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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 小渕総理発エリツィン大統領宛親書骨子

[場所] 
[年月日] 1998年10月18日
[出典] 内閣府
[備考] 
[全文]

 高村外務大臣は、10月17日午後(モスクワ時間)に行われたイヴァノフ外相との会談の際、小渕総理発エリツィン大統領宛親書を手交したところ、その骨子は次の通り。

・閣下の大きな決断の下に新内閣が無事発足し、貴国が閣下の指導の下に現下の試練を克服すべく動き出されていることに深い敬意と称賛の念を表明したい。

・日露関係については、昨年11月のクラスノヤルスク会談から一年近くの歳月が流れた。そのとき以来、本年四月の川奈における首脳会談を経て、各般の分野にわたって両国関係は著しい進展を示している。両国関係のこのような新たな時代を受け継ぎ、私は、本年11月の閣下との首脳会談を両国関係の真に新しい1ページを開く歴史的な会談としたいと考えている。

・私としては、来る首脳会談において、日露両国の協力を更に力強く推進していくことについて閣下との間で一致し、これまで両国間に形成されてきた「信頼」から両国関係の基本問題に関する「合意」の時代へと、21世紀に向けた日露関係の新たな展望を切り拓いていきたいと考えている。「橋本・エリツィン・プラン」という名で世界に広く知られることになった両国経済分野での幅広い協力関係が、一層具体的に開花していくよう共に力を尽くしたい。

・平和条約の問題については、既に川奈における首脳会談において我が国の提案をお伝えしているところであるが、私は、この機会に改めて、この我が国の提案は引き続き有効であることを閣下にお伝えしたい。

・クラスノヤルスク及び川奈における閣下と橋本前総理の合意に基づき、協力して交渉を打開し、日露の新時代を築くため、来る首脳会談において閣下との間で率直な話し合いを行いたい。