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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 北朝鮮祖国平和統一委員会スポークスマン談話

[場所] 平壌
[年月日] 2002年10月28日
[出典] 朝鮮日報統韓研究所データベース、朝鮮中央通信2002年10月29日放送
[備考] 翻訳 玄大松
[全文]

全民族が愛国の先軍政治を擁護しよう。

昨今、わが共和国を圧殺し、民族の統一偉業を妨げようとする米国の敵対的な企みが絶頂に達している。

米国は、我々が核計画を中止しなければ朝米対話もなく、また日朝関係や南北関係も破局状態に陥るようになるとする、きわめて傲慢無礼な態度を見せている。

米国のこうした態度は明らかに、我々に対し、武装を解除し屈服せよ、ということであり、民族最大の偉業である祖国統一も妨げ、順調に発展する南北関係もひっくり返そうとする、奸悪な凶計から出てきたものである。

これは我々の生命であり、尊厳でもある偉大な先軍政治と、民族自主の統一偉業に対する全面挑戦である。

自主権は国と民族の生命である。

この権利を守ることこそ、世界が認める普遍的正義であり、真の愛国である。

我々の先軍政治は、まさに、わが人民の最高の利益である自主権を守るための、愛国の政治である。

我々が掲げた先軍政治は、決してわが共和国だけのためのものではない。

それは、南朝鮮まで包括して全民族の尊厳と安全、利益を守る愛国民族愛の政治であり、民族の生存権と自主権を侵害する外勢に無慈悲な鉄槌を下す、正義の宝剣である。

今日、北と南は、共に米国から厳しい侵害と脅威を受けている。

南が苦しい時、同族である北が安らぐことはあり得なく、北が苦しい時、同族である南が安らぐことはあり得ない。

一つの民族である北と南において、民族の自主権は不可分の統一体である。

民族の自主権は、ある一方でだけ守られてはならない。

我々が全民族的範囲で民族の自主権をとりもどし、民族の尊厳を守るための先軍の旗幟を揚げたことは、あまりにも当然のことである。

今日、米国が彼らにとって脅威になる云々している、いわゆる憂慮事項について話すならば、それはあまりにも破廉恥で慌てた詭弁に過ぎない。

問題は、米国が我々を封鎖し制裁して、今は、武装解除まで強要しながら、我々の生存権を厳重に侵害しているために発生しているのである。

歴史的経験は、先軍政治が、外勢によって民族の自主権が無惨に蹂躙されてきた民族受難の歴史に基づいた、最も賢明な選択であったことを確証してくれている。

銃隊が弱かったため外勢の侵略と強打の対象となり、負けて、王宮の茶の間で王妃までもが外勢の刀に切られ生殺しにされたし、強盗的な大砲の前で五千年歴史の国を奪われる痛恨の悲劇に会ったのが、わが民族であった。

わが民族は、自己の存在を守れる力がなくてはとうてい生きることができず、生きていても死んだ命同様である、ということを骨髓に徹して体験してきた。

わが民族の五千年の歴史から初めて迎えて、高く崇めた偉大な首領金日成同志が、このような民族史の教訓を革命偉業に具現され、白頭山で先軍の銃隊を高く持ち上げたため、わが民族は祖国光復の歴史的偉業を成就することができたし、米帝によって強要された去る朝鮮戦争と、戦後凡そ半世紀の間に帝国主義のあらゆる封鎖と制裁、威嚇と恐喝の中でも祖国と民族の名誉と尊厳を守り切ることができた。

偉大な指導者金正日同志には、父上首領様の銃隊重視思想を継承発展させられ、独創的な先軍政治を展開されることによって帝国主義の孤立圧殺策動を撃ち破り、祖国統一と強い大国建設の活路を開いていらっしゃる。

歴史的な6・15共同宣言が採択され、南北関係が活性化され、統一運動が挙族的に展開されている現実も、やはり先軍政治の結果である。

実に、わが国で先軍がなかったら祖国の光復と繁栄も、統一に対する希望と未来も、国の平和と安定もあり得なかったに違いない。

北と南は、皆一緒に、この先軍政治の御恩を受けている。

もし、我々が米国の侵略と干渉を銃で反対排撃する先軍政治を展開しなかったならば、わが国では既に千回以上も戦争が勃発したはずである。

朝鮮半島で戦争が勃発したら、南朝鮮は果してどのようになっただろうか。

南朝鮮では民族成員の生存自体も、如何なる政党や団体の存在も、企業の運営も考えることができなかったはずである。

我々が先軍で自衛的国防力を鉄壁に固めて置いたため、これまで朝鮮半島では平和が保障され、南朝鮮同胞も我々の自衛的保護圏のなかで楽に過ごすことができた。

我々が先軍を通じて排撃しようとする対象は、徹頭徹尾、民族の自主権を威嚇する外勢であって南朝鮮ではない。

我々の先軍政治は、今後も南朝鮮に対して脅威になったり害を与えたりすることはない。

米国の悪辣な挑戦のため、国の自主権と祖国統一偉業が厳しい障碍にぶつかっている今日の峻厳な情勢下で、偉大な先軍政治を敬うのは北と南、海外全民族の死活と関連した根本問題になる。

偉大な先軍政治を最後まで敬おうとするわが軍隊と、人民の信念と意志は確固不動である。

強者が弱者を食べてしまっても、訴える所がどこにもない今日の世界で、民族の尊厳と自主権を守護する道は、ただ先軍しかない。

先軍こそ、北も南も海外や全民族が皆一緒にしたがって、敬っていかなければならない、唯一無二な政治方式になる。

民族の運命と直結している先軍政治に対する如何なる挑戦も許してはならない。

万が一、それが許されるならば、民族の自主権も統一もない。

あるならば亡国奴の恥辱的な運命と民族の共倒れだけである。

全民族が奮い立って愛国の先軍政治を積極的に擁護しよう!これが今日、北と南、海外の全民族の前に突き出された闘争課業である。

民族のあらゆる構成員は、北にいようが南にいようが海外にいようが、朝鮮半島の平和と安全を担保してくれる愛国の先軍政治を積極的に支持擁護し、その旗幟の下、先軍に挑戦する勢力らに断固とした闘争を繰り広げなければならない。

特に、わが民族の自主権を厳重に威嚇する米国の傲慢無礼な策動に、全民族の名前で断固とした反撃を加えるべきであり、民族の分裂と戦争の禍根である南朝鮮強制占領米帝侵略軍に反対する闘争をより一層、果敢に繰り広げて行くべきである。

先軍の旗幟を高く掲げて進むわが軍隊と人民の正当な偉業は必勝不敗である。