データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定署名式における愛知外務大臣挨拶

[場所] 
[年月日] 1971年6月17日
[出典] 外交青書16号,497頁.
[備考] 
[全文]

 本日,琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の署名に当り,ひとこと御挨拶申し上げます。思えば1969年11月の,佐藤総理大臣とニクソン大統領との間の歴史的な日米共同声明発出以来1年有半にわたつて本協定作成のため日米両政府間でたゆみない努力が続けられました。さる6月9日パリでロジャーズ長官と私との間で最終的合意に達しましたが,その際ロジャーズ長官とはテレビを通じてまたお会いすることをお約束し合いました。いま史上はじめての宇宙中継を通じて同時署名が行なわれることとなり,喜びこれにすぎるものはございません。

 この協定は,沖縄100万の同胞をはじめ日本全国民の悲願にこたえつつ,今後永きにわたる日米両国の友好親善関係を確固不動の基礎にのせるものであることを確信いたします。そして,本協定が一日も早く効力を発生し,すみやかに沖縄の祖国復帰が実現することを強く期待します。