[文書名] 防災に関する日印協力
世界でも有数の災害多発地である日本とインドは,仙台防災枠組の実施とフォローアップに関する防災分野で協力を進めている。モディ首相が,災害に強靭なインフラにむけた協力関係を発展させるためにインドは他国や利害関係者と協力していくと述べた2016年11月にニュー・デリーで開催されたアジア防災担当閣僚級会議(AMCDRR)のフォローアップとして,2018年1月,インド主催で開催された国際ワークショップに,日本は他の20か国とともに参加した。
防災分野での日印協力における重要な進展は,2017年9月の安倍総理による訪印の際に行われた日印首脳会談において示された。同訪問中,インド内務省と日本の内閣府は,災害リスク軽減,予防,災害対応,復旧・復興にかかる協力に関する日印防災協力覚書(MOC)を署名した。
インド側は、国家防災庁(NDMA)が,MOCを実施するために中心となる機関である。同MOCの下で,2018年3月にニュー・デリーで第1回防災協力会議が開催され,災害への備え,予防,早期警報システム,民間セクターによる取組等の十分に考えられた6つのセッションが開催された。本会議においては,Build Back Better(より良い復興)に係る日本の取組を共有することに加え,早期警報システムに係る技術を紹介し,防災への備えに関する独自の経験を共有した。早期地震探知・警報システム,特に地震にかかる災害リスク評価や経験,国民の意識向上に関する優良事例の共有(訓練を通じたもの等)等が,防災分野における日印協力において実施されるべき具体的な事項であると確認された。
第2回日印防災協力協議は2018年10月15日に東京で開催された。同会議では,主に以下の3つの議題が扱われた。
(i) 訓練及び演習
(ii) 2018年に両国で発生した重大な洪水災害を受けての気象災害
(iii) 政策及び技術の観点からの早期警報システム
防災に関連する日本国政府のODA
上記とは別に、強靱なインフラ開発や森林地域の自然災害管理及び山岳道路の持続可能な開発に係る技術協力を通じた支援を行ってきている。