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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 王毅国務委員兼外交部長による中国の外交政策と対外関係についての内外記者会見

[場所] 人民大会堂
[年月日] 2021年3月7日
[出典] 中華人民共和国駐日本国大使館
[備考] 
[全文] 

2021年3月7日、第13期全国人民代表大会第4回会議のテレビ記者会見が人民大会堂で行われ、王毅国務委員兼外交部長は中国の外交政策と対外関係について内外の記者からの質問に答えた。

王毅:報道陣の皆さん、こんにちは。今年の記者会見もオンラインビデオの形で皆さんにお会いする特別な記者会見です。中国はすでに新型コロナウイルス感染症を効果的に制御できましたが、たくさんの国が依然としてウイルスと戦っています。たとえ一つの国に感染症が終息していないかぎり、国際社会が団結してコロナ対策に努めることは停止すべきではありません。たとえ一人の感染者がいるかぎり、われわれは援助の手を差し伸べる責任を持っています。団結こそが力なり、堅持こそが勝利であり、光はすでに見えはじめています。中国は引き続き各国と団結して協力し、人類が完全に感染症に打ち勝つためにたゆまぬ努力していきます。それでは、皆さんの質問に答えたいと思います。

中央テレビ(CCTV)記者:過去一年の中国外交をどう評価しますか。今年の中国外交の重点とハイライトは何でしょうか。

王毅:2020年、中国は世界各国と共に極めて非凡な道のりを歩んできました。習近平同志を核心とする中国共産党中央の力強い指導の下で、中国外交は国家、人民、世界に責任ある態度を以って、全力で未曾有なチャレンジに対応し、然るべき役割を積極的果たしました。

ここ1年、一番の見所は元首外交です。習近平主席は「クラウド外交」という革新的な方式で、各国指導者と協力する大計を共に協議し、大国のリーダーとしての風格を体現し、国際社会の感染症対策協力に方向性を示し、原動力を注ぎました。

ここ1年、最も確固不動なものは国の利益を守ることです。われわれは世界における覇権・覇道・いじめに断固反対します。中国内政に対する理不尽な干渉を断固として跳ね返します。中国への主権侵害、中華民族の尊厳への誹謗中傷は決して容認できず、中国人民の正当な権利は必ず守るべきものです。

ここ1年、最も力を入れたのはコロナ予防・抑制のための外交です。われわれは国内での感染症対策に尽力し、国際社会と助け合い、中華人民共和国成立して以来最大規模の緊急人道主義行動を行い、世界の感染症予防・抑制に中国の貢献を果たしました。

ここ1年、最も心がけているのは海外同胞の安否です。コロナが流行っている中、われわれは適時に需要がある海外にいる国民に援助の手を差し伸べ、全力で保護、救助を提供し、国民のための外交を背負い、確実に実行に移しました。

ここ1年、最も注目しているのはグローバルガバナンスの方向性を把握することです。一国主義の横行に直面しながら、中国は旗幟鮮明に反対し、実際の行動で多国間主義を実践し、国際関係の準則を維持しました。保護主義の台頭に対して、われわれは身をもって開放を拡大し、中国の巨大市場の優位性を発揮し、各国により多くの発展のチャンスを提供しました。

中国にとって、2021年は画期的意義を持つ一年です。われわれは中国共産党設立百周年を迎え、中国外交も新たな道のりをスタートします。

われわれは党と国の付託を心に刻み、各国との友好関係を積極的に発展させ、中国と世界との相互理解をたゆまぬ増進し、引き続き中華民族の偉大なる復興のために良好な外部環境を整えます。

われわれは国の大きな関心事項を胸に、積極的に中国の発展の重要な戦略的チャンスの時期を維持、開拓し、全力で第十四次五ヵ年計画のスタートを後押し、国内と国際の二重循環を促進し、新たな発展構図の構築に取り組んでいきます。

われわれはポストコロナ時代に着眼し、積極的に感染症対策の国際協力を展開し、人類衛生健康共同体を構築し、質の高い「一帯一路」の共同建設を推し進め、世界経済の景気回復を後押しし、ともに気候変動などのチャレンジに対応していきます。

われわれは歴史の流れに順応し、積極的に新型国際関係の構築を推進し、平和、発展、公平、正義、民主、自由という全人類の共通した価値を発揚し、各国と手を携えて人類運命共同体を構築します。

今年は中国の牛年であり、牛は強靭さと力を象徴しています。新しい一年において、元首外交は引き続き方向性を導き、中国外交はより素晴らしい一章を綴ります。情義を重視し、不動心があり、原則を重んじ、責任感を持つ中国は、必ず世界へより多くの暖かさと希望を伝え、各国の共同発展により多くの自信と力を注ぎます。

イタルタス通信社記者:中国とロシアは全面的戦略協力パートナーです。新型コロナウイルス感染症は露中関係にどのような影響を与えたのでしょうか。

王毅:世紀未曾有な新型コロナ感染症を前に、中露は肩を並べて立ち向かい、背中合わせになって緊密に協力し、手を携えて新型コロナウィルスに対応し、共に「政治ウイルス」に対抗しました。中露の団結は山のように強固で、終始して世界の平和と安定を支える中流の砥柱です。

世界は不安定であればあるほど、中露協力はなおさら揺ぎ無く前進していくべきです。両国は互いに戦略的拠り所、発展のチャンス、グローバルパートナーとなるべきです。これは歴史の経験であり、時代の要求でもあります。

今年は「中露善隣友好協力条約」調印20周年であります。双方は条約を更新することに一致し、条約に新時代に相応しい意義を与えました。これは中露関係の一里塚であり、新たなスタートでもあります。双方は世代友好、協力ウィンウィンの条約精神を発揚し、継往開来(先人の事業を受け継ぎ、未来を切り開く)、推陳出新(古いものを処分し、新しいものを生み出す)、より大きな範囲、より広い分野、より深いレベルで新時代における中露全面的戦略協力パートナーシップを推進していきます。

われわれは戦略的相互信頼の模範となり、互いに核心的利益を守ることを揺るぎなく支持しあい、手を携えて「カラー革命」に反対し、様々な偽情報を取り締まり、それぞれの主権と政権の安全を守ります。

われわれは互恵協力の模範となり、「一帯一路」をユーラシア経済連合とのマッチングを深化させ、経済貿易投資協力の質の向上とグレードアップを推進し、科学技術イノベーション、デジタル経済など新分野における協力を開拓します。

われわれは民心の通じ合いの模範となり、友好の伝統を発揚し、人的文化交流を促進し、中露の友情が代々に受け継がれるようにしていきます。

われわれは公平正義の模範となり、手を携えて多国間主義、国連の権威、国際法と国際関係の基本準則、世界の戦略的安定を守っていきます。

『人民日報』紙記者:中国共産党による指導は中国外交の魂であると強調されたことがあります。今年は中国共産党設立100周年にあたり、党による外交への指導の深い意味をどのように理解すべきでしょうか?

王毅:中国外交は党が指導する人民外交事業であります。中国共産党は中国人民の屋台骨であり、中国外交の拠り所でもあります。

人民の幸福と民族の復興を実現させるという中国共産党の初心と使命は中国外交の責任を決めました。独立自主を重宝し、公平正義を発揚する党の追求は中国外交が堅持する基本的な原則を決めました。平和発展を堅持し、協力ウィンウィンを図り、人類運命共同体を構築することは、党章と憲法の定めであり、中国外交が努力すべき道と方向でもあります。

中国外交の重要な政策と成果は、党中央が全局を統括して計画の賜物です。特に中国共産党第18回全国代表大会以降、習近平総書記はグローバルな視野や戦略的不動心、責任感で、外交の理論と実践を革新し、外交発展の青写真を描き、中国が終始して歴史の進む正しい方向へ導いてきました。

千秋の偉業にとって、100年は序章に過ぎず、未来は必ず期待できます。実践に証明されたように、党による指導は中国外交の最大の政治的優位性であり、中国の外交事業が次々と勝利を収める根本的な保障です。我々はこれまで通りに党による外交事業への指導を堅持し、習近平外交思想を全面的に貫徹し、党の光栄なる伝統で外交の気骨を練磨し、党の歴史的経験で外交の知恵を啓発し、絶えず中国の特色ある大国外交の新たな局面を開拓していきます。

エジプト中東通信社記者:今年、中国・アフリカ協力フォーラはセネガルで開催します。中国はいかにアフリカ諸国のコロナ対策をを支援しますか?アフリカとの協力の深化についてどのような考え方がありますか?

王毅:中国とアフリカの深い友情は国家の独立、民族の解放を求める艱苦奮闘の中で形成されたもので、双方は戦友であり、兄弟でもあります。この情義は磐石のように固く、時間が経つほど強固になります。われわれは永遠に運命を共にする良き友人とパートナーです。昨年は中国アフリカ協力フォーラム成立20周年でした。20年来、中国とアフリカの間に「十大協力計画」と「八大行動」が相次いで策定され、実施されました。双方の貿易総額は20倍増、中国がアフリカに対する直接投資は100倍増加し、結んだ友好都市は150組に達しました。中国とアフリカの協力は既に南南協力の手本となり、対アフリカ協力の模範となりました。

現在、アフリカ諸国のコロナ対策、景気回復を支援することは中国とアフリカの協力の最優先事項です。昨年、習近平主席が中国アフリカ団結抗疫特別サミットを主宰し、アフリカを支援する一連の新たな措置を公表しました。中国は既にアフリカに緊急防疫物資を120回提供し、15か国に医療専門家チームを派遣しました。アフリカの35カ国とアフリカ連合委員会にワクチンを提供します。中国の支援で建設するアフリカCDC本部ビル第一期の工事は正式に着工し始め、30組の病院相互協力メカニズムは着実に進めらています。今年、われわれはセネガルで次回のフォーラムを開催します。これを契機に、アフリカが完全にコロナに打ち勝ち、公衆衛生ガバナンスシステムを強化することを支持し、アフリカの工業化建設の加速と自主発展能力の向上を支持し、アフリカ一体化のプロセスの加速と経済グローバル化という時代の流れへの融合を支持し、アフリカのホットイシューを政治的手段で解決し、アフリカ大陸の平和と安定を守ることを支持する用意があります。中国とアフリカが共に質の高い「一帯一路」を建設し、手を携えてより緊密な運命共同体を構築することはアフリカの発展・新興に絶え間なく続く原動力を提供していきます。

香港中評社記者:中国全人代は香港特区選挙制度の整備について決定します。一部の国は中国の関連する動きが「一国二制度」に背いていると主張していますが、これについてはいかがお考えでしょうか?

王毅:まず強調したいのは、中央政府が香港選挙制度を整備し、「愛国者による香港統治」を実施することは、「一国二制度」事業を推進し、香港の長期安定を保つための現実的な需要であり、憲法に与えられた全人代の権力と責任でもあります。完全に憲法と法律に合致し、正当かつ合理的なものです。

世界中のどの国においても、自分の祖国に忠誠を尽くすことは公職に就く者、もしくは選挙で公職に就きたい者が必ず守るべき基本的な政治倫理であります。香港でも同じです。香港は中国の特別行政区であり、中華人民共和国の一部でもあります。国すら愛せない者に、香港を愛することを語る資格はどこにありますか。香港を愛することと国を愛することは完全に一致するものです。

植民地時代の香港には、「民主」はまったく存在しません。香港の祖国復帰後の24年来、中央政府は誰よりも香港の民主の発展を関心し、誰よりも香港の繁栄と安定を望んでいます。香港が動乱から安定に転じることは、完全に各方面の利益に合致し、香港市民の各種権利と外国投資者の合法的利益により確実な保障を提供できます。我々には「一国二制度」、「香港人による香港統治」、高度な自治を堅持する決意があり、香港のより明るい未来を作る自信も持っています。

アメリカ全国放送会社(NBC)記者:アメリカ新政府は南海、台湾、新疆、香港、チベットなどの議題を注視しています。中米関係を安定させるために、中国側は以上のいずれの議題で譲歩する可能性はありますか?

王毅:内政不干渉は『国連憲章』の明確な規定で、国際関係の基本的な準則でもあります。中米を含め、各国は皆確実に遵守すべきです。あなたがさきほど言及した問題はすべて中国の内部事務です。中国がよくやっているか否かについて、中国人民は最も発言権を持っています。中国はいかにやるべきかについて、中国人民こそが主人公です。同時に、我々は相互尊重を前提として、各国との相互信頼を増進し、疑念を払拭するために、事実と真相を明らかにする用意があります。ただし、我々は決して事実無根な非難中傷を受け入れられず、核心的利益への侵犯を容認できません。アメリカは長期にわたって、いわゆる「民主」、「人権」を口実として他国の内政を干渉し、世界中でたくさんのトラブルを起こしまして、動乱と戦争の根源ともなっています。米国側は早くこれを認識すべきです。さもなければ、世界は依然として安定を保つことができません。

社会制度の異なる国として、中米の間に食い違いと矛盾が存在するのは避け難いことですが、肝心なことは、率直な意思疎通を通じて効果的にマネージし、戦略的誤った判断や衝突、対抗を回避することです。世界第一位、第二位の経済大国として、中米の間に利益の融合の中で競争が現れるのも不思議なことではありません。要は公平、公正に基づく良性競争を提唱し、中傷・攻撃やゼロサムゲームではなく、自分を高め、照らしあうことです。さらに重要なことは、両国そして世界人民の共通利益の観点から、中米双方は協力を追求する主な目標とすべきです。中米が協力できる、協力すべきことのリストは我々の目の前にあります。コロナ対策、景気回復、気候変動などを含め、我々はオープンな態度で米国側と協力を検討し、深化させる用意があります。アメリカ側に中国側と歩み寄り、両国協力に設置した様々な不合理な制限を一日も早く解除し、人為的に新たな障害を作らないよう希望します。

先月、中国の旧暦大晦日当日に、習近平主席は先方の求めに応じてバイデン大統領と電話会談を行いました。両国元首は中米関係について踏み込んだ意見交換を行い、両国関係が正常な軌道に戻るために方向を明確にしました。我々はアメリカ側と共に、今回の重要な電話会談の成果を全面的に実行に移し、中米関係が過去に別れを告げ、未来を迎え、健全且つ安定した発展を推進していく用意があります。

CGTN記者:今年は中華人民共和国が国連での合法的議席回復50周年です。これについていかがお考えでしょうか?たくさんの国が国連の改革を期待していますが、中国側はどのような主張をもっていますか?

王毅:50年前の第26回国連総会で、中華人民共和国の国連での合法的議席を回復する決議が採択されました。当時、会場に鳴り止まぬ拍手が響き渡り、アジア、アフリカ、ラテンアメリカからの多くの代表らは抱き合い、歓声をあげました。57カ国の代表らは相次いで登壇して祝意を表しました。あの歴史的瞬間から、世界の四分の一に近い人口を有する大国が国連の大家族へ復帰し、国連は真の普遍性を持つようになりました。世界の平和と発展の事業に信頼でき、頼りになる中堅のパワーが一つ増え、それは中華人民共和国です。

半世紀以来、中国は揺るぎなく国連を中心とする国際体制を守り、国際法に基づく国際秩序を守って参りました。中国はほぼ全ての国際政府間組織と500余りの国際公約に参加し、国連平和維持活動における2番目の出資国と人員派遣が一番多い常任理事国となりました。中国は終始として公平と正義を主張し、国の大小を問わず一律平等を堅持し、われわれの一票は永遠に発展途上国に属します。

世界情勢が大きく変化する中、国際社会は国連が時代と共に進み、改革・健全化し続けることを期待しています。情勢がいかに変わっても、改革がいかに進んでも、以下のことを堅持しなければならないと考えています。

第一に、「国連憲章」の趣旨と原則を堅持すること。「憲章」は国際往来と衝突の解決に基本的な準則を定めました。「憲章」に違反するいかなる行為も世界の平和と安定を破壊するものです。

第二に、国際体系における国連の核心的地位を堅持すること。国連は今世界で最も普遍的、代表的、権威のある国際機関であり、その役割を弱めてはいけなく、強化しなければなりません。各国は皆進んで国連の権威を守るべきです。

第三に、国連の平等協議という基本的なルールを堅持すること。国連は大国のクラブではないし、まして金持ちのクラブではありません。各国の主権は平等であり、どの国にも国際事務を一手に引き受ける権利はありません。国連で発展途上国の代表性と発言権を向上させ、より大多数の国の共通なる意見を体現すべきです。

新たな歴史のスタートラインに立ち、中国は習近平主席が宣言された重要なイニシアティブと措置を真剣に実践し、より積極的に国連の事務に参加していきます。剣を鋤の刃にし、永遠に戦争しないという国連の理想を実現するためにたゆまぬ努力していきます。

フランス通信社記者:アメリカのバイデン政府は大西洋間同盟は「戻った」と言いましたが、中国は欧米との関係をいかに対処しますか?

王毅:ここ1年、習近平主席はヨーロッパの指導者たちと三回もテレビ会談を成功裏に行い、緊密なハイレベルの意思疎通を保ってきました。双方は手を携えてコロナと戦う中で相互信頼を増進し、外交関係樹立45周年を共に祝う中で協力のレベルを引き上げ、中国・EU地理的表示協定を締結し、中国・EU投資協定交渉を予定通りに妥結させ、中国が初めてEUの最大の貿易パートナとなりました。中欧関係は危機とチャレンジを前に、強靭性と活力を示し、世界に積極的なメッセージを発信しました。

中欧関係の歴史に十分に証明されたように、双方は幅広い共通利益を持って、協力ウィンウィンは双方関係の主調です。中欧二大文明は対話と交流ができ、我々は制度上のライバルではありません。中欧が独立自主で協力するなら、大きなことを数多く成し遂げられます。中国側は引き続きヨーロッパの一体化のプロセス、EUの団結と自強、そしてEUが国際場裏でより大きな役割を果たすことを支持します。

中国とヨーロッパは多極化世界の二つの重要な力を代表して、いかなる他の大国に従属すべきではないと我々は考えます。中欧関係は平等かつオープンなもので、第三者を標的とせず、第三者に束縛されるべきではありません。中国側は、EUが戦略的自主を強化し、多国間主義の理念を堅持し、大国の協調と協力に取り組むことを喜ばしく思います。我々はEUと共に地球規模の課題に対応し、コロナ対策、景気回復、気候変動対策などで国際社会ににプラスのエネルギーをより多く注ぎ、国際関係により多くの安定性をもたらす用意があります。

CRI記者:中国は多くの国に新型コロナワクチンを援助または輸出しましたが、「ワクチン外交」ではないかと目的を疑う一部の声もあります。これについていかがお考えでしょうか?

王毅:ワクチンはウイルスと戦う強力な武器であり、命を救う希望でもあります。全世界に提供され、全人類に恩恵をもたらすものにすべきです。

中国は揺るぎなくワクチンの公共財である「第一属性」を堅持し、先駆けてワクチンをグローバル公共財にすることを約束し、発展途上国におけるワクチンのアクセシビリティとアフォーダビリティの向上に取り組みます。

中国は揺るぎなくワクチンに関する国際協力の「第一陣」にいることを堅持します。われわれはすでに10数カ国とワクチン開発の協力を展開し、100数カ国の10万人余りのボランティアが参加しています。17種類の中国製ワクチンが臨床実験段階に入り、60数カ国が中国製ワクチンの使用を認可しました。中国製ワクチンの安全性と有効性が各国に幅広く認められています。我々は各国とワクチン接種の相互承認の実行可能性とプランを検討する用意があります。

中国は揺るぎなくワクチンの公平な分配を取り組む「第一陣」に立つことを堅持します。中国はWHOの「コロナウイルスワクチングローバルアクセス(COVAX)」計画に参加し、1000万回分のワクチンを提供することを承諾しました。発展途上国の緊急需要に応じるためだということを明確にしました。中国は緊急需要のある69の途上国にワクチンを無償援助し、43カ国に輸出しています。われわれは国連の呼びかけに応じて、各国の平和維持活動スタッフにワクチンを寄贈しています。そして、我々はと国際オリンピック委員会(IOC)と連携し、オリンピックに参加する選手たちにワクチンを寄贈する用意があります。中国製ワクチンが世界のコロナ予防・抑制により多くの自信と希望をもたらすよう希望します。

現在、世界中で複数の新型コロナワクチンが発売されましたが、どのワクチンを選ぶかは各国次第です。中国製であろうと、外国製であろうと、安全且つ信頼できるものであれば、良いワクチンです。われわれは「ワクチンナショナリズム」に反対し、「防疫デバイド」を作るやり方を受け入れられません。ワクチンに関する協力を政治化しようとするいかなる企みに反対します。われわれは、能力を持つすべての国が、需要のある国、特に途上国にワクチンを提供することを望んでいます。ワクチンを各国人民が負担でき、使用できるような真の「人々のワクチン」にすることを希望します。

チャイナアラブTV記者:ここ1年の中国とアラブ諸国の関係についてどう評価されますか。中国・アラブ諸国サミットはいつ開かれますか。

王毅:コロナの影響を受けたにもかかわらず、中国とアラブ諸国の関係は去年、逆境を乗り越えて前進し、引き続き生気と活力を示しています。

中国・アラブ諸国協力フォーラム第9回閣僚級会議が成功裏に開催され、双方は中国・アラブ諸国サミットの開催に一致しました。中国とアラブ諸国の関係は新たな道のりをスタートしました。

サウジアラビアの国王は最も早く習近平主席に電話し、中国のコロナ防止・抑制に支持の意を表した外国元首です。アラブ首長国連邦は中国製ワクチン第三期実験を最も早く受けた外国です。中国とアラブ諸国のコロナ対策協力が「フルカバー」を実現し、新たな手本となりました。

去年、中国とアラブ諸国の貿易総額は2400億ドルに達し、中国はアラブ諸国の貿易パートナーの中で不動な一位を占めています。中国とアラブ諸国の「一帯一路」重点プロジェクトはスムーズに再開され、5G、AI、航空・宇宙飛行などハイテク分野における協力は盛んに推進されています。中国とアラブ諸国の実務的協力は新たな段階に入りました。

アラブのある諺が言うように、友情を木とすれば、忠実は根、親善はその枝となります。中国はアラブ諸国と共に団結して努力し、手を携えて前に進み、中国・アラブ諸国サミットの準備作業を着実に進め、中国とアラブ諸国の戦略的パートナーシップにより多くの新しい中身を与え、中国とアラブ諸国運命共同体の構築が新たな成果を収めるよう推進していく用意があります。

新華社記者:習近平主席は2017年に経済のグローバル化について重要な演説を発表し、今年は世界経済フォーラムで多国間主義について特別演説を発表されました。国際社会は、中国側が多国間主義の維持とグローバルガバナンスをリードしていると高く評価しました。これについてはいかがお考えでしょうか。

王毅:習近平主席の四年ぶりの二回の重要な演説は、世界情勢が変化する正念場に発表した重要な宣言であり、世界にとって重要な意義と深い影響があります。

4年前、グローバル化の「存続か廃止かの争い」を前に、習近平主席が先頭に立ち、グローバル化を揺るぎなく支持するという時代の強音を出しました。4年後、多国間主義が「何処へ向かう」という問いを前に、習近平主席は、多国間主義を実行し、人類運命共同体を構築するという中国の方策を提案し、人々の目の前の霧を晴らしました。この二回の重要な演説が時代の舵取りをして、方向性を定め、世界の疑問を払拭し、国際社会から高く称賛されました。

多国間主義は終始して中国の揺るぎない選択で、時間の流れと物事の変遷により変化することは一切ありません。現在、世界中で出回る難題とチャレンジを前に、問題解決への道は各国が真の多国間主義を堅持することにあります。真の多国間主義は国連憲章の主旨と原則を厳守し、国連を核心とする国際体制を維持し、国際関係の民主化を推し進め、開放、包摂を堅持し、排他・閉鎖を避けるべきだと我々が考えています。唯我独尊ではなく、平等、協商を堅持すべきです。多国間主義は旗印であり、建前ではありません。理念であるべきで、巧言ではありません。「小さなサークル」のような多国間主義は集団政治であり、「自国優先」の多国間主義は一国主義の思考であり、「選択できる」多国間主義は正しい選択ではありません。中国側は国際社会のすべての国がともに努力して、多国間主義の松明で人類の未来の道を照らすことを希望します。

シンガポール「連合早報」記者:中国の発展が背景に、イデオロギーや制度面で西側諸国との競争がより激しくなり、中国がアメリカなど西側諸国との食い違いが世界を分裂に導く可能性があるとしている声があります。これについていかがお考えでしょうか。

王毅:世界はもともと豊富多彩なものです。人類文明が発展し、進歩するには、一つのルートしかないというわけがなく、一つのパターンしかないというはずでもありません。制度の選択は「体を見合わせて服を裁断する」ようなもので、決して「靴に合うよう足を削る」ように無理やりに合わせてはいけません。一つの国として歩んだ道が正しいかどうかも要は、自国の国情に合致しているかどうかにあります。自国と異なる制度を中傷、弾圧し、唯我独尊を煽り立てる行為の実質は「制度覇権」です。

ここ1年、世界中で猛威を振舞ってきた新型コロナウィルス感染症は、人類が運命相通、もちつもたれつの共同体だと改めて世間を誡めました。現在の世界は分裂によってもたらした悪果を受け止めることができず、さらに衝突に導く二の舞を踏むことができません。中国側は、多様性は人類文明発展の特徴であり、制度の違いが対立、対抗の理由ではないと思います。交流・参照しあうことは相互理解、共同発展につながります。中国の文化では、和して同せずが君子の美徳であります。西洋の文化では、他人への尊重は紳士の品格です。「万物並び育われて相害わず、道並び行われて相悖らず」2000年前の中国にすでにこのような包摂的な哲学があります。今日の西側諸国もこのような風格と教養を培うことを希望します。各国は互いに尊重、包摂し、団結して協力すべきであり、この星で各自の美を美とし、互いの美を共に美としましょう。

深センテレビ局記者:今年は中国の世界貿易機関(WTO)加入二十周年にあたります。WTOに加入することは中国が世界に入り込み、対外開放の画期的な出来事でます。これについてどのように考えているのでしょうか。

王毅:WTOへの加入は中国の対外開放と世界経済グローバル化のプロセスにおいて一里塚の意義を持つ重要なことです。過去の二十年間から四つの重要な教えがあります。

第一に、必ず対外開放の基本国策を堅持することです。WTO加入してからの20年来、中国は世界第二位の経済体、第一位の貨物貿易国、最大の投資先国になっています。今までの発展の成果は対外開放のもとで収めたものであり、今後の質の高い発展も、より開放な条件のもとで実行しなければなりません。

第二に、必ず互恵ウィンウィンの協力理念を堅持することです。20年来、中国がグローバル経済成長に対する年間平均寄与率はおよそ30%に達します。総関税レベルは15.3%から7.5%以下まで大幅に下がり、加入当時承諾した10%よりはるかに低く、主要な新興国よりも低いです。貨物輸入額の年間成長率は二桁を保ち、中国に進出した外資系企業は100万社を超えました。以上の数字は、中国のWTO加入が世界とのウィンウィンを実現したことを示しました。

第三に、必ず経済グローバル化の正しい方向性を堅持することです。中国のWTO加入は経済グローバル化に強い原動力を注ぎ、グローバル産業チェンの最適化と資源の最適な配置を促しました。グローバル化がもたらした新しい問題と挑戦に向かって、私たちは保護主義と孤立デカップリングへ後戻りしてはいけません。手を携えてこのプロセスをより開放的、包摂的で、あまねく恩恵のある、バランスの取れたウィンウィンの方向へと進展させていくべきです。

第四に、必ずWTOの核心的な役割を堅持することです。世界貿易機関は国際貿易の礎であり、グローバル成長の柱であります。中国は多角的な貿易体制を揺るぎなく守り、WTOが然るべき役割を果たすことを支持します。中国は引き続き各方面とともに、多角的貿易ルールの整備とWTOの有効性と権威を強化することに努力します。

日本共同通信社記者:去年、日中関係は改善の勢いを保っていますが、「海警法」が制定された後、日本国内で中国への警戒が強まっています。これについてコメントをお伺いします。中国はオリンピックについて日本と協力する可能性はありますか?

王毅:近年、中日両国の指導者は「互いに協力パートナーとなり、互いに脅威とならない」という重要な共通認識を達しました。両国国民は感染症対策協力の中で「山川異域、風月同天(山河は異なろうとも風や月は同じ天の下にある)」という美談を綴りました。両国の貿易投資協力は感染症の影響を克服し、逆境を乗り越えて成長を遂げました。これらの前向きな進展は、中日関係の改善と発展は両国人民の利益に合致し、地域の平和と安定にプラスであり、ありがたくて大切にすべきであることを改めて証明しました。

成熟且つ安定した中日関係を構築するために、不動心を保つ必要があり、一時、一事に影響されないことが求められます。たとえば、さきほどあなたが言及した中国の実施した「海警法」は正常の国内の立法措置であり、特定の国を対象にするものではなく、国際法と国際慣行に完全に合致しています。実際のところ、日本を含め多くの国がすでにこのような法律を制定しました。友好協議を通じて海上の紛争を解決し、武力または武力による威嚇に訴えないことは中国政府の一貫とした立場であり、中国と周辺隣国の長期にわたる共通認識でもあります。

中日間のあらゆる問題について、双方が対話と意思疎通を通じて理解を深め、相互信頼を築くことができます。日本社会が客観且つ理性な対中認識を形成し、長期にわたる安定した中日関係の構築に利する民意の基礎を固めることを希望します。

中日両国は前後してオリンピックを開催することになります。双方は互いに支持し、共に大会を盛り上げ、この二つのオリンピックをが両国国民の友好を深めるプラットフォームと中日関係の発展を促進するチャンスになることができるでしょう。今年の夏は東京にフォーカスし、来年は北京でお会いしましょう。

『環球時報』紙記者:アメリカなど一部の西側の国は、中国が新疆で「ジェノサイド」を行っていると中傷しています。これについてコメントをお伺いします。

王毅:「ジェノサイド」といえば、大多数の人にとってまず思い出されたのは16世紀のアメリカ・インディアン、19世紀の黒人奴隷、20世紀のユダヤ人、また、今も戦っているオーストラリアの原住民でしょう。

所謂新疆地区に「ジェノサイド」はでたらめが甚だしく、完全に下心のあるデマで、真っ赤なうそであります。過去40年余り、新疆のウイグル族人口が555万人から倍増で1200万人あまりに増えました。また、過去60年余り、新疆の経済規模が200倍あまり成長し、平均寿命が30歳から72歳に引き上げられました。新疆に訪れたたくさんの外国の友人たちは、彼らの目で見た新疆が一部の西側メディアに報道されたものとはまるで別の世界のようであると述べています。フランス人作家のヴィヴァス氏が『ウイグルフェイクニュースの終結』という本を書き、新疆を2回訪れた自らの経験を以って繁栄かつ安定した本当の新疆を見せています。フェイクニュースを作っている人が一回も新疆に行ったことのない人こそであり、捏造と剽窃を繰り返して尾ひれをつけていると本の中で述べられています。

一部の西側の政治屋が少数の人が捏造したうそに執着し、2500万人余りの新疆の各民族人民の心からの共同な声を聞こうともしません。少数の反中勢力の劣った演出に配合し、新疆が発展と進歩を遂げているという基本的な事実を直視しようともしません。これは、真相ではなく政治をもてあそぶことに熱中し、人為的に所謂新疆問題を作り出そうと企んでおり、新疆の安全と安定を破壊し、中国の発展を阻止するという意図を証明するものだけです。

より多くの各国の友人たちが新疆を訪れることを歓迎します。自分の目で見たことは確かであると言われているように、デマは必ず自ら崩れ去るに違いありません。

アンタラ通信社(インドネシア)記者:今年は中国・ASEAN対話関係構築30周年であります。未来双方の関係がどのように発展していくかと思いますか。

王毅:中国とASEANが30年前に対話関係を構築してから、地域協力の先頭に立っています。孔子曰く、「三十にして立つ」。風雨を共にした30年間を経て、中国とASEANは団結一致、相互扶助、平等に対応という共同な理念、苦楽を共にするという共同な運命、アジアを振興させ未来を切り開くという共同のビジョンを構築しました。

去年、習近平国家主席が始めて中国ーASEAN博覧会に出席し、李克強総理が中国ーASEAN首脳会議に出席しました。これは中国が中国ーASEAN協力に対する重視、ASEANの中心地位への支持を十分に表明しました。新たなスタートラインに立ち、われわれはアセアンとより緊密な運命共同体を構築し、より素晴らしい次の30年を切り開いていく用意があります。

われわれはより一層ASEANの感染症対策に支持を提供します。中国側はアセアン諸国に新型コロナワクチンを提供し、インドネシアによる東南アジアワクチンセンターの建設に協力しています。次の段階においては、引き続きASEAN諸国のニーズに応じて重点的に支援します。

われわれはASEANと互恵協力をより一層深化させます。新たな発展構図の構築を「アセアン全面的回復枠組み」とマッチングさせるるとともに、RCEPの早期発効・実施を後押しし、瀾滄江-メコン川協力の潜在力がより充分に解き放たれるよう推し進め、デジタル経済や持続可能な発展などの分野において新たな協力の成長点を作り出します。

われわれはASEANと戦略的協力をより一層強化させます。ともに妨害を排除し、「南海行動規範」(COC)の協議を加速的に推進し、海洋事務における実務的な協力を積極的に展開し、地域平和と長期安定を守ります。

フェニックステレビ記者:トランプ政権は米国と台湾地区の交流制限を解除しました。一部のシンクタンクは台湾問題による中米両国の危機勃発を世界最大の潜在衝突と位置づけています。中国側はアメリカの台湾政策をどのように捉えますか。

王毅:台湾問題について、三つのことを強調したいと思います。

まず、世界に一つの中国しかなく、台湾地区は中国領土の不可分の一部です。これは歴史上も法理上も事実であり、国際社会の普遍的な共通認識でもあります。

第二に、海峡両岸は統一すべきであり、必ず統一することになります。これは大勢の赴くところで、中華民族全体の意志であり、変わることなく、変えることもできません。中国政府が国家主権及び領土保全を守る決意は確固たるものです。われわれはいかなる「台湾独立」勢力の分裂行動を打ち砕く能力があります。

第三に、一つの中国原則は中米関係の政治的基盤であり、超えてはならないレッドラインです。中国政府は台湾問題において妥協する余地がなく、譲歩する空間もありません。われわれは、米国新政権が台湾問題の高度な敏感性を十分に認識し、一つの中国原則と中米間三つの共同コミュニケを確実に守り、前政権の「ボトムラインを越える」「火遊び」など危険なやり方を徹底的に変え、台湾に関する問題を慎重かつ適切に処理するよう促します。

カザフスタン国営テレビ局記者:コロナが「一帯一路」イニシアティブに与えた影響についていかがお考えでしょうか。今後、中国が「一帯一路」を推進する主な方向は何でしょうか。

王毅:去年以来、新型コロナウイルス感染症は世界に全方位の打撃を与えましたが、「一帯一路」協力は「一時停止」ボタンを押さず、逆風の中で前進し、新たな成果を収め、強い強靭性と旺盛な生命力を示しました。

われわれは共同協議を導きとして、「一帯一路」国際協力ハイレベルテレビ会議及び30回以上の専門会議を成功裏に開催しました。質の高い「一帯一路」の共同建設理念はより深く人々の心に染み込みました。

われわれは共同建設を方向に、感染予防・抑制と社会経済活動の再開を両立させながら推進しました。新型コロナウイルス感染症によって中止になった重点プロジェクトは一つもなく、「中国・パキスタン経済回廊」「ジャカルタ・バンドン鉄道」「中国・ラオス鉄道」「ハンガリー・セルビア鉄道」などのプロジェクトは着実に進められ、現地の経済安定と民生保障に重要な貢献を果たしました。

われわれは共同享受を重点に、2020年「中欧班列」の運行本数と貨物輸送量は史上最高に達し、国際産業チェーン、サプライチェーンの安定と円滑を力強く保障しました。

コロナは人的往来に不便をもたらしましたが、「一帯一路」の共同建設へのパートナー国の投入と支持を阻害することができません。各方の共同努力の下で、われわれは「健康シルクロード」の建設に取り組み、感染症対策の国際協力を通じ、「一帯一路」を名実ともの「生命通路」にさせました。

われわれは「デジタルシルクロード」を構築し、「情報回廊」を積極的に建設し、「一帯一路」を終始「オンライン状態」にさせました。われわれは「グリーンシルクロード」を深耕し、グリーンエネルギー、グリーンインフラ整備とグリーン金融協力を強化し、「一帯一路」を世界の低炭素への転換及び感染症収束後のグリーン回復の重要なエンジンにしていきます。

コロナは世界を深く変えましたが、各国が「一帯一路」に対する需要に変わりはなく、中国が「一帯一路」の国際協力を推進する決意にも変わりはありません。中国は新たな発展構図の構築を通じ、「一帯一路」の共同建設により良いルートを提供し、「一帯一路」協力パートナーにより多くのチャンスをもたらします。われわれは各方面と共に、質の高い「一帯一路」の共同建設は原動力が減らず、ますます強靭になるよう確保し、「一帯一路」を各方面の共同発展と共同繁栄の広々とした大道にする用意があります。

北京日報記者:中国が新たな発展構図の構築を提出しました。これは世界にどのような影響をもたらしますか。

王毅:中国が新たな発展構図を構築するのは、中国の新たな発展段階におけるニーズに適応し、自らの発展能力の向上に力をいれ、質の高い発展を実現する同時に対外開放を拡大し、国内外の二大市場を貫通し、輸出入のルートをつなぐためです。これによって、世界各国へより多くの発展機会を提供し、より広い市場空間を開拓し、より広範な協力可能性をもたらします。

新たな発展構図の形成に伴い、中国はより良いビジネス環境やより高いレベルの開放で、各国とともに開放型世界経済の建設を加速します。言い換えれば、新たな発展段階に入った中国は、まるで新しくアップグレードされた「中国高速列車」のようで、加速して新たな目標に向かって前進しています。各国とともに歩み寄り、繁栄を築くことを歓迎します。

PTI通信社記者(インド):これからの国境平和ビジョンをどのように捉えますか。中印双方が国境問題に対する異なる観点が中印関係の未来をどのように影響していくかと思いますか

王毅:中印関係の実質は、世界における二つの最も大きな発展途上国がいかに仲良く付き合い、そして共同発展と振興を実現するかという問題です。

隣り合う二大の古き文明国として、今の世界で10億規模の人口を有する二大の新興経済体として、中印は広範な共同利益と巨大な協力のポテンシャルを共有しています。双方とも、国内において民生改善、発展加速の歴史的使命を背負い、国際において発展途上国の共同利益の維持、世界多極化プロセスの推進という共同の期待を担っています。中印の国情が似ているため、双方は数多くの重大問題について同じあるいは類似の立場を持つことになります。そのため、中印は仲間とパートナーであり、脅威やライバルではありません。双方は互いに助け合うべきであり、消耗すべきではありません。協力を強化すべきであり、警戒すべきではありません。

国境紛争は歴史から残された問題であり、中印関係のすべてではありません。それを適切にコントロールすると同時に、協力をより大きく強くし、国境問題の解決に有利な条件を整えるべきです。

去年国境地域で起きた衝突について、その是非曲直が明確であり、利害得失も一目瞭然です。事実が改めて証明されたように、一方的に対立を生み出すことは問題解決にならず、平和的交渉に戻ることこそ正道であります。中国が対話と協議を堅持して国境紛争を解決する立場は明確であり、自国の主権と権益を守る意志も確固たるものです。双方は既存の共通認識を固め、対話と交流を強化し、コントロールのメカニズムを完備させ、共に国境地域の平和安定を守るべきです。

新しい一年に、インドが中国と歩み寄り、両国の指導者が達成した「互いに脅威とならず、互いに発展の機会となる」という共通認識を確実に実行し、27億の中印人民へより多くの福祉をもたらし、アジア世紀の到来により大きな貢献を果たしていくことを希望します。

中国新聞社記者:過去一年間、外交部は海外にいる中国公民のコロナ対策を支えるためにたくさんの仕事をしました。今後、どのような新しい措置を講じますか。

王毅:去年、海外にいる同胞の皆さんは確かに大変だと思います。突如に発生した感染症は家への帰り道を遮断し、同胞たちの命と健康を脅かしました。まず、私はすべての海外の同胞の皆さんに心から慰問の意を表します。同時に、大きな災いには必ず大愛が生まれます。党と政府は海外にいるひとりひとりの同胞の安全と健康を終始心がけています。外交部及び在外公館は緊急に行動し、全体の外交官は全力を尽くし、昼夜問わずウイルスと戦う第一線で奮闘し、世界各地で領事保護活動を展開しました。

われわれは感染症の深刻な地域を訪れ、100以上の国の500万人以上の同胞に「健康セット」「春節セット」を配布し、不幸に感染したすべての同胞のために現地での治療をタイムリーに実施しました。「12308」ホットラインは24時間体制で稼動し、同胞からの救助を平均一日3000件対応し、例年より3倍近く増加しました。われわれは迅速に複数の重大な領事保護案件を処理し、エチオピアの戦争地域から中国公民を帰国させ、海賊に拉致された同胞を全力で救いました。われわれは行動をもって海外にいる同胞にこのようなメッセージを伝えました。外交は人民のためのものであり、誰一人取り残すわけにはいけません。コロナが収束しない限り、外交官も撤退しません。

ここで、私は皆さんに良いニュースをいくつか伝えます。

まず第一に、われわれは「春苗行動」を打ち出し、海外の同胞の国産あるいは外国産のワクチン接種を積極的に支援します。50数ヶ国が現地にいる中国公民を当該国の接種計画に組み入れる予定であり、法律に基づいて現地で中国産のワクチンを接種している中国公民も少なくありません。次に、われわれは条件の整えた国で中国製ワクチンの接種会場を設立し、周辺国家の需要のある同胞をサポートします。

第二に、われわれは国際旅行健康証明書を打ち出します。習近平主席が提唱した健康コードの国際における相互認証を実行に移し、中国版の国際旅行デジタル健康証明書を打ち出し、個人情報の十分なる保護を前提に、核酸検査及びワクチン接種などの情報の相互検証を実現させ、安全且つ秩序のある人的往来を保障します。

第三に、われわれは海外の領事「クラウドサービス」を全面的に実現させます。5月に「中国領事アプリ」の提供を開始し、海外にいる同胞がスマートフォンあるいはインターネットを通して在外公館に直通できるようにします。「オンラインでの対応」「窓口に行く必要なし」を実現させ、「24時間」オンラインで海外の中国公民に向けて旅券・査証及び領事保護業務を処理します。

アンサ通信社(イタリア)記者:アメリカのバイデン政府は「パリー協定」に復帰し、中国は今年昆明市で「生物多様性条約」第15回締約国会議を開きます。中国はいかにアメリカ、EU諸国及び国際社会と協力し、気候変動と生物多様性の保護に対応しますか。

王毅:人類にはひとつの地球しかありません。共にグリーン且つ住み心地のよい地球を建設し、持続可能な発展の道を切り開くことは、国際社会の共同な責任です。時代からの問いを前に、環境保全は選択問題ではなく、全力で取り組まなければならない必答問題です。

中国は一貫してエコ文明の実行者であり、グローバル気候ガバナンスの行動派であります。習近平主席が提唱した「緑の山河は金山・銀山である」という理念はすでに中国人民の共同なビジョンになっています。中国は「パリー協定」の目標を達成するために重要な貢献を果たし、去年は二酸化炭素排出量のピークアウト、カーボンニュートラルなどの国家自主貢献の新たな目標を掲げ、中国が新たな発展理念を貫き、清潔且つ美しい世界を築く確固たる決意を示しました。今後、中国は引き続き共同であるが区別もある責任原則に則り、気候変動対策にたゆまぬ努力していきます。

今年の秋に、中国は雲南省昆明市で「生物多様性条約」第15回締約国会議を開きます。主催国として、中国側は各国と共に大会において積極的な成果が収められるよう確保し、未来10年にわたる世界の生物多様性保護に新たな構図を構築し、地球生命共同体の共同建設のために新たな行動をとります。

中国は欧米諸国と発展段階が違い、直面するチャレンジも異なっていますが、気候変動対策については共同な使命を担い、さらなる意思疎通と協力を強化し、国際社会をリードしていく役割を発揮すべきです。

中国側はアメリカ側の「パリー協定」復帰を歓迎し、アメリカ側が果たすべき責任を担い、しかるべき貢献を果たすことを期待し、中米両国の気候変動対策の協力により中米関係に積極的な「気候の変化」がもたらされるよう希望します。

中央広播電視総台(中央ラジオテレビ)記者:アメリカ政府がイランの核開発問題に関する「共同包括行動計画」に復帰する用意があると表明されました。しかし、アメリカとイラン双方の食い違いが大きくみえます。現在の中東情勢をどうように捉えますか。

王毅:イランの核開発問題は中東情勢の神経を尖らせる問題であります。過去4年間、アメリカ側は公然として承諾を裏切り、一方的にイラン核合意から離脱し、イランに対して極限まで圧力をかけ、再び地域情勢のエスカレートを招きました。アメリカ新政府がすでにイラン核合意に復帰する用意があると表明しました。アメリカ側が確実に誠意をもって、早期に行動をとり、第三者および個人に対するロング・アーム管轄を含む違法な一方的制裁を解除すること希望します。同時に、イランも核合意の履行に全面に復帰し、核拡散防止の責任を果たすべきです。アメリカとイラン双方の行動を段階的かつ対等的な方式で押し進めることが可能です。

勿論、核合意が中東地域におけるすべての問題を解決することは不可能です。イラン核開発問題以外の地域安全問題について、我々は核合意を引き続き守ることを前提にして、湾岸地域の多国間対話プッラトフォームを構築し、各国がこのプラットフォームを利用して、共に協議で矛盾と食い違いをマネージし、緊張情勢を緩和し、共に地域の平和と安定を維持することを提議します。

ザ・ストレーツ・タイムズ(シンガポール)記者:中国とアセアン諸国はどのようにCOC(南海行動規範)を推進し、このような問題が不安定要素にならないよう取り組みますか。

王毅:近年、地域国家も国際社会がはっきりわかっているように、南海の不安定な要素と安全上のリスクは主に域外国にあります。中国とASEAN諸国は南海の平和と安定を維持する共通認識を達成し、COC協議に専念する背景において、アメリカをはじめ一部の欧米国が南海を安定させないように、「自由通航」の名を借りて頻繁に南海で波瀾を巻き起こし、様々な場合で時に南海問題において仲たがいを嗾けます。彼ら唯一の目的は南海の平和を破壊し、地域の安定を掻き乱すことです。

ここ数年、中国とASEAN諸国がかけた努力によって、地域における国家が食い違いをマネージする自信、能力と知恵を十分持っていることが証明されました。これから、中国とASEAN諸国は引き続き「二本の足で歩む」という方式で南海問題に取り組みます。一つ目は妨害要素を排除し、COC協議を推進することです。国際法に合致し、各国の需要に適する、さらなる拘束力を持つ、より効果的な地域規則を達成するよう努力します。二つ目は引き続き『南海における関係各国の行動宣言(DOC)』を効果的に実行に移ることです。地域における国家は引き続き共通認識を集め、相互信頼を深め、協力関係を推し進め、南海の全体的安定を維持します。

澎湃新聞記者:中国は、ミャンマー情勢についてどのような立場を持っているのでしょうか。

王毅:ミャンマー情勢について、中国側の三つの考え方を申し上げたいと思います。

第一に、平和と安定は国家発展の前提です。ミャンマー各方が冷静と自制を保ち、ミャンマー国民の根本利益に立脚し、対話と協議を通じて、憲法及び法律の枠組みの下で紛争を解決し、引き続き国内での民主化プロセスを推進することを希望します。当面の急務は、新たな流血衝突を防ぎ、一日も早く情勢の緩和を実現させることです。

第二に、ミャンマーはASEAN大家族の一員です。中国側は、ASEANが内政不干渉とコンセンサス原則に基づき、「ASEAN 方式」で斡旋し、共通認識を達成することを支持します。中国側はまた、ミャンマーの主権及び国民の願望への尊重を前提に、各方面と接触・意思疎通し、情勢の緊張を緩和するために建設的な役割を果たしていく用意があります。

第三、ミャンマーと中国は山河が繋がる近隣で、兄弟であり、苦楽を共にする運命共同体です。中国の対ミャンマー友好政策はミャンマー国民全体を対象とします。中国はミャンマーの各党各派、国民民主連盟を含め、長期にわたる友好関係を保っており、対中友好も一貫としてミャンマー各界の共通認識であります。ミャンマー情勢が如何に変化しようが、中国側が中国-ミャンマー関係を推進する決心は揺るぐことなく、友好協力を促進する方向性も変わりありません。

プレンサ・ラティーナ通信社(キューバ)記者:「ポスト・コロナ時代」における中国とラテンアメリカ関係の未来をどのように捉えますか。中国は、ラテンアメリカとカリブ国家が感染症を打ち勝つために、どのような具体的な措置をとるのでしょうか。

王毅:去年は中国とラテンアメリカが外交関係樹立60周年です。中国とラテンアメリカはウイルスと戦う中で助け合い、景気回復の中で共に困難を乗り越え、双方は実際の行動で「天涯は比隣の若し」(いくら離れていても隣人のようだ)の意味を体現しました。

新型コロナウイルス感染症発生以降、習近平主席はラテンアメリカ多くの国の指導者と書簡を交わし、電話会談を行い、中ラが心を一つにしてウイルスと戦い、共同発展を促進するためにリーダシップを発揮しました。中国は当該地域の30カ国に2700万余りの緊急需要な医療物資や設備を寄贈し、30回余りの経験交流テレビ会議を行い、ラテンアメリカの12カ国に2400万回分余りのワクチンを提供しました。ここ一年、中国とラテンアメリカの経済貿易協力が実り多く、ラテンアメリカの対中輸出が逆境を乗り越えて増加し、三年連続で3000億ドルを超えました。国連ラテンアメリカ経済委員会は、中国との協力が本地域の経済安定回復を導く重要なパワーになったと評価しました。コロナが中国とラテンアメリカとの協力を遮断しなかったどころか、双方人民の心をより近づかせ、利益の絆をより強固なものにしました。

チリの詩人ネルーダは、「永遠の友情は、あなたに世の中にいつも美しいものが存在していると信じさせ、いつもあなたに開かせるドアが存在していると信じさせる」とおっしゃったことがあります。中国は引き続きラテンアメリカと共に、友情を深め、協力を広め、中国とラテンアメリカの運命共同体を積極的に構築し、中ラ人民により多くの福祉をもたらします。

チャイナディリー記者:グローバルのネットユーザーを代表して質問します。一部の外国メディア特に西側メディアは中国に対して選択性のある報道に慣れていることに留意しています。これによって、延安時期アメリカの記者スノーの著作「中国の赤い星」によって、世界がはじめて中国共産党と赤い中国を知ったことが思い出されます。現在の外国記者からスノーのような記者が現れると思いますか。

王毅:まず、この場を借りて外国メディアの皆さんに感謝を申し上げます。メディアは各国交流と相互理解の重要な架け橋であります。去年新型コロナウィルス感染症が発生してから、多くの外国メディアの皆さんが自らの職場で働き、世界に中国人民の感染症との戦いを報道し続けてきました。ご苦労さまでした!

およそ80年前、スノー、ストロング、スメドレーなどの外国記者が中国の延安を訪れ、自らの見聞、考えを忠実に世界に紹介しました。スノーは共産主義者ではないが、中国共産党を報道する時イデオロギー偏見を持たずに中国共産党を見なし、終始客観性と真実を堅持し、終始公正と良識を追求してきました。彼が示したプロフェッショナル精神とモラルが尊敬されるものです。彼は中米人民の相互理解のために生涯を捧げました。中国人民は今でも彼のことを偲んでいます。

今日の中国は世界をよりよく世界を知る必要があり、世界もよりよく中国知る必要があります。時代がどのように変わろうとも、メディアは職業モラルを堅持すべきです。外国メディアの記者が中国にクローズアップした時、「美顔カメラ」も「グレー・ブラックレンズ」も使わないでほしいです。真実、客観、公平のものであれば、あなたたちの報道がより中身豊かなものになり、歴史の検証にも耐えられます。中国はより多くの外国メディアの記者が「新時代におけるスノー」になることを歓迎し、希望しています。

本日の記者会見が終わる前に、もう一つのことを申し上げたいと思います。後一ヶ月、湖北省武漢市封鎖解除一周年を迎えます。英雄なる湖北と武漢人民が自らの利益を犠牲して国の利益を確保し、中国が感染症を打ち勝つために多大な犠牲を払い、世界の感染症予防・抑制に重大な貢献を果たしました。外交部は今年の4月、花の咲き誇る春の時期に、湖北省をテーマとしたグローバルスペシャルプロモーションを行い、不死鳥の如く蘇った湖北の新たな姿を世界にアピールし、湖北のために対外協力の新しい架け橋を作るように後押しします。皆さんのご注目と支持をお願いします。

記者会見は1時間40分にわたり行われました。