[文書名] ASEAN首脳会議についての宮澤外務大臣談話
ASEAN首脳会議について
1.ASEANが,創設以来初の首脳会議を開催し,地域的連帯と協力の強化への意志をあらためて確認したことは,今後のアジアの繁栄と安定に寄与するものとしてわが国政府としてもこれを歓迎する。今回の首脳会議において「友好協力条約」が調印されたことは,この地域における安定の促進に果たすASEANの役割を今後一層高めるものとして注目したい。
また,首脳会議が東南アジアのあらゆる国との平和的協力関係推進のため個別的及び集団的に努力するとの意図を表明したことは,インドシナ諸国との協調へのASEAN諸国の熱意を示すものと考えられ,東南アジア全域の繁栄と安定にとつて極めて好ましいこととして,特に高く評価致したい。
2.さらに首脳会議が,域内経済協力推進への決意を確認し,ASEAN大規模産業プロジェクト等今後の検討の課題につき合意したことは,今回会議の大きな成果と考える。わが国としては,ASEANの自主性を尊重しつつ協力の可能性を検討していきたい。
なお,わが国としては新たに設置が決定された中央事務局を通じて,ASEANとの対話を今後共一層促進し,ASEANとの協力関係に万全を期したい考えである。