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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 北部境界画定協定(日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚{前1文字だなとルビ}の北部の境界画定に関する協定)

[場所] ソウル
[年月日] 1974年1月30日
[出典] 日本外交主要文書・年表(3),668ー670頁.外務省条約局「主要条約集(昭和五十五年版)」,595−60l頁.
[備考] 
[全文]

 日本国と大韓民国は,

 両国の間に存在する友好関係を助長することを希望し,

 鉱物資源の探査及び採掘のために日本国と大韓民国がそれぞれ主権的権利を行使する両国に隣接する大陸棚{前1文字だなとルビ}の北部の境界を画定することを希望して,

 次のとおり協定した。

    第一条

1 両国に隣接する大陸棚の北部において,日本国に属する大陸棚{前1文字だなとルビ}と大韓民国に属する大陸棚{前1文字だなとルビ}の境界線は,次の座標の各点を順次に結ぶ直線とする。

   座標一 北緯三十二度五十七・〇分東経百二十七度四十一・一分

   座標二 北緯三十二度五十七・五分東経百二十七度四十一・九分

   座標三 北緯三十三度一・三分東経百二十七度四十四・〇分

   座標四 北緯三十三度八・七分東経百二十七度四十八・三分

   座標五 北緯三十三度十三・七分東経百二十七度五十一・六分

   座標六 北緯三十三度十六・二分東経百二十七度五十二・三分

   座標七 北緯三十三度四十五・一分東経百二十八度二十一・七分

   座標八 北緯三十三度四十七・四分東経百二十八度二十五・五分

   座標九 北緯三十三度五十・四分東経百二十八度二十六・一分

   座標十 北緯三十四度八・二分東経百二十八度四十一・三分

   座標十一 北緯三十四度十三・〇分東経百二十八度四十七・六分

   座標十二 北緯三十四度十八・〇分東経百二十八度五十二・八分

   座標十三 北緯三十四度十八・五分東経百二十八度五十三・三分

   座標十四 北緯三十四度二十四・五分東経百二十八度五十七・三分

   座標十五 北緯三十四度二十七・六分東経百二十八度五十九・四分

   座標十六 北緯三十四度二十九・二分東経百二十九度〇・二分

   座標十七 北緯三十四度三十二・一分東経百二十九度〇・八分

   座標十八 北緯三十四度三十二・六分東経百二十九度〇・八分

   座標十九 北緯三十四度四十・三分東経百二十九度三・一分

   座標二十 北緯三十四度四十九・七分東経百二十九度十二・一分

   座標二十一 北緯三十四度五十・六分東経百二十九度十三・〇分

   座標二十二 北緯三十四度五十二・四分東経百二十九度十五・八分

   座標二十三 北緯三十四度五十四・三分東経百二十九度十八・四分

   座標二十四 北緯三十四度五十七・〇分東経百二十九度二十一・七分

   座標二十五 北緯三十四度五十七・六分東経百二十九度二十二・六分

   座標二十六 北緯三十四度五十八・六分東経百二十九度二十五・三分

   座標二十七 北緯三十五度一・二分東経百二十九度三十二・九分

   座標二十八 北緯三十五度四・一分東経百二十九度四十・七分

   座標二十九 北緯三十五度六・八分東経百三十度七・五分

   座標三十 北緯三十五度七・〇分東経百三十度十六・四分

   座標三十一 北緯三十五度十八・二分東経百三十度二十三・三分

   座標三十二 北緯三十五度三十三・七分東経百三十度三十四・一分

   座標三十三 北緯三十五度四十二・三分東経百三十度四十二・七分

   座標三十四 北緯三十六度三・八分東経百三十一度八・三分

   座標三十五 北緯三十六度十・〇分東経百三十一度十五・九分

2 境界線をこの協定に附属する地図に表示する。

    第二条

 海底下の鉱物の単一の地質構造が境界線にまたがつて存在し,かつ,当該地質構造のうち境界線の一方の側に存在する部分の全体又は一部を境界線の他方の側から採掘することができる場合には,両締約国は,当該地質構造を最も効果的に採掘するための方法について合意に達するよう努力する。当該地質構造を最も効果的に採掘するための方法に関連して両締約国間で合意することができないすべての問題は,いずれか一方の締約国の要請があつたときは,第三者による仲裁に付託する。この仲裁の決定は,両締約国を拘束する。

    第三条

 この協定は,上部水域又はその上空の法的地位に影響を及ぼすものではない。

    第四条

 この協定は,批准されなければならない。批准書は,できる限り速やかに東京で交換されるものとする。この協定は,批准書の交換の日から効力を生ずる。

 以上の証拠として,下名は,各自の政府から正当に委任を受けて,この協定を署名した。

 千九百七十四年一月三十日にソウルで,英語により本書二通を作成した。

 日本国のために

   後宮虎郎

 大韓民国のために

    金東祚

(附属の地図省略)