[文書名] 科学技術の分野における協力に関する日本国政府とドイツ連邦共和国政府との間の協定
科学技術の分野における協力に関する日本国政府とドイツ連邦共和国政府との間の協定
日本国政府及びドイツ連邦共和国政府は、
科学技術の分野における両政府間の緊密な協力がそれぞれの国における生活の質を高めるという共通の目標を達成する上で相互の利益となることを信じ、また、
この協力を一層強化し及びその重要性を明らかにすることを希望して、
次のとおり協定した。
第一条
両政府は、科学技術の分野における協力を促進する。この協力は、次の形態により行うことができる。
(a) 科学的及び技術的側面について討議し及び情報を交換するための専門家の会合のような各種の形態の会合
(b) 科学者及び技術者の交流
(c) 合意された協力計画の作成及び実施
(d) 情報の交換
第二条
1 協力は、次の分野において行われる。
(a) 海洋科学技術
(b) 原子炉の安全性の研究
(c) 生物学及び医学の科学技術
(d) 新たな環境保護技術の研究及び開発
(e) 新たなエネルギー源及びエネルギー技術
(f) 原子力船の開発
2 協力は、両政府の間で合意されるその他の科学技術の分野においても行うことができる。
第三条
1 両政府は、この協定の実施に関連する主要な科学技術の政策事項を討議し、この協定に基づく活動及び成果を検討し並びにこの協定の実施について必要な勧告を両政府に行うことを任務とする合同委員会を設置する。合同委員会は、少なくとも年一回日本国及びドイツ連邦共和国において交互に会合する。
2 両政府は、更に、合同委員会の全般的な指導の下に第二条に掲げる各専門分野における協力活動を検討し、調整し及び促進することを任務とするパネルを各分野につき原則として一つずつ設置する。
第四条
この協定は、それぞれの国において施行されている法令に従つて適用される。
第五条
この協定は、ドイツ連邦共和国政府がこの協定の効力発生の日から三箇月以内に日本国政府に対して反対の宣言を行わない限り、ベルリン地区についても、また、適用する。
第六条
この協定は、署名の日に効力を生ずる。この協定は、二年間効力を有し、その後は、最初の二年の期間の終りに又はその後いつでもいずれか一方の政府が他方の政府に対しこの協定を終了させる意思を少なくとも六箇月の事前の予告をもつて書面により通告することによつて終了させない限り効力を存続する。
千九百七十四年十月八日に東京で、日本語、ドイツ語及び英語により本書二通を作成した。日本文及びドイツ文は、ひとしく正文であり、日本文及びドイツ文の解釈に相違がある場合には、英文による。
日本国政府のために
木村俊夫
ドイツ連邦共和国政府のために
ハンス・ディートリッヒ・ゲンシャー
合意された議事録
日本国政府の代表者及びドイツ連邦国共和国政府の代表者は、本日署名された科学技術の分野における協力に関する日本国政府とドイツ連邦共和国政府との間の協定の交渉において到達した次の了解を記録する。
1 情報の交換に関し、次のことが了解される。いずれの政府も前記の協定の下で送達される情報の正確性を点検する義務を負わない。ただし、政府自身(法的に政府の部分を構成する研究所を含む。)がその情報の作成者である場合には、自らが義務を負うことを明確にした限度において政府はその義務を負う。
ただし、次のことも、また、了解される。前記の了解は、それぞれの国の国民が情報の不正確性に関連してその情報の作成者に対して有することがある請求権を害するものではない。
2 経済的な価値を有する情報の交換に関し、合同委員会がその情報のそれぞれの国の法令に従つた妥当な取扱いを検討することが了解される。
千九百七十四年十月八日に東京で
日本国政府のために
木村俊夫
ドイツ連邦共和国政府のために
ハンス・ディートリッヒ・ゲンシャー