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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] イスラエル・パレスチナ間接交渉の開始について(外務報道官談話)

[場所] 
[年月日] 2010年5月10日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文] 

1.我が国は,9日,米国の仲介により,イスラエル・パレスチナ間の間接交渉が開始されたことを歓迎します。我が国は,当事者双方が相互の信頼を高めるように行動することを求めるとともに,本件間接交渉が早期に直接交渉再開に発展し,和平プロセスの実質的な進展につながることを期待します。

2.我が国も, 本年2月にアッバース・パレスチナ自治政府大統領を招聘し,現在リーベルマン・イスラエル副首相兼外相を招聘中であるなど,中東和平の関係者との政治対話を継続的に行ってきています。また, 自立可能なパレスチナ国家建設に向け,「平和と繁栄の回廊」構想を推進する等, パレスチナ支援も行ってきました。さらに,当事者間の信頼醸成のための会議を主催してきました。今後とも, 中東和平の進展に貢献すべく, 国際社会とともに我が国としての努力を続けていく考えです。

【参考】 間接交渉開始までの動き(報道等とりまとめ)

5月1日,アラブ連盟アラブ和平イニシアティブ閣僚委員会が間接交渉支持を決定。3日,ミッチェル米特使が中東訪問を開始,ネタニヤフ・イスラエル首相,アッバースPA大統領とそれぞれ会談。同8日,PLO執行委員会とファタハ中央委員会の合同会合が,イスラエルとの間接交渉へのパレスチナ側の参加を決定,アッバース大統領がミッチェル特使に間接交渉への参加を伝達。9日,米国務省は第1回間接交渉を実施したと発表。