データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 緑の気候基金(GCF)に対する日米の45億ドルの拠出表明について

[場所] 
[年月日] 2014年11月16日
[出典] 外務省
[備考] 仮訳
[全文] 

 日米両国は,温室効果ガスの排出削減と気候変動に対して強靭な世界を作るための取組を支援するというコミットメントを果たすべく,緑の気候基金(GCF)に対し,両国が最大45億ドル拠出する旨を発表しました。それぞれの国での必要な国内手続にしたがい,かつ他の拠出国による多大な貢献を勘案しつつ,日本は最大15億ドルを,米国は最大30億ドルを拠出します。日米両国の拠出額は,ドイツ,フランスや他の先進国及び途上国を含む拠出国が既に表明している拠出に加わるものです。

 日米両国は,さらに多くの国が拠出を表明することが期待されている,11月20日にベルリンで開催されるGCFのプレッジング会合で,改めて拠出を発表する予定です。両国は,首脳レベルで大きな額の拠出表明を迅速に行うことにより,現在行われている気候変動交渉への大きな推進力を与えることを意図しています。この気候変動交渉では,全ての国に適用される2020年以降の合意に向けて,各国が排出削減のために野心的かつ透明性のあるコミットメントを行うこととなっています。

 本日の発表は,日本,米国及びその他の国々が,世界各国で強靱かつ低炭素な開発を支援してきた共同のリーダーシップの歴史に基づくものです。

 2008年,日米両国は,気候投資資金(CIF)の設立の先陣を切りました。GCFに対する日米両国の拠出表明は,このようなリーダーシップの精神を引き継ぐものです。GCFは,気候変動対策のために不可欠な資金と知見を有する民間部門からの投資を動員していきます。

 日米両国は,GCFに対して拠出可能な全ての国が拠出表明に加わるよう呼びかけます。日米両国は,引き続き,GCFが十分に機能し,気候資金にとって効果的で効率的な手段となることを確保すべく,GCF理事会のパートナー及びその他のステークホルダーとともに取り組んでいきます。