データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 通商に関する日本国とインドとの間の協定・議定書

[場所] 
[年月日] 1958年2月4日
[出典] 外交青書3号,203−204頁.
[備考] 
[全文]

 通商に関する日本国とインドとの間の協定に署名するに当り、下名の代表者は、各自の政府から正当に委任を受け、同協定の不可分の一部と認められる次の特例を協定した。

1 同協定の最恵国待遇の規定は、(a)千九百五十一年九月八日にサン・フランシスコ市で署名された日本国との平和条約第二条の規定に従つて日本国がすべての権利、権原及び請求権を放棄した地域に原籍を有する者に対し、又は(b)同平和条約第三条に掲げるいずれかの地域に対する行政、立法及び司法に関し同条後段に掲げる状態が存続する限り、同地域の原住民及び船舶並びに同地域との貿易に対して日本国が与えているか、又は将来与えることがある権利及び特権については、適用しない。

2 第三条の規定に関し、不動産に関する権利の享有についての最恵国待遇は、相互主義に基いて与えられる。

3 第六条3の前段(ただし書を含む。)に関し、パキスタンの船舶はインドとパキスタンとの間に特別の取極が存在するので、同段に定める制限の範囲から除外されるものと認める。

  千九百五十八年二月四日に東京で、英語により本書二通を作成した。

 日本国政府のために  藤山愛一郎

 インド政府のために  チャンドラ・シェクハール・ジャー