[文書名] 金大中事件についての二階堂進官房長官談
一,金大中氏事件については,事件の真相を究明し,内外の納得のゆく解決を図るとの方針をもって対処してきたところ,今般,韓国側において,捜査の結果,金東雲書記官の容疑が濃厚と認められるに至ったことは,わが方捜査結果とも合致するものとして評価する。
政府としては,韓国政府が右事実を踏まえて,金東雲書記官の容疑に関連して相応の措置を執るほか,本事件の真相の究明に一層努力されるものと確信する。
事件の被害者である金大中氏については,自由を回復したことが確認されたが,このことは,申すまでもなく,誠に喜ばしいことである。
二,韓国の金国務総理は,日韓両国において多大の関心が寄せられているこの事件について,田中総理大臣と親しく会談のうえ釈明したいとの意向の由であるが,政府としても同国務総理の来日を歓迎するものである。