データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] インドにおける日本語教育の振興

[場所] 
[年月日] 2018年10月29日
[出典] 外務省
[備考] 仮訳
[全文] 

1. 過去数年間にわたり日本語能力を有する専門職の需要が持続していることに鑑み,日印両国の首相は,様々な分野において,より幅広く緊密な協力を達成するために,インドにおける日本語教育を拡大させることの重要性を認識した。

2. 2017年9月14日,日本の首相によるインド訪問時に,インドにおける日本語教育分野の協力覚書が署名された。この協力覚書は,今後5年間で,日本語教師育成センターの設立,1000人の日本語教師育成,及び100の新規日本語講座の設立を行うことを規定している。

3. この取組は,国際交流基金,人的資源開発省,大学認証委員会,ジャワハルラール・ネルー大学内の人的資源開発センター,技能開発・企業促進省,商工省,保健・家庭福祉省,電子・IT省,科学産業研究委員会の協力を得て,インド外務省と在インド日本国大使館により共同で運営される。

4. この覚書の目的達成のために,2018年7月23日,ニュー・デリーのジャワハルラール・ネルー大学の人的資源開発センターを暫定的な場所として,日本語教師育成センターが設立された。同センターは,V.K.シン外務閣外大臣と平松賢司駐インド日本国大使により開所された。開所式には,インド側よりジャガデシュ・クマール・ジャワハルラール・ネルー大学副学長他の高官が出席した。日本側よりは,櫻井友行国際交流基金理事他の高官が出席した。

5. 3ヶ月間に及ぶ初の360時間の育成プログラムは,2018年7月23日,日本語能力試験3級レベルの能力を有する研修生を対象として開始され,同年10月12日に成功裏に終了した。同コースは初級・中級の日本語,多様な教授法,教室での教育実習を含んでいる。総勢25人の研修生がこのコースを修了した。さらに,5日間の育成コースが同年9月12日から16日に西ベンガル州シャンティニケタンで,また2日間の育成コースが同年10月26日から27日にカルナタカ州ベンガルールでそれぞれ実施された。