データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 習主席のリヤドG20サイドイベントでのあいさつ

[場所] 
[年月日] 2020年11月22日
[出典] 中華人民共和国駐日本国大使館
[備考] 
[全文]

 同僚の皆さん

 友人の皆さん

 地球はわれわれの共通のふるさとである。われわれは人類運命共同体の理念を堅持し、気候環境分野の挑戦〈試練〉に手を携えて対応し、この青い星をしっかり守らなければならない。ここで私は幾つかの見方を皆さんと共有したい。

 第一、気候変動への対応の度合いを高める。G20は引き続きリード役を果たし、「国連気候変動枠組み条約」の導きの下、気候変動対応「パリ協定」の全面的有効実施を推進しなければならない。先ごろ私は、中国は国家としての自主貢献の度合いを高め、二酸化炭素排出のピークを2030年以前にもっていき、2060年までにカーボンニュートラルの実現を目指すと宣言した。中国は言ったことは必ず守り、揺るぎなく実行に移す。

 第二、クリーンエネルギーへの転換を深く推進する。中国はサウジアラビアが炭素循環型経済理念を打ち出したことを称賛し、ポスト・コロナ時代にエネルギー低炭素化へシフトし、人々が持続可能なエネルギーを共有する目標を実現することを支持する。中国は世界最大のクリーンエネルギー・システムを完成させ、新エネルギー自動車の生産と販売の台数が5年連続世界第一位となった。第14次5カ年計画(2021―25年)と2035年長期目標の提案に基づき、中国はエネルギーのクリーン・低炭素化と安全・高効率利用を推進し、新エネルギー、グリーン環境保護などの産業発展を加速し、経済・社会発展の全面的なグリーン〈環境配慮型〉化へのシフトを促進する。

 第三、自然尊重のエコシステムを構築する。中国はG20が土地劣化削減、サンゴ礁保護、海洋プラスチックごみ対応などの分野で協力を深め、より堅固なグローバル生態安全障壁を築くことを支持する。「生物多様性条約」第15回締約国会議が来年5月、中国・昆明で開かれる。中国は各国の出席を心から歓迎し、会議が今後一定期間の世界の生物多様性保護の目標を定め、行動を取るものとなることを期待する。手を携え、クリーンで美しい世界を共に築こう。

 皆さんありがとう。