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政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 宇宙開発事業団の静止気象衛星、実験用中容量静止通信衛星及び実験用中型放送衛星の打上げ計画のための協力に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の交換公文

[場所] 
[年月日] 1975年5月23日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文] 

宇宙開発事業団の静止気象衛星、実験用中容量静止通信衛星及び実験用中型放送衛星の打上げ計画のための協力に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の交換公文

(米国側書簡)

 書簡をもつて啓上いたします。本長官は、日本国政府が定めた「宇宙開発に関する基本計画の一部として日本国の宇宙開発事業団(以下「事業団」いとう。)が実施する三箇の人工衛星(静止気象衛星、実験用中容量静止通信衛星及び実験用中型放送衛星をいう。)の打上げ計画のため、日本国政府がさきに行つた要請に応じて、アメリカ合衆国航空宇宙局(以下「宇宙局」という。)によつて提供される打上げ業務及びその関連業務の条件に関してアメリカ合衆国政府の代表者と日本国政府の代表者との間で最近行われた会談に言及する光栄を有します。

 本長官は、宇宙空間の平和的な探査及び利用の分野において両政府の間に引き続いて存在する相互に有益な関係を考慮し、アメリカ合衆国政府に代わつて次のとおり提案する光栄を有します。

1 宇宙局は、宇宙局と日本国の法令により事業団を監督の下に置いている日本国科学技術庁との間で合意される実施取極の条件に従い、実費弁償の原則により事業団の前記人工衛星打上げ計画のため打上げ業務及びその関連業務を提供する。

2 1にいう実施取極は、それぞれの国の法令に従つたものでなければならず、また、千九百七十二年十月九日の合衆国大統領の声明に定められている合衆国の打上げ援助政策についての関連規定に合致するものでなければならない。

3 打上げのための準備と打上げの実施の結果として合衆国政府が負担したすべての費用の支払いは、事業団が行うことが了解される。日本国政府は、事業団が支払義務を履行することを確保するためすべての努力をする。1にいう実施取極に定められる宇宙局への弁償のための方式は、費用の完全な弁償を確保するよう日本国政府によつて意図されるものであることが了解される。

4 日本国政府及びアメリカ合衆国政府は、前記の諸規定から又はそれらに関連して生ずることがあるいかなる問題についても、相互に受諾可能な解決を見いだすため協議する。

 本長官は、前記のことが日本国政府にとつて受諾し得るものであるときは、この書簡及び閣下の返簡が閣下の返簡の日付の日に効力を生ずる両政府間の合意を構成することを提案する光栄を有します。

 本長官は、以上を申し進めるに際し、ここに重ねて閣下に向かつて敬意を表します。

 千九百七十五年五月二十三日にワシントンで

国務長官臨時代理に代わつて
ディクシー・リー・レイ

日本国大使 安川壮閣下



(日本側書簡)

 書簡をもつて啓上いたします。本使は、本日付けの貴官の次の書簡を受領したことを確認する光栄を有します。



(米国側書簡)

 本使は、前記のことが日本国政府にとつて受諾し得るものであることを日本国政府に代わつて確認するとともに、貴官の書簡及びこの返簡がこの返簡の日付の日に効力を生ずる両政府間の合意を構成することに同意する光栄を有します。

 本使は、以上を申し進めるに際し、ここに重ねて貴官に向かつて敬意を表します。

 千九百七十五年五月二十三日にワシントンで
安川壮

 国務長官臨時代理
ロバート・S・インガソル閣下