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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] パリ協定6条2項の二国間協力を推進する共同声明

[場所] 仮訳
[年月日] 2025年11月19日
[出典] 環境省
[備考] 
[全文] 

背景

・ バクーで開催されたCOP29は、パリ協定6条の完全運用化を示すものとなった。この成果は、ほぼ10年にわたる多国間交渉の集大成であり、気候行動における国際協力強化の基盤を確立した。

・ 6条の運用開始は、脱炭素化活動に向けた官民資金の動員とNDCへの貢献において前例のない機会を創出すると同時に、頑強な算定の枠組みと透明性のある報告体制を通じて環境十全性を確保する。

・ 先行国の一つとして、日本とパートナー国は6条2項に沿った二国間クレジット制度(JCM)を実施してきた。JCMは現在、31カ国とのパートナーシップを構築している。制度開始以来、JCMは先進的な脱炭素技術の導入を促進し、パートナー国の持続可能な開発に貢献してきた。

・ JCMに加え、6条2項に基づく協力アプローチの勢いは世界的に強まっている。これまでに13の締約国が初期報告を提出し、参加国はNDC達成に向け継続的に取り組んでいる。

・ これらの多様なグループは、異なる地域や協力関係を横断し、6条に基づく国際協力の拡大に向けた強固な基盤を共同で構築している。既存の協力アプローチは、測定可能な緩和成果をもたらす一方で、技術移転と緩和の副次的便益を促進し、具体的な成果を成功裏に実証してきた。

声明

6条2項に基づく二国間協力アプローチの実施を強化するため、我々は下記の行動を支持し、実践を通じた学習アプローチにより協力していく意思を表明する。

1. 長期投資のための6条2項の準備プロセスの加速

・ 地球規模の脱炭素化のための投資規模は、前例のない規模の官民資金の動員を必要とする。6条2項に基づく二国間協力アプローチは、プロジェクトの経済性を改善する収益源を創出することで、さらなる投資の重要なきっかけとなり得る。

・ 長期投資を確保するため、以下の準備プロセスの加速化が重要であることを再確認する:

 * 予測可能かつ透明性のある枠組みと手続

 * 温室効果ガス排出削減・吸収量の算定に向けた頑強かつ実用的な方法論

2. 実践、合理化、柔軟性による参加の拡大

・ 我々は、6条の完全運用が、二国間協力アプローチを通じて気候行動を推進する多様なステークホルダーの参加機会を提供することを強調する。

・ 参加を拡大するためには、以下の優先行動が不可欠であることを認識す

る。

 * 実践:協力アプローチ実施の実践経験から学び、早期行動を優先することは、脱炭素化努力を通じた実質的な削減・吸収活動を推進するために不可欠である。

 * 合理化:環境十全性と利便性を考慮しつつ、各二国間協力アプローチにおける基準・規則・手続を合理化すべきである。合理化されたプロセスはプロジェクト参加者の不必要な負担を軽減し、更なる投資を促進する。

 * 柔軟性:技術的・手続的取り決めを各二国間協力アプローチにおいて実用的かつ柔軟に調整することで、実質的な削減・吸収活動の拡大が可能となる。

3. 能力構築プログラムへの継続的な支援

・ 我々は、パリ協定6条の実施に必要な制度的枠組みの構築など、既存の課題認識を共有する。

・ 6条実施に向けた準備を加速させるため、我々はパリ協定6条実施パートナーシップ(A6IP)などの能力構築プログラムにおける協力促進に向け、共同で取り組む意思を改めて確認する。