データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] オ・エヌ・サスコベッツ・ロシア連邦第一副首相の訪日に関する日露共同新聞発表(抜粋)

[場所] 
[年月日] 1994年11月29日
[出典] われらの北方領土 2015年版 資料編,外務省
[備考] 
[全文]

1 オ・エヌ・サスコベッツ・ロシア連邦第一副首相は、日本国政府の招待により、1994年11月27日より12月1日まで日本国を公式訪問した。東京滞在中、オ・エヌ・サスコベッツ・ロシア連邦第一副首相は、村山富市日本国内閣総理大臣と会見を行った。

 河野洋平日本国副総理兼外務大臣とオ・エヌ・サスコベッツ・ロシア連邦第一副首相との会談が行われ、その際、日露関係の諸問題及び双方にとって関心のある国際問題が話し合われた。更に、同第一副首相は、武村正義大蔵大臣、橋本龍太郎通商産業大臣及び高村正彦経済企画庁長官と会談するとともに、日本の国会議員及び経済界の指導者とも一連の会見を行った。

(略)

3 河野洋平日本国副総理兼外務大臣及びオ・エヌ・サスコベッツ・ロシア連邦第一副首相は、第二次世界大戦後半世紀を経て、欧州において平和と協力を確立するための客観的条件が生じていることを高く評価し、来る第二次世界大戦終了50周年に関連して、日露関係においても過去の負の遺産が克服されなければならないとの共通の認識を表明した。この関連で双方は、1993年10月に両国首脳により署名された東京宣言、就中第2項に依拠しつつ、平和条約を早期に締結するためにさらに一貫して前進していく両国の意図を確認した。

(略)

5 本年10月4日以降北西太平洋を震源地として発生した一連の地震により択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島において発生した大規模な災害に係る非常事態に関し、河野洋平日本国副総理兼外務大臣は、被害を受けた住民に対し、日本国民及び日本国政府を代表して哀悼と見舞いの意を表するとともに、日本の緊急人道支援について説明した。

オ・エヌ・サスコベッツ・ロシア連邦第一副首相は、日本国政府及び国民の見舞いと支援に対して謝意を表明した。

(以下、省略)