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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] アブドル・アジーズ殿下(カタル)歓迎晩餐会における三木内閣総理大臣の挨拶

[場所] 
[年月日] 1976年5月11日
[出典] 三木内閣総理大臣演説集,174−175頁.
[備考] 
[全文]

 アブドル・アジーズ殿下並びに御列席の皆様

 この度、カタル国よりアブドル・アジーズ殿下をお迎えし、本夕歓迎の晩餐会を開くことができましたことは、私の深く喜びとするところであり、心から歓迎の意を表したいと思います。

 一九七三年十二月、私が政府特使としてカタル国を訪問した際、ハリーファ首長はじめカタル国の官民から暖かな歓迎を受けましたことに対し、ここに改めて感謝の意を表します。その際私よりハリーファ首長に対しまして、カタル国より使節団を日本に派遣することを提案致しましたが、今般、貴殿下の訪日が実現することになり、私としてもこの上ない喜びとするところであります。

 カタル国訪問の際受けました、発展に向って躍動するカタル国の印象は、いまだに私の記憶に新しいところであります。その後も、カタル国が、ハリーファ首長の英明なる指導の下に近代国家建設に更に邁進し、目覚ましい成果をおさめられつつあることを私は高く評価致しております。

 わが国は、従来よりカタル国との間に友好協力関係を維持しておりますが、アブドル・アジーズ殿下の訪日を契機に、両国関係が更に発展し、その基盤がより強化されることと信じております。

 ここに、ハリーファ首長と貴殿下の御健康、カタル国の発展と繁栄、並びにわが国とカタル国との末永き友好関係を祈って杯を上げたいと思います。