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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 湾岸危機に関する資料,記者会見における湾岸危機に関する坂本内閣官房長発言要旨

[場所] 
[年月日] 1991年1月24日
[出典] 外交青書35号,475−476頁.
[備考] 
[全文]

 本日,午前9時から,総理,大蔵,通産の3大臣と両官房副長官と,党4役が集まり,湾岸協力の問題について意見交換を行った。その結果,総理のイニシアティブにより,次のとおり対処することとし,所要の手続きを進めることとなった。

1.多国籍軍に対する資金協力として,90億ドルを追加支出する。このため,補正予算第2号を提出する。なお,財源については,後世に負担を残さないよう,国民に負担をお願いする。

2.IOMの要請に基づき,

 (1)被災民(ベトナム人等)をカイロからベトナムまで我が国の民間航空機により移送する。

   (注)第1便は,今のところ,一両日中にも成田を出発する予定である。

 (2)今後必要が生じた場合には,人道的立場から,自衛隊による輸送機を使っての被災民移送を行うための準備を進める。そのため,所要の政令を制定する。

   (注)上記の諸措置を実施するため,本日午後,湾岸危機対策本部会議及び安全保障会議を開催する。