8回「気候変動に対する更なる行動」 共同議長サマリー
2010年3月1日〜2日、東京において第8回「気候変動に対する更なる行動」に関する非公式会合が開催された。同会合には28カ国、欧州委員会、国連の関係者並びに国連気候変動枠組条約及び京都議定書の特別作業部会(AWG)の議長が出席した。古屋昭彦外務省地球環境問題担当大使及びルイス・マシャド・ブラジル外務省環境特別問題局長が共同議長を務めた。
参加者は、COP15の成果、COP16において期待される成果及びそれを達成するためのプロセス、並びにコペンハーゲン合意の下での行動に関連する幅広い事項についてオープンかつ率直な議論を行った。参加者は、本会合をコペンハーゲン会議後の気候変動の議論を始動させ促進させるための時宜を得たものとして歓迎した。
参加者は、気候変動が引き続き我々世代の最も差し迫った課題の一つであること、及び、本問題に建設的かつ協力的に取り組むため国際枠組みについての議論を更に進展させることが重要であることについて、見解が一致した。
参加者は、コペンハーゲン合意が多くの分野における政治的理解を含むこと、及び、多くの国が目標又は行動を発表したことを認識した。また、参加者は、緩和、MRV、資金、技術、REDD+及び炭素市場等の分野において進展を図るための方策を議論した。これらの問題は、附属書I国及び非附属書Iの国別報告書の内容及び提出の頻度、短期資金、コペンハーゲン緑の気候基金、REDD+メカニズム、技術メカニズム等の新たなメカニズムの設立を含む。また、参加者の多くは、COP16の有意義な結果を支持し、COP16の成功に向けて次期議長国と協力していく意図を表明した。
参加者は、AWG及びCOP/CMPの下での議論の効率・効果を促進するための様々な方策・手段を探求する必要性について一致した。また、参加者は、締約国間の非公式協議が包括的かつ透明性のあるものであるべきで、また国連のプロセスに代替するものではないことを認識しつつ、非公式協議が国連の下での交渉を補完し、その成功に大きく貢献しうるとの見解を表明した。
参加者は、本非公式会合が国際的な気候変動枠組みの議論に対して有意義なサポートや勢いを与えたことに留意し、第9回会合を2011年の早い段階で東京で開催することにつき合意した。