[文書名] 第4回G20財務大臣・中央銀行総裁会議議長総括
南アフリカ議長の下、第4回財務大臣・中央銀行総裁会議が、10月15-16日にワシントンD.C.で開催された。
世界経済見通し
2025年上半期において、世界経済は、高まる不確実性や複雑な課題に引き続き直面しているにも関わらず、強靭性を示した。こうした課題には、進行中の戦争及び紛争、地政学や貿易の緊張、グローバルサプライチェーンの混乱、高い債務水準、及び、頻繁な異常気象や自然災害を含む。これらの要素は、中期的な成長への下方リスクをもたらし、金融及び物価の安定にリスクを高める可能性がある。
ディスインフレは継続しているものの、国ごとにばらつきがある。中央銀行は、それぞれのマンデートに沿って、物価安定の確保に強くコミットし、引き続き、データを踏まえながら政策を調整する。中央銀行の独立性はこの目標を達成するために極めて重要である。
高水準の公的債務及び財政圧迫の課題を踏まえ、メンバーは、成長を志向するマクロ経済政策の追求により長期的な潜在成長力を高める重要性を認識した。同時に、財政余力を構築し、財政の持続可能性を維持し、そして公的投資と民間投資の双方を促進することが必要である。構造改革の実施は、強い経済成長を実現し、より多くのより良い雇用を創出するために不可欠である。メンバーは、2021年4月の為替相場についてのコミットメントを再確認した。
メンバーは、全ての過度な不均衡は国際通貨基金(IMF)により更に分析をされるべきであり、必要であれば、そして、差別をすることなく、開かれた世界経済に貢献し、持続可能な世界の成長を損ねることのないやり方で、各国固有の改革と多国間の調整を通じて対処されるべきであると合意した。メンバーは更に、世界貿易機関(WTO)に課題があること、そして、今日の現実に照らしてより適切に、かつ、よく対応するよう、WTOその全ての機能を革新的なアプローチを通じて改善するための、有意義で、必須かつ包括的な改革をWTOは必要とすることを認識しつつ、貿易上の課題を前進させるためのWTOの重要性を認識し、国際貿易体制の不可欠な要素としてWTOで合意されたルールを認識した。メンバーは、世界経済への、既存の、そして発生しつつあるリスクに対処すべく多国間協力を強化することの重要性を強調した。
メンバーは、2025年のフレームワーク作業部会(FWG)のワークプランに基づく進捗と、世界的なマクロ経済リスク及び脆弱性を監視・評価し、適切な政策対応を検討する継続的な取組に留意した。メンバーは、「世界経済に対するリスク、政策調整及び協力の強化」に関するG20ノートを歓迎した。メンバーは、「過酷な気象や自然災害のリスクの文脈における、より強固で持続可能な経済成長のためのマクロ経済政策と構造改革」に関するG20ノートも歓迎した。メンバーは更に、「人口動態の変化と移住の文脈における、技術及び人工知能の活用に係るマクロ経済、生産性、並びに成長への影響」に関するG20議長国ノートに留意し、人口動態と技術の変化の相互作用、及び労働市場を含むそれらのマクロ経済的な影響は継続的な注意を要することに合意した。
国際金融アーキテクチャ
メンバーは、国際開発金融機関(MDBs)の、加盟国の貧困削減、経済成長、及び開発を推進する上での重要な役割を再確認した。メンバーは、MDBs総裁グループによって策定された、最初の「MDBロードマップに関する履行進捗報告書」を歓迎した。メンバーは、「モニタリング及び報告フレームワーク(MRF)」の強化に関するG20議長国ノートと、履行進捗報告書に対するメンバーのフィードバックを要約したG20議長国ノートに留意した。殆どのメンバーは、MDBsの融資能力の増加を目指す改革を強調した2025年の「自己資本の十分性に関する枠組(CAF)」進捗報告書を歓迎し、G20MDBロードマップとCAF改革を履行するためのMDBsによる継続的な作業の必要性を認識した。メンバーは、デリスキング投資及び民間資金動員におけるブレンデッド・ファイナンスの重要性を認識し、変化する世界の状況におけるその役割に係るMDB共同報告書と議長カバーノートを歓迎した。最後に、メンバーは「リマ持株原則」に沿った国際復興開発銀行の「2025年株式保有見直し」の結果に期待した。
メンバーは、MDBs及びその他の国際経済・金融機関の意思決定における途上国の代表性及び発言権を強化する必要性を強調した。
メンバーは、効果的、包括的、かつ体系的に低中所得国における債務脆弱性に対処することにコミットした。メンバーは、「債務支払猶予イニシアティブ(DSSI)後の債務措置に係る共通枠組」(CF)への支持を再確認し、最近の進展を歓迎するとともに、その実施を、予測可能で、適時に、秩序立ち、かつ連携した方法で更に強化することを期待した。メンバーは、G20と「公的債務に係るグローバル・ラウンドテーブル」間の情報共有の促進を歓迎し、この協力継続への支持を表明した。メンバーは、脆弱な途上国における債務持続可能性への支援と流動性問題への対処に係るG20議長国ノートに留意した。メンバーは、気候変動に対する強靱性を取り入れた債務条項(CRDCs)の最近の自発的な活用に関するG20テクニカル議長国ノートに留意した。メンバーは、民間債権者を含む全ての利害関係者に債務透明性の向上を求めた。メンバーは、債務持続可能性に関するG20閣僚宣言を支持した。
メンバーは、債務は持続可能である一方、流動性困難に直面している脆弱国を支援することを国際社会に求めるとともに、IMFと世界銀行がこれらの国々を各国固有かつ自発的な形で支援するための、実現可能な選択肢に関する作業を更に継続することを奨励した。
メンバーは、グローバル金融セーフティ・ネット(GFSN)の中心にあり、強固で、クォータを基礎とし、かつ、十分な資金基盤を有するIMFへのメンバーのコミットメントを改めて強調した。メンバーは、IMFと地域金融取極(RFA)間の連携の継続を広く支持した。メンバーは、「第16次クォータ一般見直し」にて合意されたクォータ増資についての国内承認を進めており、さらなる遅延なくこのプロセスを終わらせることを期待している。彼らは、最も貧しい加盟国のクォータシェアを守りつつ、加盟国の世界経済に占める相対的な地位をより良く反映させるための、クォータシェアの調整の重要性を認識した。しかし、メンバーは、クォータとガバナンス改革に関する加盟国のコンセンサスを築くにあたっては段階的に進めることが必要であると認めた。メンバーは、「ディリヤ宣言」に沿って、IMFクォータとガバナンスに関する将来の議論を導く一連の原則を、2026年の春会合までに策定するようIMF理事会に求めることを支持した。
メンバーは、資本フローに対するノンバンク金融仲介(NBFI)の増大する影響を認識し、新興・発展途上国(EMDEs)におけるNBFIの行動や投資への理解に関する国際金融アーキテクチャ作業部会の共同議長国ノートに留意した。メンバーは、EMDEsとの間の資本移動のダイナミクス及び関連する金融安定リスクに対するNBFIの影響を適切に評価するために、より詳細な標準化されたデータ収集及びモニタリングの改善の価値を強調した。メンバーは、作業の重複を回避する観点から金融安定理事会(FSB)との緊密な協調の必要性を強調した。メンバーは、外国資産が外貨準備に分類されるための条件はIMFのBPM7ガイドラインに従うべきであることを認識した。
サステナブルファイナンス
殆どのメンバーは、2025年G20議長国及びサステナブル・ファイナンス作業部会(SFWG)共同議長による「サステナブル・ファイナンス報告書」を支持し、その結果と自主的な提言を歓迎した。
殆どのメンバーは、気候・環境関連基金(VCEFs)に関する2024年独立ハイレベル専門家グループ(IHLEG)レビューの実施における進捗に留意し、VCEFs、MDBs及び国家開発銀行(NDBs)が、現地のニーズと能力に即したメカニズムを構築することによって、明確に定義された各国主導の投資プラットフォームを通じた民間部門からの投資の動員を含め、それぞれのマンデートに沿って、資金の潜在能力を最大限に活用するための調整の改善に向けたさらなる取組みを継続して行うことを奨励する。殆どのメンバーは、サステナブル・ファイナンスの一貫性、効率性及び有効性を高めるために、上記の機関が民間セクターの関係者と連携するよう促した。
気候への強靭性の移行計画への統合、そして、官民のサステナブル投資拡大に向けた行動、リスク評価の改善、国内政策と制度的能力の強化、自然災害の保険補償ギャップへの対処、災害リスクファイナンスの拡充、及び実行可能な適応プロジェクトのパイプラインの構築が奨励される。効果的かつ適応的な保険市場に必要な強靭性と安定性を確保するためには、ソルベンシー(支払い能力)を維持しつつ、保険料がリスクを正確に反映することが重要である。メンバーは、適応及び強靭性を金融機関や企業の自主的な移行計画に統合するための主要な考慮事項の調整に関する進捗を認識する。
メンバーは、自発的なカーボン市場における、自発的なツールの活用による、改善された健全性、トレーサビリティ、及び相互運用性の必要性を議論し、効果的で自発的なカーボン・クレジットデータモデルの設計に関するSFWGの指針に沿って策定された、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第6条の指針と整合する、自発的で拘束力のない「共通カーボン・クレジットデータモデル」(CCCDM)に留意した。メンバーは、「気候データ運営委員会(ClimateDataSteeringCommittee)」が2026年に実施する、希望する関係者及び市場参加者が参加するCCCDMの試行を認識した。
最後に、殆どのメンバーは、複数年にわたる自発的かつ柔軟性のある、行動指向の文書である、「G20サステナブル・ファイナンス・ロードマップ」の有用性を認識し、その全体的な実施と報告を継続して行うことを再確認した。ロードマップの実施はサステナブル・ファイナンスにおける制度的な障壁に対処するだけでなく、具体的な開発の相乗効果を実現する機会をもたらす。
インフラストラクチャー
質の高いインフラ投資の拡大は、より迅速な経済成長、持続可能な開発、及び災害に対する強靱性に決定的に重要であることを認識し、メンバーは、インフラへの民間投資拡大における障害への対処に焦点を当てることを再確認した。また、メンバーは、3つの注目すべきレポート「有効な計画と準備慣行のための枠組み」、「ブレンディッド・ファイナンスのデリスキング措置に関する報告書」、「国境を越えたインフラプロジェクトのためのツールキット」の検討・支持を踏まえて、南アフリカ議長国下の前回のインフラ作業部会から重要な進展が得られたことに留意する。メンバーは、これらの成果物を承認した。これらの成果物は、市場やプロジェクトレベルの適時かつ良質なデータの利用可能性に支えられたプロジェクト準備の慣行に基づく適格なプロジェクト候補の構築、保証や信用補完を含むブレンディッド・ファイナンス手法を通じた持続可能なインフラ投資のデリスキリング、及び経済・ガバナンス・金融の側面を横断する地域開発のための国境を越えたプロジェクト推進に対する、実践的な解決策を提供する。
議長は、「国境を越えたインフラプロジェクトのためのツールキット」の適用を通じて、アフリカにおける国境を越えたインフラプロジェクトの機会を引き出し加速させることを目的とする、「ウブントゥ・レガシー・イニシアティブ」を立ち上げた。他の地域や国においても、同ツールキットを各々の状況に応じて調整し、経済協力や地域統合を促進するプロジェクトの支援を確保するために、主要な関係者や開発金融のパートナー間での連携促進が推奨される。
金融セクターの課題及び金融包摂
メンバーは、経済成長を支え、バーゼルIIIの枠組みを含む、全ての合意された改革と国際的な基準の、一貫性のある、完全で、かつ適時の実施に基づく、開かれた、強靭で、かつ安定した金融システムを確保することへのコミットメントを再確認した。ノンバンク金融仲介(NBFI)のレバレッジから生じるシステミックリスクに対処するための最終化された金融安定理事会(FSB)の勧告が、その効果的な実施の要請とともに支持された。メンバーは、金融システムにおけるNBFIのデータの課題及び脆弱性に対処するためのFSB及び基準設定主体(SSBs)による作業を支持した。我々は、NBFI及び金融イノベーションに関連するデータギャップに対処するためのG20データギャップ・イニシアティブの作業に勇気づけられている。殆どのメンバーはまた、気候関連金融リスクへの対処に関する作業の重要性を再確認した。急速に進展するフィンテックの状況から生じる機会とリスクが認識された。メンバーは金融活動作業部会(FATF)及びFATF型地域体による、不正資金リスク軽減への支持を改めて表明した。
メンバーは、「クロスボーダー送金の改善に向けたG20ロードマップ」(ロードマップ)の効果的な実施と、「ロードマップ」の目標を達成するための、必要に応じた適切な更なる行動への彼らのコミットメントを再確認した。2027年末までにロードマップの目標を達成する上で直面する課題と複雑さを認識しつつも、メンバーは、FATFによるクロスボーダー送金の透明性に関する国際的な要件の見直しの完了を含め、継続した進捗に留意した。
メンバーは、金融セクターによるAIの導入に関するFSB、国際決済銀行及び世界銀行の報告書を歓迎した。メンバーは、過去15年間のG20金融改革の実施をレビューしたFSBの「実施モニタリングレビュー中間報告書」を支持した。メンバーは、実施上の課題を検討し実施モニタリングを改善するための勧告を提案する、2026年のこの取組の次の段階に期待した。
メンバーは、暗号資産及びグローバル・ステーブルコインに関するFSBのグローバルな規制枠組みの実施に関するFSBメンバー及び一部の非メンバー法域による進捗を評価するFSBの「暗号資産活動のFSB規制枠組みに関するテーマ別レビュー:ピア・レビュー報告書」を歓迎した。レビュー報告書は進捗が得られたことを強調したが、重大なギャップ及びFSB勧告との完全な整合は未だ達成されていないことを明らかにした。不均一な実施は、規制裁定の機会を生み出し、本質的にグローバルかつ進化している暗号資産市場の監視を複雑にし、FSB及びSSBsが暗号資産及びグローバル・ステーブルコインに関する作業を継続することの重要性を強調する。
メンバーは、2023年金融包摂行動計画(FIAP)の実施における、金融包摂のためのグローバル・パートナーシップ(GPFI)に関する進捗を歓迎した。メンバーは、2024年中小零細企業(MSME)金融のための新たなG20GPFI行動計画のための「実施評価フレームワーク」と、報告を合理化し各国の負担を軽減する国別送金計画の改訂版テンプレートを歓迎した。メンバーは、消費者保護と信頼を確保する観点から、決済、貯蓄、信用、保険及び送金にまたがる金融サービスの利用を促進するための「アクセスから利用への移行」と題する議長国のプライオリティ・ペーパーを承認した。最後に、メンバーは、個人及び中小零細企業(MSME)のための金融包摂の質的向上に向けた新しくかつ革新的な技術の役割に関する報告書案に留意し、その最終版に期待する。
国際課税
メンバーは、全ての関係者にとって受け入れ可能な、均衡ある、かつ実用的な解決策を可能な限り早期に見出すという共有された目標をもって、「第2の柱」のグローバル・ミニマム課税に関する懸念に対処することへの建設的な関与を継続することにコミットした。解決策の実現は、実質ベースの税制上の優遇措置の公平な取扱いに関する議論を含む、公平な競争環境の観点から特定され得る重大なリスク、及び、税源浸食と利益移転のリスクへの対処へのコミットメントを含む必要があるとともに、経済のデジタル化に伴う課税上の課題に関する建設的な対話を含む、国際課税システムを安定させるための更なる進展を促す。これらの取組みは、全ての国の課税主権を保持しつつ、OECD/G20「包摂的枠組み」(IF)のメンバー間の緊密な協力によって進められる。
メンバーは、「国際租税協力に関するG20リオデジャネイロ閣僚宣言」を想起しつつ、グローバルな移動について研究し、税制、格差、及び成長の相互作用を理解するために、段階的かつ証拠に基づいたアプローチを採用するというIFの決定を引き続き歓迎する。メンバーは、国際租税協力に関する国連枠組条約を策定するための進行中の交渉に留意するとともに、参加しているG20メンバーは、不要な努力の重複を避けるよう努めつつ、幅広いコンセンサスを得る、並びに、既存の成果、プロセス、及び他の国際機関において現在進行中の作業を基礎とするという目的を再確認した。
メンバーは、国際機関からの5つの重要なレポート及びケープタウンで開催された国内資金動員に関するG20税サイドイベントからの1つのレポートを歓迎した。IFによるレポート「BEPSイニシアティブの10年:G20財務大臣・中央銀行総裁への包摂的枠組みによる実績評価に係るレポート」は、BEPSプロジェクトが達成しようとした、国際課税システムにおける、更なる一貫性、実質性、透明性及び安定性をもたらすことに対する進展と影響を評価する。また、協力することの有益性も示している。これまでの成果に基づいて途上国が十分に参加し恩恵を受けられるようにするためには、包摂的な参加及びニーズに応じた税に関する能力の向上を支援することが必要である。
OECD及びグローバル・フォーラムによるレポート「透明性と税務目的の情報交換に関する進捗の実績評価」は、G20主導の国際租税協力が、税務当局の情報共有能力を強化し、結果として税収を増加させる、重要な進展をもたらすことができることを示す。OECDによるレポート「不動産に関する即時利用可能な情報の自動交換の枠組み:G20財務大臣・中央銀行総裁に向けたレポート」は、関心を持つ法域間における不動産に関する国際的な税の透明性を強化するための任意の共通アプローチを示す。南アフリカ財務大臣による、各法域にこのイニシアティブへの参加を求めるレターを受け、G20議長国南アフリカは、これまでに示された法域による関心を歓迎するとともに、他の法域にも参加を奨励する。
メンバーは、国内資金動員(DRM)が共通の重要課題であることに合意した。IMFによる「歳入行政の強化を通じた国内資金動員の強化に関するG20背景ノート」は、歳入管理を税制の重要な柱として強調する。「税に関する協働のためのプラットフォーム(PCT)」によるレポート「税に関する能力構築枠組みの強化に関する進展」は、能力構築提供者間における協調及び連携の重要性を示すとともに、各国主体で、各国が主導し、納税者との社会契約を果たす改革への構造的なアプローチの価値を認識する。地域機関が果たす重要な役割は、両レポートで強調されている。2025年2月に開催され幅広い支持を得たDRMに関する税サイドイベントに基づくモデレーターのレポートは、DRMを最も効果的な資金源として優先付けること、現代的で強靭な歳入管理へ投資すること、そして国際協力を深化させることを奨励する。メンバーは、来年東京で開催予定のDRMに焦点を当てたPCTの「税と開発カンファレンス」、及びOECDによるレポート「税の安定性と成長を促進するための簡素化の強化:G20財務大臣・中央銀行総裁に向けたレポート」を受け取ることを期待する。
財務・保健合同タスクフォース
財務・保健合同タスクフォース(JFHTF)は、パンデミックへの予防・備え・対応(PPR)に関する財保連携の強化に、引き続きコミットする。メンバーは、持続可能なパンデミックPPR資金の主たる供給源として、財務と保健の連携による効率的かつ効果的な保健支出および国内資源動員の重要性、及び外部資金と国内資金のフローを各国の計画及び優先事項とより良く調整し整合させる必要性を強調した。
メンバーは、タスクフォースの下で作成された成果物、すなわち、「経済の脆弱性及びリスクの枠組み(FEVR)に関するグローバル・レポート」の更新版、対応資金のための「オペレーショナル・プレイブック」の改訂版、及び「パンデミックへの備えに関する資金調達報告書」を歓迎した。メンバーは、財務・保健当局により行われたパンデミック対応資金に関するシミュレーション・エクササイズに留意した。メンバーは、「パンデミックPPRのためのグローバル・コモンズ資金調達に関するハイレベル独立パネル」の作業に留意し、メンバーからの重要な意見を踏まえた報告書の改訂版を期待する。メンバーは、パンデミックPPRを強化するために、国際的および
国内的な投資を促進する「パンデミック基金」およびその他のグローバルヘルス関連基金への貢献と協力の重要性を改めて強調した。メンバーは、タスクフォースの今後について、進化の方向性、技術的成果物の今後の発展、及び財務と保健の持続的な連携を含め、議論を継続することに合意した。メンバーは、将来の運営体制に関する合意に向けて取り組むとともに、財務・保健合同大臣会合において更なる議論を行う。
G20財務トラックアフリカ・エンゲージメント・フレームワーク
メンバーは、アフリカ大陸及びその国々が経済、金融、その他関連する目的を達成するために2025年から2030年のG20財務トラックアフリカ・エンゲージメント・フレームワーク(AEF)を立ち上げることを承認する。メンバーは、財務トラックワーキンググループ内で追求され、2030年までの後続の議長国によって決定される、優先する注目分野のメニューとしてのAEFを実施するための運営の仕組みやアプローチを歓迎した。メンバーは、財政・マクロ経済面での課題、ガバナンス向上・強化のための制度分野、アフリカ大陸自由貿易圏やアジェンダ2025を促進するにあたっての地域インフラの発展・向上、高い資本コストの削減と民間資本・民間金融の役割強化、そして、アフリカの成長・発展促進のための国際金融機関の役割、を含む、AEFの5つの優先政策分野への注力を歓迎した。メンバーは、南アフリカ議長が、特化したリソース、2030年までの各議長国との協力、アフリカ連合及びアフリカの国際機関との協議を通じた協議プロセス設立を含むフレームワーク間の調整、及び毎年のアップデートと定期的な財務トラックへのインプット等を通じて、2030年までこの枠組みを支えていくという南アフリカ議長の申し出を歓迎した。メンバーは、特に「アフリカとのコンパクト(CwA)」のような既存のG20財務トラックイニシアティブの強化への支援を表明した。メンバーは、アフリカ大陸の発展に影響を与える世界的な金融課題に対処するための提言を含め、G20議長国南アフリカ議長下のアフリカ専門家パネルから行われたプレゼンテーションを認識した。
G20財務トラックの運営・意思決定プロセスのレビュー
メンバーは、議長国南アフリカによって行われた、2つのサーベイと、国際機関、招待国及びメンバーとのインタビューを含む、G20財務トラックの運営及び意思決定プロセスのレビューを歓迎した。メンバーは、財務トラック全体の有効性に焦点を当てること、作業部会、タスクフォース、代理、トロイカ、国際機関及び招待国のそれぞれの役割への注意を払うこと、財務トラックの会合及びシェルパトラックとの合同会合、コミュニケや議長総括を含む成果文書、そして組織的なリポジトリをつくる選択肢を含め、レビューがカバーする範囲を歓迎した。メンバーは、現在の慣行やその強化のために取り得る選択肢についての、幾つかの面で意見の一致が見られた分野を含む、レビューによる主だった気付きを歓迎した。
また、メンバーは、財務トラックの進行プロセスについての定期的なレビューを概ね5年に一度行うとの提案や、組織的なレポジトリを作る提案について振り返った。メンバーは、2025年の財務トラックの成果を出すにあたっての議長国の経験を反映した、南アフリカ議長国の締めくくりに当たっての洞察を歓迎した。メンバーは、2025年11月にG20議長国の最初のサイクルが終了するタイミングと合わせて、詳細な実績評価や、財務トラックの業務慣行を通じたエビデンスの土台を提供するという、レビューの準備をするにあたっての包括的な目的を歓迎した。メンバーは、このレビューが、メンバーがレビューの気付きを咀嚼し、将来の議長国やメンバーが望ましいと思うやり方で、現行の業務慣行を今後修正するための選択肢を検討する上で、有益な土台を提供するであろうと留意した。
メンバーは、2025年6月30日から7月3日にかけてスペインのセビリアで開催された第4回開発資金国際会議の成果と、途上国の開発目標達成のための支援を行うという参加国による新たなコミットメントに留意した。
メンバーは、ベレンでの来るCOP30を認識し、「COP30財務大臣のサークル」における参加国の関与に留意した。
我々は、メンバーや、幅広い国際機関による、この1年を通じた相当の貢献に対して感謝の意を表す。
我々は、2025年のヨハネスブルクでのG20サミットに期待する。我々は、来年のG20議長国であるアメリカ合衆国を歓迎する。