[文書名] 国際連合安全保障理事会改革に関するG4(日本、ブラジル、ドイツ、インド)外相会合共同声明
1 2026年9月22日、G4外相であるマウロ・ヴィエラ・ブラジル外務大臣、ヨハン・ヴァーデフール・ドイツ連邦共和国外務大臣、スブラマニヤム・ジャイシャンカル・インド外務大臣及び茂木敏充・日本国外務大臣は、第81回国連総会のマージンで、ニューヨークにおいて会合を開催した。
2 G4外相は、第80回国連総会会期中の国連安全保障理事会(安保理)改革に関する政府間交渉(IGN)の枠組みにおける議論を振り返った。また、G4外相は、安保理改革の見通しを含む、国連における安保理改革をめぐる全般的な現状について議論した。G4外相は、地政学的環境が一層厳しさを増す中で、安保理改革がこれまで以上に必要となっていることを強調した。
3 G4外相は、安保理が現在、国際の平和と安全の維持という中核的な責任を実効的に果たすことができていないことを指摘した。安保理の代表性、正統性、信頼性及び実効性が問われている。G4外相は、その根本的な理由の一つは、80年前に構築された時代遅れの構造にあり、これは現代の地政学的な現実を反映しておらず、また、平和及び安全に関して人類が直面する現代及び将来の課題に適切に対処する上での障壁となっているとの認識を示した。
4 G4外相は、こうした背景から、安保理がその目的に適ったものとなり、現代の地政学的現実を真に反映するため、可能な限り早期に安保理改革を実施することが極めて重要であることを強調した。G4外相は、安保理改革において、常任・非常任双方の理事国カテゴリーを拡大することが中心的な要素であり、また、この立場が加盟国の過半数によって支持されていることを強調した。この関連で、G4外相は、アフリカ、アジア太平洋及びラテンアメリカ・カリブ海地域など、代表性の低い又は代表されていない地域・グループについて、常任・非常任双方の理事国カテゴリーにおける代表性を改善することの重要性を改めて強調した。さらに、G4外相は、安保理における代表性に関する歴史的不正義を認識しつつ、アフリカ、アジア太平洋及びラテンアメリカ・カリブ海地域など、代表性の低い又は代表されていない地域・グループの参加を拡大させることの重要性を強調するとともに、国際の平和及び安全の維持並びに国連のその他の目的に多大な貢献をしている加盟国の参加を強化することの重要性を強調した。
5 G4外相は、第80回国連総会会期中のIGNにおいてアフリカ・グループの改革モデルが提出されたことを歓迎した。G4外相は、安保理におけるアフリカの代表性の向上、特に常任理事国カテゴリーにおける代表性の向上を求めるアフリカの説得力ある主張に対する継続的な支持を強調した。
6 G4外相は、18年間にわたる活動が続けられてきたにもかかわらず、IGNの枠組みが実際の安保理改革に向けた具体的な成果を生み出す上で概して効果を上げていないことを指摘した。G4外相は、前会期のIGNにおいても進展が見られなかったことに強い懸念を表明した。特に、G4外相は、文言ベースの交渉の開始に先立って、いわゆる橋渡し案が提示されたことに対して強い留保を表明した。G4外相は、その提案が、常任・非常任双方の理事国カテゴリーの拡大を支持する加盟国の明確な過半数の意見を考慮していないことを遺憾とした。また、G4外相は、国連憲章に従い、またIGNのマンデートに反映されているとおり、コンセンサスは安保理改革に関する意思決定の基準ではないことを改めて指摘した。
7 今後、G4は、改革志向の他のグループとの連携をさらに深め、シナジーを見出していくとともに、加盟国の過半数の声を適切に反映する統合モデルを策定し、文言ベース交渉を開始することを最優先事項として進めていく。これは、実質的かつ実効的な安保理改革というビジョンを実現するための鍵となる。これは、国連の主要機関の一つである安保理の代表性、正統性、信頼性及び実効性を回復するため及び国連をその中核に据えた多国間システム全体を強化するために不可欠である。G4外相は、安保理改革に関する議論はIGNのみに限定される必要はないことを改めて強調するとともに、国連総会を含む他のフォーラムにおいても、この問題について幅広く国連加盟国と関与する意思を表明した。
8 G4外相は、多国間主義、法の支配及び国連憲章の目的と原則に対する深く揺るぎないコミットメントを含む共通の政治的価値を共有する民主主義国を代表し、国際の平和と安全の維持という安保理の主要な責任を担う意思と実証された能力を有しており、第81回国連総会会期において、引き続き緊密に連携していく。G4外相は、これらの議論についてフォローアップし、次回ニューデリーで開催される局長級会合において状況を確認するよう、それぞれの関係当局に指示した。