[文書名] 共同声明 第17回日中韓三国保健大臣会合日本、中華人民共和国、大韓民国
我々、日本、中華人民共和国及び大韓民国の保健大臣は、2024年12月15日、東京において、第17回三国保健大臣会合を開催した。
我々は、地理的な近接性、公衆衛生上の懸念の共有、文化、生活様式、そして地域及び国際社会の安全で健康で豊かな未来を創造する責任を基礎とした三国間のパートナーシップを再確認した。
我々は、次のような議論を行った。
公衆衛生安全保障の強化
国際保健協力の枠組み(グローバル・ヘルス・アーキテクチャー)については、パンデミックを含む国際的な公衆衛生危機において、国際保健のガバナンスに重要な役割を果たす世界保健機関(WHO)本部とWHO西太平洋地域事務局を、我々は引き続き支援する。我々は、国際保健規則の改正を歓迎し、パンデミックの予防、備え及び対応(PPR)に関する国際文書のための議論に建設的に参加することに引き続きコミットする。
薬剤耐性(AMR)は、最も多大かつ重要な国際的な保健問題の一つであり、「サイレント・パンデミック」として世界の健康安全保障に長期的な懸念をもたらすものであり、早急な世界的な対策が必要である。我々は、AMRに対処することの重要性を認識し、2024年9月のAMRに関する国連ハイレベル会合の成果を歓迎する。
我々は、2024年5月に第9回日中韓サミットにおいて成功裏に公表された「将来のパンデミックの予防、備え、対応に関する共同声明」の重要性を認識する。このサミットのコンセンサスに基づき、今回の三国保健大臣会合で、「パンデミック及び重大な影響を及ぼす可能性のある感染症に対する予防、備え及び対応に関する覚書」及び「パンデミック及び重大な影響を及ぼす可能性のある感染症に対する予防、備え及び対応に関する共同行動計画」を成功裏に更新した。これらの文書に基づき、我々は、三国の協力を通じてPPRを加速させる。
我々は、アジアにおける国際的な共同臨床試験の実施を促進すること、及びアジア諸国における薬事規制と医療機器規制の調和を促進することが、医薬品・医療機器の迅速な実用化を支援するために重要であることを認識する。これにより、同地域における医療イノベーションを加速し、患者の治療アクセスの向上に貢献する。
我々は、パンデミックを予防し、備え、対応するための強力で強靭な保健医療システムの基礎として、熟練した医療従事者の育成、訓練、採用及び維持に投資すること、並びに労働条件を改善することの必要性を再確認する。
将来の世界的な公衆衛生危機に共同で取り組むための協力を継続し、一層強化するため、我々は、中国疾病予防管理センター、韓国疾病管理庁、2025年4月に設立予定の国立健康危機管理研究機構等の我々三国の疾病対策機関間の協力を拡大する。
健康な高齢化の推進
我々は、少子高齢化セミナー等のプラットフォームを通じ、高齢化社会における予防的アプローチの推進と持続可能な保健医療システムの維持に関する政策対話と相互の経験の交換をさらに強化する。
我々は、高齢者に優しい環境づくり、社会参加の促進、統合的ケアの提供、並びに高齢者のための質の高い保健・介護ケアへのアクセスの確保を含む、我々三国間の共通の関心分野における協力の重要性を強調する。
我々は、認知機能の低下、限られた機動性、感覚機能の低下、口腔疾患、栄養不良のためのケア等の高齢者の様々なニーズに対応するため、人材交流を通じ、知見及びスキルを共有する。
我々は、他の課題に関する我々の取組にも寄与する、介護ロボットやICT等の技術の活用により、医療及び介護従事者の負担を軽減し、ケアの質を確保するための方策を、共同で検討する。
我々三国の保健医療上の課題、家族構成、文化及び生活様式における類似性を踏まえ、我々は、健康的な高齢化に関連する問題に関する共同研究を奨励することの重要性を認識する。我々は、研究機関が共同で、効率的な予防的アプローチと高齢者のための効果的なケアに関するエビデンスを構築するための研究プロジェクトを実施することを奨励する。
ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成に向けた、より強靭で公平かつ持続可能な保健システムの構築
我々は、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成を通じた保健医療システムの強化が、感染症の流行やパンデミック、非感染性疾患(NCDs)の有病率の増加、及び人口の高齢化により生じる様々な健康課題に対するより良い準備につながることを認識する。我々は、人口の高齢化への対応としての質の高いUHCの維持に関する経験を共有し、近い将来、同様の課題に直面するアジアの隣国に我々の教訓を共有する。
2023年9月の国連総会UHCハイレベル会合で強調されたように、保健医療従事者と国・地方政府当局の能力開発は、世界の保健システムがUHCを達成するための共通の課題である。我々は、UHCに関するグローバル・アジェンダの主要な提唱者としての役割を認識し、2025年に日本に設置されるUHCナレッジハブや韓国のWHOグローバルバイオ労働力トレーニングハブ等の様々なイニシアティブを通じ、低・中所得国の国・地方政府当局の知識向上や保健医療従事者の生涯にわたる能力開発を支援するため、一層努力する。
我々は、より公平で効率的で強靭な保健医療システムを達成し、及び促進するために、デジタル・トランスフォーメーションが不可欠であることを認識する。我々は、保健医療需要、保健医療へのアクセス、保健医療支出を含む医療情報を有効に活用するためのデジタル技術に関する知見の共有において、協力する。
次回の三国保健大臣会合は、2025年に韓国で開催される予定である。