[文書名] 日本国:厚生労働省、中華人民共和国:国家衛生健康、大韓民国:保健福祉部のパンデミック及び重大な影響を及ぼす可能性のある感染症に対する予防、備え及び対応に関する覚書
日本国厚生労働省、中華人民共和国国家衛生健康、大韓民国保健福祉部(以下、「参加者」と称する)は、
パンデミック及び重大な影響を及ぼす可能性のある感染症に対する予防、備え及び対応(以下、パンデミック及び重大な影響が考えられる感染症のPPRとする)に関連する感染症危機管理の分野における各国間の有意義な協力を構築するという意志に導かれ、
日本国、中国華人民共和国、大韓民が、公衆衛生研究において強固な伝統を共有し、公衆衛生における協力の長い歴史を有することを考慮し、
パンデミック及び重大な影響を及ぼす可能性のある感染症のアウトブレイクによる公衆衛生危機管理及び社会経済への影響を最小限にするために国際的協力が重要であることを認識し、
日本国、中華人民共和国、大韓民国間におけるパンデミック及び重大な影響が考えられる感染症のPPRを追求する必要性と、そのための効果的な方法を発展させるための共通の努力の必要性を考慮し、次の共通認識に達した。
1.参加者は、次の一般原則に従って、パンデミック及び重大な影響が考えられる感染症のPPRにおける協調的努力を強化し拡充することを目的とする。
(a)全ての活動は平等、互恵関係、相互利益に基づいて実施される。
(b)本覚書に定められている協力は、日本国、大韓民国、中華人民共和国の
機関もしくは個人の間で現在構築されている関係に影響を与えるものではない。むしろ、参加者は、共同活動の新しい分野を明らかにし、現在の活動との不必要な重複を避ける努力をすることを目的とする。
(c)共同の活動は、可能な限り、世界保健機関及び他の国連機関を含めた、他の国際保健団体の目標及び活動と協調し、それを支持するものであることが期待される。
2.参加者は、パンデミック及び重大な影響が考えられる感染症のPPRに関連した、幅広いお互いの関心事項における協力の拡大を続ける。次の分野における共通の課題に対応するための共同活動の構築に対して取組が実施される。
(a)定期的及びアウトブレイク発生時の迅速な情報共有(b)サーベイランス、早期警戒や疫学調査
(c)感染防止対策
(d)ワクチン、診断法や治療薬の開発
(e)臨床管理と薬剤耐性
(f)パンデミックPPRのための共同シミュレーションや共同演習によるアウトブレイクを最小化する方法の開発
(g)公衆衛生に関する法律及び規制に関する情報共有
(h)リスクコミュニケーションに関する情報共有
(i)検疫に関する法律、規制、ガイドラインの共有
(j)検疫対象の感染症に関するリストとその症例に関する情報の交換(k)参加者により共同決定される他の協力分野
3.本覚書に定められている協力の方法は次の事項を含み、これらに限定されない。
(a)定期的及びアウトブレイク時における迅速な情報共有のためのフォーカルポイントの指定
(b)共通の課題や科学的な研究のための共同ワーキンググループやプログラムの設立
(c)専門家と職員の交流
(d)互いの関心事項における活動を支えるための情報と知見の共有
(e)高官会合、学術会議やワークショップ、パンデミックPPRのための共同演習の開催
4.参加者はまた、他の適切な三か国の機関や個人間の直接的な関係の構築を促進し、円滑にすることを目的とする。協力の各分野について、参加者は、協力活動の実際的な実施の監視において、先導的な役割を担う適切な者を特定する。参加者の(指名を受けた)適切な者は、相手方とのコミュニケーション及び活動を協調する責任を有し、互いに決定した責任事項を遂行する責任を有する。
5.本覚書に従って実行される全ての活動は、三か国それぞれの法律及び規制に従って実施され、人員、資源や予算の範囲内で実施される。本覚書の実施に必要な手続きは、本覚書への署名に続いて、お互いの優先事項に基づき、相互の協議を通じて策定される。
6.本覚書の実施に関する議論は、参加者間の協議を通じて友好的に処理することとする。
7.本覚書に基づく協力は、参加者による署名の日から始まり五年を期限とする。参加者は、五年毎に本覚書を改訂するかどうか見直しを行う。
8.本覚書は参加者の合意により改訂することができる。
以上の事項について、東京にて三部に署名する。2024年12月15日英文※英文との齟齬がある場合は英文を優先すること