[文書名] 第8回日メコン外相会議議長声明
1.第8回日メコン外相会議は、2015年8月5日にマレーシアのクアラルンプールにおいて第48回ASEAN関連外相会合に続いて開催された。同会議では、日本国の城内実外務副大臣が議長を務め、カンボジア王国のハオ・ナムホン副首相兼外務国際協力大臣、ラオス人民共和国のトンルン・シースリット副首相兼外務大臣、ミャンマー連邦共和国のワナ・マウン・ルイン外務大臣、タイ王国のタナサック・パティマプラゴーン副首相兼外務大臣、ベトナム社会主義共和国のファム・ビン・ミン副首相兼外務大臣が出席した。
2.外相は、インフラ、交易及び産業、環境保護及び気候変動への対応、人材育成及び人的交流などの協力分野に関し、「東京戦略2012」の実施により達成された重要な成果について、高く評価した。外相は、日メコン協力の進展と将来の方向性、経済特別区や越境経済特別区の開発、能力構築及び災害リスクの低減を含む、共通の関心を有する様々な案件について有意義な議論を行った。また、外相は、共通の関心を有する地域・国際情勢についても意見交換を行った。外相は、日メコン協力をさらに強化するとの決意を再確認した。
3.外相は、日本及びメコン地域諸国の首脳がメコン地域のための将来のビジョン及び日メコン協力の新たな柱を示す「新東京戦略2015」を採択した、
2015年7月4日に東京で開催された第7回日メコン首脳会議の成果を高く評価した。また、メコン地域諸国の外相は、今後3年間で日本がメコン地域諸国に7500億円のODA支援を行っていくことに感謝した。
4.外相は、第7回日本・メコン地域諸国首脳会議における日本及びメコン地域諸国の首脳の指示に従い、効率性を強化し、重複を省くため、日メコン協力の新しい4本柱である①「メコン地域における産業基盤インフラの整備と域内外の『ハード連結性』の強化」、②「産業人材育成と『ソフト連結性』の強化」、
③「グリーン・メコンの実現に向けた持続可能な開発」、④「多様なプレーヤーとの連携」の下での具体的な行動及び措置を定めた「新東京戦略2015の実現のための日メコン行動計画」を採択した。
5.外相は、行動計画がメコン地域諸国の将来における「質の高い成長」の成功に貢献することを認識し、同行動計画の迅速かつ効果的な実施がメコン地域におけるさらなる持続可能かつ包括的な発展及び繁栄をもたらすことについて一致した。
6.外相は、2016年、ASEAN関連外相会議に続いて第9回日メコン外相会議をラオス人民民主共和国にて開催することを期待した。
(了)