[文書名] G20適応と強靭なインフラに関するアクション・アジェンダ
G20参加国は、適応と強靭なインフラに係る努力の重要性を理解し、その取組がもたらす相乗効果の可能性を認識しつつ、ドイツ議長国下の2017年のG20ハンブルグサミット以降、適応と強靭なインフラについて議論を重ねてきた。2018年アルゼンチン議長国下の気候持続可能性作業部会(CSWG)により、ドイツ議長国時に達成された作業に基づいて「G20適応作業計画(2018‐2019)」及び、「気候とエネルギーに関するG20各国の経験」がまとめられた。
2ヵ年計画への貢献として、G20参加国により、適応に関係する報告書や研究、イベントやワークショップなどの活動が行われる一方で、本年の議長国である日本は、これまでの議論と成果に基づき、CSWGにおいてオープンかつ建設的な議論を続けてきた。さらに、この課題は2019年6月15‐16日に長野県軽井沢市においてG20の環境大臣により議論された。
この「G20適応と強靭なインフラに関するアクション・アジェンダ」は、CSWGにおける関連する議論に基づき、G20適応作業計画(2018‐2019)の成果の一つとして、G20環境大臣により取りまとめられたものであり、CSWG下での関連した議論を活用しながら、G20各国が強調し、他国と共有することを望む活動、イニシアティブ及びベスト・プラクティスを集約している。アクション・アジェンダには、多国間、二国間、国内及び地域の各レベルにおける気候変動適応、防災、及び質が高く強靱なインフラに関する様々なアクションが含まれている。
これらのアクションは、気候変動に対する強靭化を促進するのに活用される重要なツールとして認識された、以下のような多様な目的と特徴を有している。
・適応、防災、持続可能な開発のための戦略的計画プロセスを構築するための包括的アプローチ
・適応計画のための知見、情報、ベスト・プラクティスの蓄積ならびに共有
・適応、強靭性、防災のための環境整備と能力開発
・公的資金の提供、民間部門との関与、民間の資金および投資の動員
・地域の状況や条件に適合した、適応と防災における生態系を基盤とするアプローチの
推進
これらの取組を共同あるいは個別に実施し、そこから得られた経験を他国へ共有することにより、G20参加国は、参加国及び他国における適応と強靭なインフラの向上に貢献できる。このため、各G20参加国は、アクション・アジェンダ内のものを含む活動の促進と、さらなる強化に尽力する考えである。G20参加国は、2020年以降のG20議長国の指示に応じ、必要に応じて、今後関連アクションの支援や追加的なアクションの提供によって、本アクション・アジェンダを継続的に拡大することができる。
アクション一覧
本リストは、他メンバーによる承認を伴うものではなく、むしろ有益な経験の情報共有の結果を反映するという認識の下、各G20参加国から提供された情報を編集するものである。
個々のG20参加国から提供された各アクションのさらなる詳細情報は、下記リンクからも入手可能である。
[URL:http://www.adaptation‐platform.nies.go.jp/en/ap‐plat/tools_guidelines/G20Actions/]