[文書名] 北方四島周辺水域における第三国漁船の操業問題に関する小泉総理発プーチン・ロシア連邦大統領宛親書(骨子)
20日、田中大臣は、パノフ在京ロシア大使を外務省に招致し、本件問題について申し入れを行うとともに、席上、小泉総理発プーチン・ロシア連邦大統領宛親書を手交した。
その親書の骨子は以下のとおり。
‐日露関係の発展のためには、両国政府が信頼関係にもとづき、直面する諸課題につき率直かつ冷静に議論を進めることが重要。
‐北方四島周辺水域における第三国漁船の操業については、8月1日に田中大臣談話を発表して強い遺憾の意を表明した。我が国の立場にかんがみ、現状は容認できるものではない。
‐今回、貴国が韓国に加えて北朝鮮やウクライナ(台湾)にも北方四島周辺水域における操業を認めたことが判明した。このような事態を日本側として容認することはできず、誠に遺憾である。
‐ジェノヴァにおける日露首脳会談において、貴大統領と私は、この問題について話し合ったが、現況を放置すれば、平和条約締結交渉のみならず日露関係全般に対しても深刻な悪影響がでることを懸念する。
‐貴大統領が、本件について誠意ある対応を行うよう要請する。また、日露間で相互に受入可能な解決法が見出されるよう、関係機関への指示を要請する。