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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 極東ロシアにおける原潜解体に関する日露非核化協力委員会とロシア連邦原子力局との間の実施取決め

[場所] 
[年月日] 2005年11月21日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文]

1.経緯等

(1)1993年、我が国はロシア政府との間で日露非核化協力協定を締結し、協力事業の実施主体となる日露非核化協力委員会を設置した。

(2)2003年の「日露行動計画」に、極東における原潜解体協力事業の着実な実施が盛り込まれ、同事業は「希望の星」と名付けられた。「希望の星」は2002年のカナナスキス・サミットで採択された「大量破壊兵器及び物質の拡散に対するG8グローバル・パートナーシップ」の一環としても位置づけられる。

(3)我が国は、これまで日露非核化協力委員会を通じ、低レベル液体放射性廃棄物処理施設「すずらん」を建設・供与するとともに、ヴィクターIII級原潜1隻の解体支援を実施した。

(4)本年1月の町村外務大臣(当時)の訪露時に委員会総務会を開催し、同総務会において新たに5隻の退役原潜の解体に関する協力の実施を検討することを決定し、今般、同5隻の原潜解体事業に関する実施取決めに署名することとなった。

2.文書の主要点

 ロシア極東地域における5隻の退役原子力潜水艦の解体協力事業に関する枠組みを定める。

(1)対象事業の範囲(ヴィクターI級1隻、ヴィクターIII級3隻、チャーリーI級1隻の計5隻)

(2)資金の支払に関する手続

(3)ロシア側による情報の提供

(4)現場へのアクセス

(5)免税及び責任関係

3.署名者:

 日露非核化協力委員会代表

   日本側  野村駐ロシア連邦大使

   ロシア側 アンティポフ連邦原子力局副長官

 ロシア連邦原子力局代表 アンティポフ連邦原子力局副長官

4.署名日:11月21日