[文書名] 日本の歴史教科書についての「人民日報」の短評,日本の中国侵略の歴史は改ざんを許さない
日本の文部省が教科書の審査に当たって中国,東南アジアに対するかつての日本の侵略の歴史を書き改め,日本軍国主義を美化したことは,中国人民の間に激しい憤りを引き起こし,日本の世論の強い不満を呼んでいるが,こともあろうに日本の一部の役人は,教科書の内容を改めるのは「内政問題」だとか,「歴史についての認識にはいろいろあるが,教科書には広く受け入れられる一般的ないい方を取り入れるようにしている」などと述べている。第2次世界大戦が終わって37年にもなり,中日間に平和友好条約が締結された今日において,日本にこういう論調を吐く人物がいることは,まったく驚くほかはない。
文部省による教科書の審査は内政であるとしても,中国や東南アジアに対する日本の侵略は日本の内政ではないし,日本の侵略の歴史を改ざんすることは,もちろん,内政などといえるものではない。文部省は,日本の中国侵略を中国への「進出」などといい,日本の侵略軍による南京大虐殺は中国軍が抵抗した結果だなどといっているが,これは日本の若い世代を欺くものであるばかりか,中国人民に対する重大な侮辱でもある。
歴史は人類の活動の記録であり,それは客観的に存在するものであって,だれであろうと改ざんすることのできないものである。日本の軍国主義者は,人民の心の中にある歴史を消し去ることはできないし,それは永遠に不可能なことである。
中日両国には数千年にわたる友好的な行き来の歴史があり,日本の中国侵略のその中のほんの短い一齣にすぎない。この不幸な一齣から教訓をくみとり,それを再び繰り返さないようにするならば,中日両国人民が子々孫々仲良く付き合ってゆけるのである。日本の文部省が教科書の歴史を書き換えたことは,視野の狭い誤ったやり方である。われわれは,中日両国人民の共同の努力によって,日本の一部の軍国主義者のしゅん動はきっと失敗するに違いないと信ずる。