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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 附属文書1 植物の健康の向上にむけて

[場所] 新潟
[年月日] 2019年5月12日
[出典] 農林水産省,外務省
[備考] 仮訳
[全文]

植物は、地球上の全ての生物にとっての基盤であり、我々の食料の80%以上を提供している。我々G20農業大臣は、植物の健康の重要性を再確認し、国連における2020国際植物防疫年の決議の採択を歓迎する。そして、農業・食品分野の成長と持続、食品安全及び食料安全保障、生態系機能及び地球上の全生物の維持のために、以下の所見と取組をもって、植物の健康確保に向けた我々の取組の継続を奨励する。

1.我々は、植物の健康の確保に必要な課題の解決に向け、地域的及び国際的な協力の強化を奨励する。この協力には、植物病害虫の発生、流行又はまん延の状況や、これらに対する診断、モニタリングやサーベイランス技術等の効果的な措置、また、予防や防除の措置に関する情報や知見の交換を含む。

2.我々は、植物の健康のための研究促進の重要性を認識する。我々は、越境性植物病害虫への対応において、研究分野による継続的な貢献を期待し、MACSから提案されている以下の取組を歓迎する。

 - 病害虫診断の研究所や研究機関のネットワーク及びその他の自発的な研究交流の奨励

 - 特定の越境性植物病害虫に関心のある構成国間の研究協力の奨励

 - 研究協力を促進するためのワークショップの開催

3.我々は、植物病害虫の国境を超えた発生及びまん延を防ぐため、各国における植物の健康に関する適切な保護の水準の変更を求めることなく、関連する国際機関による国際的な基準、指針及び勧告や状況に応じた適切なリスク評価に基づく、調和のとれた植物検疫措置が重要であることを強調する。我々は、更なる地域的、国際的な協力に向けて、国際植物防疫条約(IPPC)が構築した調和された電子植物検疫証明書(ePhyto)システムへの各国の参加を奨励する。

4.我々は、植物の健康に対する意識向上を図るため、2020国際植物防疫年の機会を最大限活用し、IPPC、FAO、CGIAR等の国際機関との協力のもと、あらゆる関係者へのアウトリーチ活動及び能力構築への各国の積極的な関与を奨励する。また、各国による植物の健康に関する研究協力活動の開始及び支援を奨励する。これに関し、我々は、2020国際植物防疫年に向けて、各国の協調のもと、2019年秋に日本で植物の健康に関するIPPCシンポジウムを開催することを歓迎する。