[文書名] ミャンマーの債務問題の解決に向けて
両国首脳は、ミャンマーの債務問題を包括的に解決することがミャンマーの国際社会への復帰のために重要であるとの認識を共有した。日本は、国際開発金融機関やパリクラブと緊密に連携しつつ、国際社会に復帰しようとするミャンマーを支援していく。
ミャンマーは世界銀行やアジア開発銀行に対する延滞債務を解消するため、これらの機関と議論する意向を表明した。日本は、ミャンマーに対し、パリクラブと緊密に協力するよう助言した。これに対して、ミャンマーは、パリクラブと議論する意向を表明した。
ミャンマーの日本に対する債務について、両国首脳は、過去に供与されたODAの条件の調整として、両国の間で以下の道筋に沿って進めることを確認した。
・2003年3月末以前に返済期日が到来したもの
ミャンマーは、超短期の商業ローンを「ブリッジローン」として活用し、この債務(元利合計1,989億円)を解消するのに対して、日本は、長期の円借款をプログラム・ローンとして供与する。この長期の円借款の下において、両国はミャンマーがとる政策や改革について共同でモニタリングする。
・2003年4月以降に返済期日が到来したもの
この債務(元利合計1,274億円)について、日本は、2002年12月にミャンマー側に対して伝達したとおり、免除の手続を再開する。
・遅延損害金
過去20年程度にわたる遅延損害金(1,761億円、2012年3月末をもって確定)は、ミャンマーの改革努力の継続を1年間にわたって共同でモニタリングした後に免除される。