[文書名] 日中国交正常化十周年記念レセプションにおける鈴木内閣総理大臣の挨拶
王炳南中国人民対外友好協会会長
御出席の皆様
本日は日中両国の国交正常化十周年を記念するかくも盛大なかつ意義あるレセプションにお招きいただき,日中友好のために古くから力を尽くしてこられた皆様方と一堂に会し,歓談する機会を得ましたことは,私にとり何よりも喜びとするところであります。
想えば日中国交正常化に至る道は決して平坦なものではありませんでした。しかしながら,日中友好を願う先人の情熱は多くの困難を乗り越え,遂に一九七二年,国交正常化の実現に至ったのであります。以来十年,これまでの日中関係を要約してあらわすならば,「来タルコト易カラザル」友好を大切にはぐくむべく,積極的要素を伸ばすため,両国の政府及び国民が全力を投じてきた十年であったと言うことができるのではないでしょうか。
私は今後,両国間に「揺るぎない友好」関係を築いていく鍵は,正に両国国民の間で「豊かな交流」を通じて相互理解を深めることにあると考えております。この点,私も微力を尽くす考えでありますが,皆様方が果たされる役割は,ますます大きくなっていると申せましょう。ここに皆様方の一層の御活躍をお祈り申し上げます。
それでは盃を上げて,日中国交正常化十周年を祝し,日中両国の平和友好関係の一層の発展のために,王炳南中国人民対外友好協会会長の御健康のために,御出席の皆様の御健康のために,
乾杯!