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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 「中国国家行政学院訪日研修団」歓迎レセプションに際しての柴山大臣政務官挨拶

[場所] 
[年月日] 2009年6月29日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文]

 張慧玲・中国国家行政学院研究生部副主任

 並びにご列席の皆様

 外務省を代表して、中国国家行政学院代表団の皆様の来日を心より歓迎いたします。皆様方は、将来の幹部候補として中国各地で活躍されることが期待されていると承知しており、将来の日中関係の担い手として大いに期待しております。

 この相互交流事業は、日中の公務員の相互理解と相互信頼の増進を目的に1999年から始まりました。今回、日中双方の関係者の皆様のご尽力により、11年目を迎えることが出来たことを大変うれしく思います。

 日中関係は、この11年間で一層深まっています。現在、日本と中国の間では、年間500万人以上の往来があり、貿易額が日米間の貿易額を超え、中国に進出する日本企業が2万社を超えるなど、密接な交流が続いています。

 政府間でも、両国首脳が日中関係史上類を見ないほど頻繁な意思疎通を行っています。このような緊密な意思疎通を通じ、政治、経済を含むあらゆる分野及びレベルでの協力が着実に展開され、良好な関係が築かれています。

 その一方、両国間には未解決の問題があることも事実です。我々は、大局的観点を忘れることなく、「戦略的互恵関係」を構築する過程でこうした問題についても真剣な解決を図っていくことが必要です。

 日中両国は引っ越しすることのできない隣国であり、両国は互恵協力を更に拡大し、共にアジア太平洋及び世界のより良い未来を創り上げていくことに貢献していく必要があります。

 このためには、両国のたゆまぬ努力が必要です。本交流事業は11年目を迎えましたが、将来の日中関係の担い手同士の交流は益々重要になっていくものと思います。

 今回の訪日を通じ、将来の幹部候補として活躍されることが期待されている皆様が、是非多くの日本の友人を作られ、「等身大」の日本への理解を深め、日中の相互理解促進、日中関係の更なる発展に貢献されることを期待します。

 最後に、皆様にとって今回の訪日が快適かつ、有意義なものとなることをお祈りしまして、ご挨拶とさせていただきます。

 ありがとうございました。