[文書名] 原子力の非軍事的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定中の濃縮ウランの供給枠の拡大及び同協定の附表の修正に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の交換公文
原子力の非軍事的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定中の濃縮ウランの供給枠の拡大及び同協定の附表の修正に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の交換公文
(日本側書簡)
書簡をもつて啓上いたします。本使は、千九百六十八年二月二十六日に署名された原子力の非軍事的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定(以下「協定」という。)中日本国政府又はその管轄の下にある認められた者に供給することができる同位元素U―二三五の濃縮ウランの量について規定している第九条の規定に言及する光栄を有します。
協定第九条Aにおいては、アメリカ合衆国から日本国に移転される同位元素U―二三五の濃縮ウラン中のU―二三五の調整された純量の合計は、十六万一千キログラム又は両当事国政府の間でそれぞれの法律上及び憲法上の手続に従つて合意される量をこえてはならないことが規定されています。本使は、同条の規定に従い、同条Aにいう同位元素U―二三五の濃縮ウラン中のU―二三五の調整された純量の移転に関する量の制限を三十三万五千キログラムに増大することを日本国政府に代わつて提案する光栄を有します。本使は、この提案が貴国政府にとつて受諾しうるものであるときは、この書簡及びこの提案に同意する閣下の返簡が日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の合意を構成し、かつ、その合意が、日本国政府がアメリカ合衆国政府からその効力発生のための法律上及び憲法上のすべての要件を満たした旨の書面による通告を受領した日に効力を生ずるものとすることを提案する光栄を有します。
協定第七条Aにおいては、協定の附表は、第九条に定める量の制限に従うことを条件として、両当事国政府の同意により、協定を改正することなく、随時修正することができることが規定されています。本使は、この規定及び第九条の量の制限を増大する前記の提案にかんがみ、日本語及び英語によつて作成されかつこの書簡に添付されている附表によつて協定の附表を置き替えることを日本国政府に代わつて提案する光栄を有します。この提案が貴国政府にとつて受諾しうるものであるときは、本使は、この書簡及びこの提案に同意する閣下の返簡が協定の附表の修正に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の合意を構成し、かつ、その合意が、第九条の規定に関する前記の合意が効力を生ずる日に効力を生ずるものとすることを提案する光栄を有します。
本使は、以上を申し進めるに際し、ここに重ねて閣下に向かつて敬意を表します。
千九百七十二年二月二十四日にワシントンで
日本国大使 牛場信彦
アメリカ合衆国国務長官
ウィリアム・P・ロジャーズ閣下
附表
日本国の濃縮ウラン動力用原子炉計画
分類原子炉建設開始時期必要とされるU―二三五の総量(キログラム)
建設完了 A 敦賀(日本原子力発電株式会社) 三五七メガワット 千九百六十六年 七七、三〇〇
B 福島第一号(東京電力株式会社) 四六〇メガヮット 千九百六十六年 八、七〇〇
C 美浜第一号(関西電力株式会社) 三四〇メガワット 千九百六十六年 七、四〇〇
建設中
D 福島第二号(東京電力株式会社) 七八四メガワット 千九百六十八年 一三、七八〇
E 美浜第二号(関西電力株式会社) 五〇〇メガワット千九百六十八年 一〇、一七二
F 高浜第一号(関西電力株式会社) 八二六メガワット 千九百六十九年 一六、〇七三
G 島根第一号(中国電力株式会社) 四六〇メガワット 千九百六十九年 八、四七七
H 福島第三号(東京電力株式会社) 七八四メガワット 千九百七十年 一三、八〇〇
I 浜岡第一号(中部電力株式会社) 五四〇メガワット 千八百七十年 九、五〇〇
J 玄海第一号(九州電力株式会社) 五五九メガワット 千九百七十年 一〇、〇〇〇
K 高浜第二号(関西電力株式会社) 八二六メガヮット 千九百七十年 一四、七〇〇
L 女川第一号(東北電力株式会社) 五二四メガワット 千九百七十一年 八、九〇〇
M 福島第五号(東京電力株式会社) 七八四メガワット 千九百七十一年 一五、〇〇〇
N 福島第四号(東京電力株式会社) 七八四メガワット 千九百七十二年 一四、四五〇
計画中 O 関西第五号 一、〇〇〇メガワット 千九百七十二年 一九、二五〇
P 関西第六号 七五〇メガワット 千九百七十二年 一四、四五〇
Q 中部第二号 七五〇メガワット 千九百七十二年 一五、〇〇〇
R 北陸第一号 五〇〇メガワット 千九百七十二年 九、六五〇
S 四国第一号 五〇〇メガワット 千九百七十二年 九六、八五〇
T 東京第六号 一、〇〇〇メガワット 千九百七十三年 一八、四五〇
U 北海道第一号 三五〇メガワット 千九百七十三年 六、五〇〇
V 中部第三号 七五〇メガワット 千九百七十三年 一三、八五〇
W 東京第七号 一、〇〇〇メガワット千九百七十三年 一八、四五〇
X 中国第二号 七五〇メガワット 千九百七十三年 一三、八五〇
Y 九州第二号 七五〇メガワット 千九百七十三年 一三、三〇〇
Z 関西第七号 一、〇〇〇メガワット 千九百七十三年 一七、七〇〇
(アメリカ合衆国側書簡)
書簡をもつて啓上いたします。本官は、千九百七十二年二月二十四日付けの閣下の次の書簡を受領したことを確認する光栄を有します。
(日本側書簡)
本官は、アメリカ合衆国政府が前記の提案を受諾する旨を閣下に通報する光栄を有します。アメリカ合衆国政府は、閣下の書簡及びこの返簡が第九条の規定に関するアメリカ合衆国政府と日本国政府との間の合意を構成し、かつ、その合意が、アメリカ合衆国政府がその効力発生のための法律上及び憲法上のすべての用件をみたした旨の同政府からの書面による通告を日本国政府が受領した日に効力を生ずるものとすることに同意いたします。アメリカ合衆国政府は、さらに、閣下の書簡及びこの返簡が協定の附表の修正に関する合意を構成し、かつ、その合意が第九条の規定に関する合意と同じ日に効力を生ずるものとすることに同意いたします。
本官は、以上を申し進めるに際し、ここに重ねて閣下に向かつて敬意を表します。
千九百七十二年二月二十四日にワシントンで
国務長官代理に代わつて
ウィンスロップ・G・ブラウン
日本国大使 牛場信彦閣下