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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 福田総理大臣のタイ訪問に際してのプレス・リリース

[場所] バンコク
[年月日] 1977年8月16日
[出典] 外交青書22号,372−373頁.
[備考] 仮訳,抜粋
[全文]

1.福田赳夫日本国総理大臣及び同夫人は,ターニンタイ国首相閣下の招待により,1977年8月15日から17日までタイ国を公式訪問した。福田総理大臣夫妻には,鳩山威一郎外務大臣,園田直内閣官房長官,田中龍夫通商産業大臣の他政府の高官が随行した。

2.福田総理大臣夫妻は,8月15日タイ国国王,王妃両陛下に拝謁を賜つた。

3.福田総理大臣は,8月16日ターニン首相と会見し,両友好国が共通の関心を有する国際的,地域的な幅広い諸問題及び二国間関係について意見交換を行つた。

  この首脳会談には,日本側より鳩山外務大臣,園田内閣官房長官,田中通商産業大臣,タイ側よりウパディット外務大臣,スティー商務大臣,ブーム工業大臣が出席した。

4.福田総理大臣は,日本とタイとの間に存在する友好関係が,あらゆる分野にわたつて近年ますます強固なものとなりつつあることを改めて認識し得たことを喜ぶとともに,このような両国間の友好関係を更に揺ぎないものとするために,日本国政府がタイ国政府と,政治,経済,文化等あらゆる分野にわたつて一層緊密な協力を行つてゆく用意があることを明らかにした。

5.福田総理大臣は,タイ国の経済社会開発への努力を高く評価するとともに,日本国政府としては,かかる努力に対し引き続き協力してゆく意向であるとの考えを再確認した。

6.福田総理大臣は,両国間貿易の安定的な拡大が両国各々の利益に適うものであることを認識し,政府としてもかかる健全な二国間貿易の発展のためにできる限りの努力を払うとともに,企業側における各種の努力を支援する旨を明らかにした。

7.福田総理大臣は,近年のように日本国とタイ国との関係が緊密になればなるほど,両国関係を更に幅広い基盤の上に築くためのあらゆるレベルでの両国民間の交流が愈々重要になつてきているという認識に基づき,今後ともタイ国政府との協力により人的,文化的交流を促進するとともに,民間における友好親善のための努力を支援する旨を明らかにした。

8.福田総理大臣は,ターニン首相に対し,来る9月わが国を公式に訪問されるようにとの招待を行い,ターニン首相はこの招待を喜んで受諾する旨表明した。