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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 日米韓三国調整グループ(TCOG)共同プレス発表

[場所] ホノルル
[年月日] 2003年6月13日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文]

李秀赫(イ・スヒョク)外交通商部次官補、ジム・ケリー東アジア太平洋担当国務次官補、藪中三十二外務省アジア大洋州局長を各々首席とする韓国、米国及び日本の代表団は、2003年6月13日、ホノルルにおいて、日韓米三国調整グループ(TCOG)会合を開催した。

三カ国の代表団は、G8サミット及び最近行われた米韓、日米及び日韓の一連の首脳会談において、国際社会が北朝鮮による核兵器保有は容認出来ないことを再確認したことに留意した。三カ国の代表団は、平和的・外交的手段によって、北朝鮮による核兵器開発計画を完全、検証可能、かつ不可逆的な形で放棄させるよう引き続き求めていくことで合意した。三カ国の代表団は、北朝鮮に対して状況を悪化させないよう強く求めること、及びそのような場合には最近の各々の首脳による会談において首脳により合意された原則に基づき、日韓米の調整が必要となることにつき合意した。

三カ国の代表団は、4月23日から25日まで北京で開催された三者協議が有用なものであったとの見解を共有すると共に、中華人民共和国がこの協議を主催し、これに完全な形で参加したことを評価する旨表明した。三カ国の代表団は、この北京協議において議論された事項に関しても意見交換した。三カ国の代表団は、北朝鮮による核兵器開発を放棄させるための協議形式について、他の関係国を含めるべく拡大された多者協議の開催が必要であることにつき合意した。特に、三カ国の代表団は、日韓が死活的利益を有していること、及び両国が多者協議に参加することが不可欠であることにつき合意した。

三カ国の代表団は、北朝鮮との二国間関係上の問題につき各々の立場を説明した。三カ国の代表団は、大韓民国が推進している平和と繁栄政策、並びに核やミサイル問題及び拉致問題を含む重要な懸案事項を日朝平壌宣言に則って包括的に解決しようとする日本の努力に対する支持を表明した。三カ国の代表団は、三カ国及び国際社会全体と北朝鮮との関係は、北朝鮮が核兵器開発計画を完全かつ検証可能な方法で放棄するために迅速かつ検証可能な行動をとることにかかっていることを改めて表明した。三カ国の代表団は、そのような行動をとることによって、北朝鮮は国際社会との関係及びその国民の生活状況を改善する機会を得ることも改めて表明した。三カ国の代表団は、外交によって北朝鮮の核開発計画に終止符を打ち、そのことが朝鮮半島及びその地域における安全保障と繁栄を増大させることに貢献することを旨再確認した。

三カ国の代表団は、麻薬取引と通貨偽造を含む北朝鮮関係者による不法行為に関する懸念を表明し、これらの活動を阻止するため、三カ国間及びその他の国々や国際機関と協力する手段について議論を行った。

最後に、三カ国の代表団は、三カ国間の継続的かつ緊密な協議と調整が、北朝鮮による核問題に対処する上で依然として極めて重要であることを再確認した。三カ国の代表団は、北朝鮮による核兵器開発を放棄させることの重要性に鑑み、各々の対北朝鮮政策を更に調整するため、近い将来、再度会合を開催することで一致した。