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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 韓国の領海法

[場所] 
[年月日] 1977年12月31日
[出典] 日本外交主要文書・年表(3),962−963頁.韓国官報,1977.12.31
[備考] 
[全文]

第1条(領海の範囲) 大韓民国の領海は基線から測定してその外側12海里の線までに至る水域とする。但し,大統領令に定めるところによって一定水域においては12海里以内で領海の範囲を別に定めることができる。

第2条(基 線)(1)領海の幅を測定するための通常の基線は,大韓民国が公式に認定した大縮尺海図に表示された海岸の低潮線とする。

(2)地理的特殊事情がある水域においては大統領令によって定める基点を連結する直線を基線とすることができる。

第3条(内 水) 領海の幅を測定するための基線から陸地側にある水域を内水にとする{前4文字ママ}。

第4条(隣接または対向国との境界線) 大韓民国の領海と隣接または対向している国家の領海との境界線は関係国との別途の合意がない限り両国が各々領海の幅を測定する基線上の最も近い地点から等しい距離にあるあらゆる点を連結する中間線とする。

第5条(外国船舶の通航)(1)外国船舶は大韓民国の平和・公共秩序及び安全保障を侵害しない限り大韓民国の領海を無害通航することができる。外国の軍艦または非商業用政府船舶が領海を通航しようとする時には大統領令に定めるところによって関係当局に事前通告しなければならない。

(2)外国船舶がその通航時次のような各号の行為を行う場合には大韓民国の平和・公共秩序または安全保障を侵害するものと見做す。但し,第2号乃至第5号・第11号及び第13号の行為において関係当局の許可・承認または同意を得た場合にはその限りではない。

1,大韓民国の主権・領土保全または独立に対するいかなる力の脅威や行使其の他国際連合憲章に具現されている国際法原則に違反した方法で行なう如何なる力の脅威や行使

2,武器を使用して行う訓練または練習

3,航空機の離鑑・着鑑または塔{前1文字ママとルビ}載

4,軍事機器の発進・着鑑または塔{前1文字ママとルビ}載

5,潜水航行

6,大韓民国の安全保障に有害な情報の蒐集

7,大韓民国の安全保障に有害な宣伝・煽動

8,大韓民国の関税・財政・出入国管理または保健・衛生法規に違反する物品や通貨の揚・積荷または人の乗・下船

9,大統領令によって定める基準を超過する汚染物質の排出

10,漁撈

11,調査または則{前1文字ママとルビ}量

12,大韓民国通信体制の妨害または設備及び施設物の毀損

13,通航と直接関連のない行為で大統領令によって定めるもの

(3)大韓民国の安全保障のために必要であると認められる場合には大統領令に定めるところによって一定水域を定めて外国船舶の無害通航を一時的に停止させることができる。

第6条(停船など) 外国船舶(外国の軍艦及び非商業用政府船舶を除外する。以下同じ)が第五条の規定に違反した嫌疑があると認められる時には関係当局は停船・検索・拿捕其の他必要な命令や措置をとることができる。

第7条(罰則)(1)第5条第2項または第3項の規定に違反した外国船舶の乗務員其の他乗船者は5年以下の懲役または2千万ウォン以下の罰金に処して情状が重い場合には当該船舶・器材・採捕物其の他違反物品を没収することができる。

(2)第6条の規定による命令や措置を拒否・妨害または忌避した外国船舶の乗務員其の他乗船者は2年以下の懲役または1,000万ウォン以下の罰金に処する。

(3)第1項及び第2項の場合懲役刑と罰金刑はこれを併科することができる。

(4)本条の適用においてその行為が本法以下の他の法律に規定された罪に該当する場合にはその中で最も重い刑で処罰する。

第8条(軍艦などに対する特例) 外国の軍艦や非商業用政府船舶またはその乗務員其の他乗船者が本法や其の他の法令に違反した場合にはその行為の是正や領海からの退去を要求することができる。

  附  則

 本法は公布日から4月以内に大統領令によって定める日から施行する。

{(1)は原文ではマル1}