[文書名] 20か国財務大臣・中央銀行総裁会議声明(2012年11月4-5日)
1. 我々、G20 の財務大臣・中央銀行総裁は、強固な成長と雇用創出を促進するとともに経済・金融面での現在の課題に対処するため、我々の首脳が我々に与えた指示の達成に向けた進捗を評価するために会合した。
2. 我々は、世界経済全体の健全性と成長を強化するために必要なことを全て行う。今後の期間における我々の主要な焦点は、信頼を回復し国際金融市場におけるリスクとボラティリティを軽減すること、より速いペースの景気回復と雇用創出に貢献すること、そして強固で持続可能かつ均衡ある成長の基盤を促進することである。我々は、開かれた貿易及び投資、市場の拡大並びにあらゆる形態の保護主義の抑止に強くコミットしている。
3. 我々は、ロスカボス成長と雇用のアクションプランで確立されたコミットメントの実施において著しい進展を成し遂げてきた。欧州では、ESMの発足、OMTに関するECBの決定、欧州首脳による欧州単一銀行監督メカニズム設立の合意、成長・雇用協定の採択並びにその実施の進行、多くの欧州諸国における改革と財政健全化の実施を含む、重要な措置が採用された。政策余地のある他の国は、総需要を支援する措置を実施した。主要な中央銀行は、歓迎されるべき、各々のマンデートに整合的な更なる非伝統的な措置をとった。
4. 世界経済の成長は緩やかなままであり、欧州において最近発表された政策の複雑な実施が遅れる可能性、米国における潜在的な急激な財政引締め、日本における本年度の予算の財源の確保、幾つかの新興市場における成長の減速、幾つかの一次産品市場における追加的な供給ショックなどにより、下方リスクは依然として高い。世界的な不均衡の削減は十分ではなく、多くの国では、民間セクターと公的セクターにおける必要なデレバレッジのプロセスは続いており、失業は高いままである。我々の政策コミットメント全ての完全かつタイムリーな実施は、引き続きリスクを減少させ、持続的で強固な回復を確保するために極めて重要である。
5. 我々は、最近の数ヶ月にとられた政策措置の上に進んでいくことにコミットしている。競争力を改善し金融安定性を促進するために、構造・財政・金融分野におけるEUの現在の改革モメンタムは、継続される必要がある。これに関し、我々は、欧州単一銀行監督メカニズムについて2013年1月1日までに立法的な枠組みに合意するとの欧州首脳の最近の決定を歓迎する。我々は、欧州通貨同盟(EMU)の制度設計を完成させる一層広範な戦略の中で、2013年中の欧州単一銀行監督メカニズムの運用の実施と、欧州安定メカニズム(ESM)の銀行への直接的な資本注入手法の将来に関する技術的な議論の完了を期待する。
6. 我々は、先進国の場合は中期的なトロント・コミットメントに沿って、財政が持続可能な道筋にあることを確保する。世界の成長が弱いペースであることに照らし、先進国は財政健全化のペースが回復を支えるのに適切であることを確保する。財政的余力のある国は、適切な場合には財政の自動安定化機能を作動させる。十分な余力のある国は、経済状況が悪化した場合には、必要に応じ短期的に需要を支える用意がある。米国は注意深く財政引締めのペースを測り、2013 年の急激な財政収縮を避けるとともに財政が持続可能な長期的道筋に乗っていることを確保する。日本では、中期的な財政健全化の更なる進展が必要である。次の首脳会合までに、先進国は、2016年以降の債務対GDP比についての信頼に足る野心的な各国毎の目標が現在存在していない場合には、それを達成するための明確な戦略とタイムテーブルとともに特定することに合意する。
7. 世界の成長の弱いペースはまた、世界の需要を維持しリバランスすることに向けた進捗が限定的であることを反映している。我々は、成長を支え維持するとともに、世界的なリバランスにつながるような方法で、対外的及び対内的な調整を達成することにコミットする。この関連で、我々は、根底にあるファンダメンタルズを反映するため、より市場で決定される為替レートシステムと為替の柔軟性に一層迅速に移行し、為替レートの継続したファンダメンタルズからの乖離を避け、通貨の競争的な切り下げを回避することへの我々のコミットメントを再確認する。また、黒字国においては内需を強化し、赤字国においては国内貯蓄を強化することへのコミットメントを再確認する。我々は、資金フローの過度の変動及び為替レートの無秩序な動きは経済及び金融の安定に対して悪影響を与えることを再確認する。我々は、生産と雇用を促進するための野心的な構造改革の実施にコミットする。我々はまた、財政・金融・為替政策の分析に情報を提供する一式の指標に合意することで、我々の説明責任評価の枠組みの強化を進展させた。我々は、波及効果、構造改革に関するコミットメントの進捗、及び強固で持続可能かつ均衡ある成長についての我々の集団的な達成状況を評価するための、様々な指標とアプローチを検討する。
8. 我々は、グローバルな金融の安定を守り、危機の予防と解決におけるIMFの役割を強化するためのIMF資金基盤強化のプロセスの継続を歓迎する。ロスカボス・サミット以降、より多くの加盟国からの追加的なプレッジが得られ、コミットメントの総額は4610億ドルまで増加した。更に、我々は、二国間の融資取極の最初のグループが、合意された形式の下で正式なものとなったことを歓迎する。これは、2012年のロスカボスにおけるプレッジの半分以上に相当する2860億ドルを占める。我々は、残りの二国間取極を完了させることを求める。
9. 我々は、金売却益からの追加的な資金である27億ドルをIMFの貧困削減・成長トラストのために利用するとのIMF理事会の決定を歓迎し、加盟国に、これを実施するために必要な確証を提供するよう求める。この取組は、低所得国加盟国に対する資金支援を促進することにより貧困を削減するとの国際社会の意志を強める。
10. 我々は、2010年クォータ・ガバナンス改革の完全な実施に引き続きコミットしている。大幅な進展が達成されたが、2012年10月時点で、2010年クォータ・ガバナンス改革を発効させるための条件は完全には満たされていない。我々は、これらの重要な改革を発効させる緊急性を再確認し、まだプロセスを完了していない加盟国に、可能な限り早期に行うよう求める。IMF改革のプロセスはIMFの正統性、関連性、有効性を強化させるだろう。
11. 我々は、現在のクォータ計算式における欠点及び弱点に対処するために2013 年1 月までにクォータ計算式の包括的見直しを完了し、2014 年1 月までに次期クォータ一般見直しを完了することにコミットしている。我々は、計算式が、簡素で透明性が高く、クォータの複数の役割に整合的であり、加盟国に概ね受入れ可能な計算シェアをもたらし、かつ、時宜にかない、質が高く、広く利用可能なデータに基づいて実施可能なものであるべきことに合意する。我々は、計算式に基づくクォータ配分が、ダイナミックな新興市場及び途上国の力強いGDP の成長によって大きく変化している、IMF 加盟国が世界経済に占める相対的な重みをより良く反映すべきことを再確認する。我々は、IMF に加盟している最貧国の声及び代表性を擁護し続けることの重要性を再認識する。我々は、見直しを2013 年1 月までに完了させるために必要な合意を形成することをIMF 加盟国に求める。
12. 我々は、新たな統合サーベイランス決定の採択を通じたIMFのサーベイランス枠組の強化を歓迎し、暫定版対外セクター報告書の導入を歓迎する。この報告書は、マルチラテラルな分析を強化しサーベイランスの透明性を向上させるだろう。サーベイランスの透明で公平な枠組みは、IMFによる政策提言のオーナーシップと実効性を達成し、これによりサーベイランスをより効果的なものとするための鍵である。
13. 我々は、世銀及び他の国際機関による、現地通貨建て債券市場の発展を支援するためのG20行動計画の実施に関する進捗報告書に留意する。我々は、潜在的な利用者の間における分析手法の広範なオーナーシップを確保するため、行動計画が2013年に完全に実施されること、並びに世銀による進捗の更なる報告を期待する。我々は現地通貨建て債券市場の発展を促進するため、進行中の地域的イニシアティブを歓迎する。我々はロシア議長国の下で、これらの問題に関する作業を深めていく。
14. 我々は、特にインフラ投資のための長期資金の重要性を認め、この課題に関する作業が、長期投資を更に誘発する環境を育成し、雇用と成長の押上げを効果的に助けるものであることを認識する。我々は、世銀、IMF、OECD、FSB、国連及びその他の関連する国際機関に、その利用可能性を含め長期投資資金に影響を与える要素を評価するための、更なる分析作業に取り組むよう求める。我々は、将来のG20の作業の堅固な基礎を提供するため、この作業を2013年の早い時期に受け取ることを期待する。
15. 我々は、完全・適時かつ一貫した金融規制アジェンダの実施に引き続きコミットし、FSBにおいて合意した改革の実施に関する進捗報告書について議論した。我々は、G20がコミットしたOTCデリバティブ改革の実施に関する第4次進捗報告書の結論と提言及びバーゼル銀行監督委員会(BCBS)によるバーゼルⅢの実施状況報告書を承認する。我々は、規制のクロスボーダーでの適用を含む、各国の国内規制枠組みの抵触、不整合及びギャップを確認し、対処するために、2012年末までにOTCデリバティブ改革に関する法規則の整備を迅速に実施し、行動することに合意する。我々は、バーゼルⅡ、バーゼル2.5及びバーゼルⅢの全面的、適時かつ効果的な実施及び国際的に合意された基準との整合性の確保のために必要な措置を取ることに合意する。我々は、来年春の会合に向けて、BCBSによるリスク調整資産の計測の一貫性に関する報告を期待する。我々は、2013年3月の立ち上げを予定している国際的な取引主体識別子(LEI)のガバナンス機関であるLEI規制監視委員会(ROC)の憲章を承認する。
16. 我々は、金融システムの回復力の強化やシステミックリスクの軽減のための政策措置のデザイン・実施の進捗を認識する。特に、我々は、グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIBs)の更新されたリスト、BCBSの国内のシステム上重要な銀行(D-SIBs)に関する枠組み、グローバルなシステム上重要な保険会社(G-SIIs)の政策措置に関する市中協議文書を歓迎する。我々は、システム上重要な金融機関の破綻処理を当局が行うことを可能とするために、破綻処理枠組みに必要な修正を行うことにコミットする。我々は、拡大されたデータモニタリングとともに、シャドーバンキングの監視及び規制の強化に関する包括的政策提言を歓迎する。我々は、ピアレビューの対象となるシャドーバンキングの監視及び規制の強化に関する政策措置をサンクトペテルブルク・サミットまでに最終化することを要請する。
17. 我々は、システム上重要な金融機関の監督の密度と実効性の強化に関する提言及びFSBの格付け機関による格付への依存低減に関する原則の実施を加速するための行程表を歓迎する。我々は、格付け機関の透明性の向上及び競争の強化に関する更なる検討を奨励し、証券監督者国際機構(IOSCO)に4月の我々の会合に検討中の作業について報告することを要請する。我々は、金融機関の透明性を強化するための措置を支持し、リスク開示強化タスクフォース(EDTF)の貢献を認識する。我々は、十分な統計リソースの必要性を認識し、FSBとIMFによる情報ギャップの軽減に関する進捗報告書を承認し、特にグローバルなシステム上重要な金融機関のデータ報告テンプレートの実施を期待する。我々は、質の高い単一の会計基準に向けたこれまでの遅い進捗を懸念している。我々は、国際会計基準審議会(IASB)及び米国財務会計基準審議会(FASB)に対し、作業を速やかに完遂し、次回の我々の会合での報告を奨励する。LIBOR・EURIBORその他の金融指標に関して、我々は、指標及びインデックスの設定に係る慣行の脆弱性に対処し、信頼を回復するための手段を特定するためにとられた措置や進行中の検討を歓迎し、合意されたFSBの調整者としての役割を歓迎する。我々は、4月の会合までに、IOSCOがCDS市場の機能に関する次なる措置について報告することを要請する。我々は、FSBが、規制改革の新興国市場に与える予期せぬ影響に関する監視、分析及び報告を継続することを期待する。
18. 我々は、FSBのキャパシティ、予算及びガバナンスを強化するために、ロスカボスにおいて承認された措置の実施の進捗を歓迎する。我々は、次回会合までのFSBの法人化と2013年9月までの完全な実施を期待する。我々は、FSBにその代表構造の検討の継続の方向性について報告を要請する。
19. 我々は、FSBの状況報告書に示されたとおり各国において見られる国際的な規制・監督上の協力及び情報交換の基準の遵守の向上を歓迎し、さらなる進捗を要請する。
20. 我々は、金融活動作業部会(FATF)による全ての目的の追及の継続、とりわけ、戦略的なマネーロンダリング・テロ資金供与対策(AML/CFT)上問題を有する高リスク国の特定及び監視の継続に引き続きコミットし、奨励する。我々は、FATF評価プロセスの改定の2013年における完遂を期待する。我々は、特に法人格を有する事業体の受益者を識別する必要性から、全ての国における改定されたFATF勧告に適合する法的枠組みの見直しを奨励し、各国の採る措置の実効性と次回の相互評価における国際標準との整合性の評価を期待する。
21. 我々は、ケープタウンでの多国間条約の署名、及び加盟国が増加したグローバル・フォーラムにより報告された透明性への更なる進捗を賞賛する。我々は、情報交換の実践の有効性に関するグローバル・フォーラムの進捗レポートを2013年4月までに期待する。我々は、納税者のグループに関する情報提供要請に関する改善されたOECDの基準を歓迎し支持するとともに、全ての国がその基準を適切な時期に採択することを奨励する。我々は自動的な情報交換を実践することを継続し、その更なる使用並びに多国間での効率的な実施に必要なセーフガード、メカニズム、マイルストーンをOECDが分析することを期待する。また、我々は、税源の侵食と利益移転の問題に関するOECD の継続中の作業を歓迎し、次の我々の会合において、作業の進捗レポートを期待する。
22. 我々は、2011年に提示された5つの提言の実施について金融包摂に関するグローバル・パートナーシップ(GPFI)の2012年最終進捗報告で示された作業及びマヤ宣言のコミットメントを完遂するための途上国・新興市場国による具体的なアクションを含むG20革新的金融包摂のための原則の実施の進捗を歓迎する。我々は、2012年にケープタウンで策定されたマヤ宣言への追加的コミットメントを称賛し、各国がデータ収集努力を行うことにより、進捗を計測することを奨励する。我々は、知識創造、共有及び政策対話の恒久的ネットワークとして、金融包摂同盟(AFI)を設立するための意思決定を歓迎する。
23. 我々は、基準設定主体が金融包摂、金融の安定、金融インテグリティ及び金融消費者保護の間の関連性を追求するためにガイダンスを提供し、GPFIと協調する取組みを拡大していることが明確に提示された、基準設定主体と金融包摂に関する第1回GPFI年次会合を歓迎する。我々は、また、中小企業(SMEs)の金融及び環境の向上を継続するために実施された作業を称賛する。
24. 実施パートナーとともに、我々は「金融包摂に関するG20ピアラーニング・プログラム」のアップデートを期待し、金融包摂を推進するためのその他のイニシアチブへのコミットメントを奨励する。
25. 金融消費者保護のアジェンダの推進に向け、我々は、ベストプラクティスの交換を支援するための金融消費者保護ネットワーク(FinCoNet)の作業を認識し、2013年のサンクトペテルブルク・サミットにおける進捗報告書を期待する。我々は、また、G20 OECD金融消費者保護作業部会による行動指針の実施並びにOECD金融教育に関する国際ネットワーク(INFE)による国家戦略及び女性のための金融教育の分野を含めたカルタヘナにおける進捗を歓迎する。
26. 我々は、2012年の「メキシコ金融包摂の挑戦:アクセス開放のための革新的解決策」を受けた数々の提案を歓迎する。我々は、最終審査進出者と優勝者を称賛する。
27. ロスカボス・サミットにおいて、首脳は過度な一次産品価格の変動は経済の不安定性を高め、国家にとって潜在的重要性を有することを認識し、過度な一次産品価格の変動が成長に及ぼすマクロ経済上の影響に関する報告書の結論を承認する。我々は、2013年のサミットに先立ち、報告書において示された更なる作業の可能性のある分野に留意しつつ、G20による一次産品市場の機能向上に向けた貢献について進捗を報告する。
28. 我々は、一次産品市場の透明性と機能の向上に関するコミットメントを再確認する。我々は、農産物の現物市場の透明性の向上に資する農業市場情報システム(AMIS)の実施に関する進捗を歓迎する。我々は、国際エネルギーフォーラム(IEF)によるデータ・イニシアティブ共同機構(JODI)石油データベースの信頼性向上に関する提言を歓迎する。我々は、ガス及び石炭の国際市場の透明性向上のための国際エネルギー機関(IEA)、IEF及び石油輸出国機構(OPEC)による報告書を歓迎し、2013年半ばまでに、G20諸国が実施することのできる実践的な手段を提案することをこれらの機関に要請する。我々は、JODIガスデータベースに関する取組みの進捗を歓迎し、2013年中の取組みに期待する。我々は、石油価格報告機関(PRA)の機能と監視の向上に関する提言を歓迎し、IOSCOに対し、IEA、IEF及びOPECと協力してその原則の現物市場に与える影響を評価し、報告することを要請する。我々はまた、IOSCOにその原則の実施の進捗に関して2013年中の報告を要請する。我々は、商品先物市場の透明性の向上と適切な規制の改善に関するコミットメントを再確認し、IOSCOによる商品デリバティブ市場の規制及び監督に関する原則の実施に関する報告書を歓迎する。
29. ロスカボスにおいて首脳は、グリーン成長と持続可能な開発が長期的な繁栄を促進するための強い潜在力を有していることを強調した。我々は、グリーン成長と持続可能な開発を構造改革アジェンダへ組み入れる我々の取り組みに関して、国連の持続可能な開発会議の結果を考慮に入れつつ、2013年に再度自発的に自己報告を行う。我々は、最貧困層への的を絞った支援を提供しつつ、無駄な消費を助長する非効率な化石燃料補助金を中期的に合理化し段階的に廃止に向けた進捗を我々の首脳に報告する。我々はそのような化石燃料補助金に関する自発的なピア・レビュー・プロセスを発展し、その結果に関する報告書を2013年に首脳に提出する。我々は、グリーン・イニシアティブに資金を提供する年金資金に関するOECDの報告書を歓迎する。
30. 我々は、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)が、国際的なレベルでの気候変動交渉と意思決定のフォーラムであることを認識しつつ、気候ファイナンスはG20財務大臣・中央銀行総裁の間で議論されるべき関連する論点であると認める。我々は、G20気候ファイナンス・スタディ・グループによる、気候ファイナンスへ効果的に資金を動員する方法に関するプログレス・レポートを歓迎する。我々は、UNFCCCの目的、規定、原則を考慮しつつ、G20加盟国の間で基本的な論点に関してより良い理解ができるよう引き続き取り組み、2013年に首脳に報告する。
31. 我々は、災害リスクファイナンス政策が、災害リスク管理戦略全体にとって必要であると認識する。我々は、世界銀行とOECDが国連の支援を得て行った共同の取り組みが、災害対応において財政政策の立案者が他の政府部門や市民社会を支援するために中心的な役割を果たすことを強調し、災害リスク管理の議論への参加を拡大させたことを評価し、歓迎する。我々は、より効果的な災害リスク管理戦略の実施を促進することを目的とした詳細なガイドラインを提供する、G20とOECDの災害リスク評価とリスクファイナンスのための自発的枠組みを歓迎する。我々は、世界銀行とOECDが、他の関連する国際機関と協力しつつ、残る課題に対処するために自発的枠組みを活用(レバレッジ)する更なる取り組みを行うことを奨励する。
32. 我々は、2012年にG20の議長を務めたことに対しメキシコを賞賛し、2013年のロシア議長国に期待をする。